投稿者 : 道子 小野アムスデン、投稿日 2019 年 8月11日

シアトルの新名所! 球体オフィスやレジの無いコンビニなど新機軸のアマゾン・スポットを巡ろう

アメリカ北西部の都市シアトルに本拠地を置く世界的企業アマゾン。そのアマゾンが作った球体植物園のような風貌の新オフィス「スフィア」が話題です。また次世代店舗といわれるレジレス・コンビニの「アマゾン・ゴー」も注目を集めています。今やシアトルの新名所ともいえる、ユニークなアマゾン・スポットを訪ねてみました!

変わりつつあるシアトルの街

シアトルは山と海に囲まれた自然豊かな街として知られていますが、同時にマイクロソフト、アマゾン、スターバックスといった、名だたる世界的な企業が本社機能を置く経済都市としての顔も持っています。なかでもアマゾンは、かつては倉庫街だったサウス・レイク・ユニオン地区に10年前に本社を移転して以来、キャンパスと呼ばれる本社エリアを拡張。同地区にはアマゾンのオフィスが入るガラス張りの高層ビルが立ち並びます。また周辺には、アマゾニアンと呼ばれるアマゾン社員御用達のお洒落なお店がどんどん誕生し、街そのものが大きな変貌を遂げつつあります。

まるで熱帯雨林にいるみたい! スフィアの中へ

キャンパスの中心となる超高層のアマゾン本社ビルは、「いつでも初日の気持ちを忘れるべからず」というアマゾンCEO のジェフ・ベゾスの哲学に基づき「Day 1」という名がついています。この本社ビルに隣接して立つガラス製の3つの丸い建物が、今回ご紹介する「スフィア」です。ガラス越しに緑が見え、まるで植物園のようですが、実はこちらもアマゾンのオフィス。通常は中に入れないのですが、今回は一般向けのツアーに参加して内部を見学してきました。

スフィアの中に入ると、しっとりとした湿気を感じます。植物園のような外観の通り、実際に内部も緑が生い茂り、まるで熱帯雨林のよう。入口から続くらせん状の通路は両側が植物で覆われ、なんと滝が流れているところも。

中央にそびえ立つのは高さ約20mの巨大な緑の壁。約200種以上、25,000株もの植物が植えられています。

スフィア全体では、ランや着生植物、食虫植物をはじめ絶滅危惧種などの希少な植物を含む約40,000株もの植物が生息。昼間は約22度、湿度60%に保って植物と人が快適に共存できるよう保たれています。

そんな緑と人間が共存するオフィスには、一人用、グループ用、会議室などさまざまな形のワークスペースが点在しています。3階部分にあるのは、鳥の巣と呼ばれる空中の会議スペース。こういうところで、アマゾニアンたちは自由な発想を育んでいるんですね。

また2階にはシアトルの人気シェフが手掛ける手作りドーナツ&コーヒーショップもあります。

スフィアの内部を見学する方法

さて、このスフィア。先ほどご説明したように、普段は一般の人は中に入れません。スフィア内を見学する方法は、今のところ以下のふたつ。

(1)アマゾンのキャンパスツアーに参加する
(2)スフィアの一般公開日に入場する

いずれも参加・入場は無料ですが、ウェブサイトを通じて事前に申し込みを済ませる必要があります。

(1)のキャンパスツアーは、本社ビルのDay 1やスフィアを含むアマゾンの本社エリアをガイドとともに巡るもの。主に火曜日と木曜日、10時と14時の2回行われる所要約90分のツアーです。

Tour Amazon’s Headquarters(英語のみ):aboutamazon.com/amazon-hq-tours

(2)のスフィアのみの一般公開日は、毎月第1・3土曜日。10時~18時の時間内で訪問時間を指定するシステム。ガイドは同行せず、自分で中を見て回れます。訪問の30日前から予約が可能ですが、あっという間に埋まってしまう人気ぶりなので、日程が発表されたらすぐ申し込むのがおすすめ。18歳未満は、18歳以上の大人(身分証明持参で入館時にチェックインする)の同伴が必要です。

The Spheres(英語のみ):seattlespheres.com/the-spheres-weekend-public-visits

予約なしで入れるスペースもある

ツアーや開放日に参加できなくても、予約なしで入場できるエリアもあります。
「アンダーストーリー」というセクションは、展示型施設でいわばスフィアのビジターセンター。スフィアの膨大な植物のコレクションや特徴ある建築の秘密などについて説明されています。
毎日開館しており、月曜から土曜は10時~20時、日曜は11時〜19時。
オフィススペースとは分離されていて入口も異なります。上記でご紹介した植物のあるエリアは見学できないのでご注意ください。

