台湾の懐かしの味! 台北駅のできたて駅弁の魅力とは?

台北から高雄や台中など台湾の各地へ足を伸ばす方が最近増えています。地方への玄関口となるのが台北駅。ここの名物は「駅弁」!日本の駅弁とは違う台湾の駅弁の特徴やこだわり、おすすめメニューをご紹介します。

温かいのが台湾の駅弁スタイル!美味しさの秘訣を調査

台北駅は、日本の品川駅の利用者とほぼ同じ1日14万人が利用し、新幹線、在来線、地下鉄の各種鉄道、さらにバス路線も含めたターミナル駅。台湾旅の起点であり、旅行客なら必ず通る場所です。

そんな台北駅から各地へ行く、もしくは台北駅を通るだけという方にもおすすめしたいのが、台湾鉄道の駅弁(便当)です。この駅弁がどんな思いを込めてつくられているのかを知るため、「台鉄便当本舖」を管轄する、交通部台湾鉄路管理局の劉儀煌さんにお話を伺いました。

排骨と煮卵(滷蛋)が基本系。昔ながらの台湾の食文化を味わえる!

温かいのが台湾の駅弁スタイル。

「駅弁のコンセプトは、乗客の方々に懐かしい味を楽しんでいただくことです。メインは昔、高級なメニューでもありました。今、その伝統的な味をたくさんの方に食べていただきたい。当社の駅弁には牛肉を使わないのも、煮卵を入れるのも、昔ながらの台湾の食文化なんですよ」と劉さん。

その昔ながらのメニューとは「排骨(パイグー)」と「滷蛋(ルーダン)」。菜食派向けの商品以外、必ずこのふた品が入っています。また、ご飯の上におかず全部載せの丼スタイルが台湾の駅弁の基本形です。

排骨は、骨付きの豚肉に衣を付けて揚げたものを排骨と呼ぶのですが、台鉄の駅弁の排骨には工夫があります。「揚げた後にもう一度、タレに漬け込んでいるんです。だから、よそと違って油っぽくなく召し上がれますよ」と劉さん。その通り、少し胡椒の効いたお肉はしっとり柔らかいです。

滷蛋は、台湾式の煮卵です。日本の煮物といえば、しょう油をベースに砂糖などの甘味が加えられる味付けが一般的ですが、台湾の煮卵はあの独特の甘さはまず感じません。甘ったるくなく、黄身は完熟で、しっかりタレが染み込んでいて、排骨との相性は抜群です。

丁寧に作られた排骨と滷蛋が、台鉄便当本舖の看板メニューなのも納得です。

2 時間以内に売り切れなければ処分することを徹底

さて、日本の一般的な駅弁との違いは、できたてで温かいこと。出来たての駅弁を楽しめます。ただ、気になるのは、ほぼ一年中温暖な台湾で密封された駅弁は傷みやすいのではないか、ということ。この疑問ついて劉さんはきっぱりと答えてくれました。

「日本の駅弁が冷たいという点は、台湾の駅弁と大きく違う点です。当社の駅弁は、台北駅のすぐそばで作っていて、2 時間以内に売り切れなければ処分することを徹底しています。だから、温かいまま安心して召し上がっていただけます」

材料には、台湾で生産された旬の素材を使い、副菜は時季によって変化させているそうです。また、アツアツの中身を入れても味に影響がないよう、駅弁のフタは150度の高温にも耐えられるプラスチックが用いられています。

こだわりたっぷりの台湾の駅弁。人気はどの駅弁?

