ハワイ初の電車「HART」ホノルル空港線計画に旅行者も期待

ハワイ初の電車「HART」ホノルル空港線計画に旅行者も期待

ハワイ旅行につきまとう交通渋滞。移動手段が車かバスしかないので仕方ありません。しかし、そんな時代も2019年に終わろうとしています。今、ハワイ初の電車となるHART(はーと、Honolulu Authority for Rapid Transportation)が着々と工事中のオアフ島、ママラ湾周辺。電車なら空港からダウンタウン・ホノルルまでの乗車時間がたった12分になるということで、旅行者の期待も高まっています。

ホノルルを救う、ハワイ初の電車

交通渋滞と合わせて、長らくハワイの社会問題となっていたのが、高速代と高騰するガソリン代。家計を圧迫するそれらを捻出できなければ、家族全員が1台の車で移動するほかありません。渋滞のなか、遠く離れた会社や学校を回るため、家を出るのは夜明け前。そんなホノルル郊外の住民の不満がピークに達していた2008年、電車を通す計画が住民投票で可決。同計画にともなう増税などを乗り越え、2011年ついに着工にこぎつけたのです。

渋滞については、高速道路にバス専用レーンを設けるなど、これまで市もあれこれと対策を立ててきました。しかし、その結果はあまり振るわず。HARTが完成すると、状況はどのように変わるのでしょうか? 電車のある生活がハワイに浸透するとされる2030年には、市民の生活は以下のように変わると予測されています。

▶ ラッシュアワー時のホノルル行き公共交通機関の利用率が、60%に増加(カポレイ居住者の場合)
▶ オアフ島内の道路から1日に合計19,000時間の渋滞が減少

なお、渋滞が緩和しても車より電車の方が速く、カポレイ‐ホノルル間で1日35分の通勤時間削減が可能です。

ハワイの環境や文化を第一に配慮した取り組み

電車の開通によってもたらされる地域への影響、見込まれる経済効果や移住者の増加。それらをふまえ、開発本部は線路の決定に数えきれないほどの調査と会議を重ねました。なかでも重視されたのが、守るべきハワイの環境や文化、そして、数千に上る住民からの意見です。

ハワイらしさを残す線路作りへのこだわり

線路が敷かれるのは、地上およそ9メートル。3Dを駆使してハワイの地形や景観が極力守られるよう事前に計算されており、地上を走る従来の道路にも影響を及ぼしません。また、防音対策にも力を入れ、車体には車輪部分を覆う「ウィール・スカート」を設計、線路には約90センチメートルの防音壁を設けます。さらに、建造物に文化を取り入れるアイデアを採用。各駅は土地柄に合うよう個々にデザインし、線路を支えるコンクリートの支柱の一部には地域ごとの歴史や文化を表す彫刻が施されます。

HARTが直面する問題と対策

歴史ある土地を掘り電車の支柱を立てるとなると、どうしても出てくるのが元々そこにあったものの処理。計画時点で墓地は太古の埋葬地まで極力調査し、工事現場の植物はできる限り周辺の土地に移植しています。一方で、HARTの被害に遭った建築物への落書きに対して立ち上がったのは、電車計画を支持する学生グループ。落書きされた部分を大がかりなアートに塗り替え、メディアを通して世間に落書きをしないよう呼びかけました。

待ち遠しいHART。完成予定は2019年

西は「イースト・カポレイ」から、東は「アラ・モアナ・センター」まで。現在、本線にあたる線路が最終決定され、西側から順に工事が進められています。そのため、西半分が2年早く完成する予定です。

▶ 2017年完成予定: イースト・カポレイ駅‐アロハ・スタジアム駅間
▶ 2019年完成予定: アロハ・スタジアム駅‐アラ・モアナ・センター駅間(ホノルル国際空港駅、ダウンタウン駅を含む)

また、詳細は未定ですが、ウエスト・カポレイ、ソルト・レイク、マノア、ワイキキなどを通る支線の建設も計画されています。完成したHART線内には、最高時速80~88kmで走行する電車が朝4時から深夜0時まで運行予定。主要駅間の乗車時間は以下のとおりです。

▶ ホノルル国際空港駅‐ダウンタウン駅間: 12分
▶ ダウンタウン駅‐アロハ・スタジアム駅間: 17分
▶ ダウンタウン駅‐アラ・モアナ・センター駅間: 4分
▶ ダウンタウン駅‐ハワイ大学ウェスト・オアフ校駅間: 36分

ラッシュアワーは3分毎に電車が来るため、空港への移動も安心。車のレンタルや渋滞による遅延対策など、旅行者の悩みも解消してくれます。

ハワイらしさを大切に、政府と住民が一丸となって取り組んでいるHART。ホノルル旅行で利用できる日が待ち遠しいですね。

 

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