アンダーストーリー(Understory)
営業時間: 10:00 ~ 20:00(月~土曜)、11:00 ~ 19:00(日曜)
休み: 無休

スフィア内に入店するレストランとバーもご紹介しましょう。「ウィラモッツ・ゴースト」は、ローマ風料理をメインとするイタリアンレストランで、四角いピザとティラミスが名物。オフィスとは分離されていますが、窓からはスフィアのガラス製建物の雰囲気が感じられます。

ウィラモッツ・ゴースト(Willmott’s Ghost)
営業時間:11:00 ~ 21:00(日~木曜)、11:00 ~ 22:00(金、土曜)
休み:無休
URL:willmottsghost.com

暗めの照明が大人の雰囲気を醸し出すのは「ディープ・ダイブ」です。仕事を終えたアマゾニアン達もよく行っているよう。レストラン、バーの両店とも、オフィス内のドーナツショップと同じくシアトルの有名シェフであるレネー・エリクソンが手掛けています。

ディープ・ダイブ(Deep Dive)
営業時間:16:00 ~ 22:00(日~木曜)、16:00 ~ 24:00(金、土曜)
休み:無休
URL:deepdiveseattle.com

レジ無しコンビニでお買い物

スフィアとセットで訪れたいのは、レジの無いコンビニとして、日本でも大いに話題になった「アマゾン・ゴー」。昨年スタートし、早くも全米に10店舗以上を展開していますが、記念すべき1号店はアマゾン本社ビルの1階にあります。
店頭にレジがなく、買い物用のかごもない。ただ商品を持って出ていくだけでよいという未来型コンビニの内部はどうなっているのでしょうか?

まず入店前に、スマートフォンにアマゾン・ゴーの専用アプリをダウンロードします。表示されたQRコードを店の出入り口の自動ゲートでかざすと入店できます。

入店したら棚にある商品を手に取り、ゲートから出るとお買い物は終了。店外に出た後、コードのアカウントの持ち主に請求書が届くのですが、買い物中に棚から商品を取ったり、戻したりしても、最終的にゲートを出た時点で持ち出した分だけが請求されているのです。びっくりしたのは、1つのコードで複数人が入場しても、それぞれが手に取って店外に持ち出した分が合算でコードの持ち主に請求されること。入店時に顔認証が行われ、店内に設置されたセンサーとカメラが来店客の行動を読み取ることで可能になっているのだそうですが、なんともすごいシステムを開発したものです。このシステムは試用に1年間を要したそう。

周辺はオフィス街だからでしょうか。簡単に調理できるミールキットやテイクアウトの食品が充実しているのが特徴です。入り口の横には、イートインコーナーも。

お土産にはアマゾン・ゴーのオリジナルグッズがよさそう。この店の特徴を簡潔に表す「「Just Walk Out」の文字が書かれたマグカップは6ドル前後と手頃なお値段です。他にアマゾン・ゴーだけで売っているチョコレートなどもありますよ。アマゾン本社の1階にある1号店は、年中無休で7時から21時までの営業です。

アマゾン・ゴー(Amazon Go) ※アマゾン本社1階店
営業時間:7:00 ~ 21:00
休み:無休
URL:https://www.amazon.com/b?ie=UTF8&node=16008589011

大幅リニューアルしたスペース・ニードル

シアトルを訪れたら、ぜひシアトルのランドマーク「スペース・ニードル」にも立ち寄ってみましょう。高さ184mのスペース・ニードルは、1962年のシアトル万国博覧会開催時に建てられたもの。2018年8月に総工費約1億ドルをかけた大幅な改築が完了し、見どころが増えました。それまで壁の上に金属の柵があった展望台が総ガラス張りに。窓際には10台のガラスのベンチ「スカイライザー」が置かれ、このベンチでは空中に座っているような感覚が味わえます。

スペース・ニードル(Space Needle)
営業時間:8:00 ~ 24:00
休み:無休
URL:https://www.spaceneedle.com

シアトルへは、東京から直行便で約9時間。シアトル・タコマ国際空港をハブとするデルタ航空が成田と関空から直行便を運航しているほか、数多くの便が飛んでいます。

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取材協力/Visit Seattle・デルタ航空