さて、気になるのは駅弁の種類。劉さんから人気を伺いました。

連日売り切れの大人気! 台湾式朝ご飯「幸福飯糰」

台湾式朝ご飯は大人気で売り切れ
Photo by : 交通部台湾鉄路管理局提供

台鉄の駅弁で大人気なのが、2015年9月に登場した朝食用の新商品「幸福飯糰」(35元)です。

台湾のおにぎりは、飯糰(ファントゥアン)と呼ばれ、いろんな具材と一緒ににぎります。台鉄のおにぎりには、排骨と滷蛋という看板メニュー入り。菜食派向けに肉を使わないものは紫米を使用しているそうです。

「朝7時から10時まで、その場で作って、台湾の朝ご飯の定番豆乳と合わせて店頭販売しています。現場で作るので、数に限りがありますが、発売から今まで連日売り切れです」(劉さん)

日本人観光客に一番人気は「八角排骨便當」

八角排骨便當(バージャオパイグービェンダン)

「八角排骨便當(バージャオパイグービェンダン)」(80元)は、排骨と滷蛋はもちろん、季節に合わせた充実の副菜付きの駅弁。メインふた品の味がしっかりしている分、副菜の味はあっさり。

取材時は、酢の効いた大根と人 参の副菜、煮干の甘露煮、緑豆とコーン、人参などの彩り野菜が。野菜はすべて火に通してありました。排骨も食べたいけど、野菜もしっかり摂りたい、という 方にはこちらがおすすめです。「多くの日本人の方が80元の駅弁を購入しています」とのことでした。

また、八角形の容器に入った八角排骨便當は、台湾で縁起が良いとされる数字の8で、旅の験を担ぐこともでき、かつ伝統の排骨も滷蛋を味わえ、個人的におすすめです。迷ったときにはぜひこちらを!

値段が魅力!臺鐵排骨便當

臺鐵排骨便當(タイティエパイグービェンダン)

「臺鐵排骨便當(タイティエパイグービェンダン)」は、容器が紙製で、白ご飯の上に、排骨と滷蛋がドーンと載ったシンプルな駅弁。添えられているのは、キュウリのお漬け物、高菜と豆腐のお惣菜、排骨の下には湯葉のしょう油煮込みが潜んでいました。

この駅弁の魅力は、これだけ入って60元というお値段!台北市内のお弁当として考えてもかなりリーズナブルです。

野菜たっぷり!臺鐵素食便當

臺鐵素食便當(タイティエスーシービェンダン)

最後にご紹介するのは、排骨はちょっと、だけど台鉄の駅弁を食べてみたい、という方におすすめなのが「臺鐵素食便當(タイティエスーシービェンダン)」(80元)。

宗教の関係で肉を使用しないメニューがあちこちにある台湾。「素食」「蔬食」と表記されており、この駅弁には排骨と滷蛋がありません。

ひよこ豆入りの五穀ご飯の上にかかっているのは、ゴマ入りのふりかけ。食感は軽やかでクセはありません。昆布の煮しめは甘辛のしょうゆ味で、日本のものと大差ない味わいでした。横の副菜は、グリンピース、こんにゃく、エリンギ、コーン、人参など具材も彩りも豊かな薄い塩味です。

台北駅にある店舗は 3 か所!余裕を持って訪ねましょう

おいしさの秘訣は旬の台湾産素材
Photo by : 交通部台湾鉄路管理局提供

臺鐵便當本舖(台鉄弁当本舗)のお店は、台北駅には 3 か所あります。いずれも改札の外にあります。

台北駅の1階で買うなら構内の地図を見つけて南側にある「14」番をめざしてください。新幹線に乗って地方へ行くなら広い構内で迷わないように。時間帯によっては行列ができていることも多いので、余裕を持ってお店を訪ねましょう。なお、袋は無料ではありません。有料(1〜2元)です。

臺鐵便當本舖(台鉄弁当本舗)
公式サイト:http://www.railway.gov.tw/jp/
営業時間:10:30~19:00  ※1号店舗は8:30〜

 

台湾の地方都市を旅行してみたいと考えている皆さん、ぜひ台北駅で駅弁を買ってみてください。古きよきの台湾の味を堪能できる素敵な移動時間になると思いますよ。

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文:田中美帆