投稿者 : 博美 鈴木、投稿日 2016 年 9月22日

日本人が知らない魅力が満載!コロラド州で訪れるべき魅惑スポット5選

4000m級の山々がアメリカを南北に貫くロッキー山脈。そのほぼ真ん中に位置するコロラド州は、豊な自然とその恩恵を受けて発展してきた州です。日本での認知度は低いですが、西部開拓時代の遺産や狭軌山岳鉄道、自然の魅力に触れつつも、洗練された都会の賑わいも味わえるなど、その魅力は尽きません。
日本からの直行便もあり、西海岸経由でも簡単にアクセスできるコロラド州の多彩な表情をご紹介します。

1:アメリカ人が最も住みたい街「デンバー」

コロラド州の州都デンバー。

アメリカの中西部に位置するコロラド州の州都デンバー。最初の感想は「こんなに都会だったの?!」。デンバーは現在アメリカ国内でも最も注目を集めている都市のひとつで、2016年の『U.S. News & World Report』 が発表した「アメリカ人が最も住みたい街No.1」に選ばれました。
標高が1マイル(1600m)あることから「マイル・ハイ・シティ」というニックネームを持ち、その標高の高さから湿度が低く、年間約300日は晴れるという恵まれた天候も人気の秘密です。

デンバーのダウンタウン

デンバーのダウンタウンでは、「16番街モール」と呼ばれる歩行者優先の一本道が街歩きの中心となります。両サイドにはおしゃれなオープンカフェやレストラン、セレクトショップなどが軒を連ねていて、昼夜を問わず賑わっています。また16番街の一角を占める「ラリマー・スクエア」は、ゴールドラッシュに沸く開拓時代のデンバーを復元したスポットで、ビクトリア調の建物の中にウエスタンウエアの専門店から洗練されたダイニングまで軒を並べ、お洒落ピープルが集まり深夜まで賑やかです。

ゴールデントライアングル・ミュージアム ディストリクト

16番街モールから南へ徒歩10分ほどのところにある「ゴールデントライアングル・ミュージアム ディストリクト」と呼ばれるアート地区も見逃せません。巨大な鉱物の結晶を思わせる、奇抜な外観が目を引くデンバー美術館は、全米随一のネイティブ・アメリカンのアートコレクションを誇ります。そのほか、個人ギャラリーなど大小8つの美術館がこのエリアに集まっています。アート好きなら何度も通いたくなるエリアです。

2:神々の庭園で遊ぶ「コロラド スプリングス」

コロラド スプリングス

デンバーから車で南へおよそ1時間。コロラドスプリングスはロッキー山脈の裾野に広がる自然豊かな街。アメリカのオリンピック委員会の本部とトレーニングセンターがあることで、アスリートの中ではかなり名の知れた街です。

ガーデン・オブ・コッズ(神々の庭園)

そんなコロラドスプリングでは、山岳地帯とその先に広がる大草原の境に忽然とそそり立つ、赤褐色の奇岩のランドスケープ「ガーデン・オブ・コッズ(神々の庭園)」でのアクティビティがイチ押し。東京ドーム114個分という広大な公園の緑の草原大地を背景に立ついくつもの奇岩は、名前の通り神が創り上げたかのような不思議な空間。「キスするラクダ」や「バランスロック」などユニークな形の岩は、想像力を掻き立てます。
一帯はトレイルコースが整備され、簡単なハイキングやトレッキング、ロッククライミングなどを楽しめます。あるがままの自然の姿を残して整備する。自然に対して意識が高いコロラドならではのスポットです。

3:ワイルドウエストの面影残る「デュランゴ&シルバートン」

デュランゴ&シルバートン狭軌鉄道

コロラド州の南西端、ロッキー山脈の山中にあるデュランゴは、ゴールドラッシュ時代の面影を色濃く残す街。1880年代のロッキー山脈には、一攫千金を夢みる山師が集まる町がたくさん生まれました。デュランゴもそのひとつ。さらに山奥にあるシルバートンまでナローゲージ(狭軌)鉄道が敷かれ、採取された銀をデュランゴまで運んでいました。そんなデュランゴ&シルバートン狭軌鉄道は、銀の代わりに乗客を乗せ、今も現役で走り続けています。

デュランゴ

デュランゴのダウンタウンは、西部劇からそのまま抜け出てきたような建物にサルーン(酒場)が軒を並べるウエスタンハットが似合う街。街の中心に昔の町並が壁絵に描かれているのですが、町の大きさも雰囲気も、建物とインフラ以外は100年前とそれほど変わっていないようです。

デュランゴ

朝8時。ダウンタウンの南端にある駅では、蒸気機関車は蒸気をもくもくと上げて準備万端。車掌さんの「オールアボード!(出発進行)」の声でシルバートンに向けて列車は動き出します。道のりは約70km。勾配差約1000mあるロッキー山脈の合間を、3時間半ほどかけて風光明媚な景色の中を進みます。断崖絶壁の上を走り抜けるポイントでは、スリリングな景色を見るために乗客全員が絶壁側に寄ってしまうので、別の意味でもスリリングです。さらにSL特有の振動や「ボーッボーッ」という大きな汽笛に旅の高揚感が増し、大人も童心に戻って楽しめるショートトリップです。

到着したのは、デュランゴを上回る西部劇のセットのようなレトロなシルバートン。SLに乗って西部開拓時代にタイムスリップしてしまったかのようです。ちなみにシルバートンは、トン単位で銀が採れたことに由来します。だからこそ険しいロッキー山脈の山間部に、わざわざ線路を敷く必要性があったのですね。
列車は2時間ほど停車してまたデュランゴへと戻ります。それまでランチやお土産探し、古い町並みを楽しみます。

デュランゴ&シルバートン狭軌鉄道
デュランゴ駅出発時間:08:00am  → シルバートン駅到着時間:11:30am
シルバートン駅出発時間:1:45pm → デュランゴ駅到着時間:5:15pm
所要時間:片道3時間30分。
料金:シルバートン間往復:$89.00(5月07日〜10月29日)/$62.00(11月25日〜5月06日)
公式サイト(英語):http://www.durangotrain.com
※往復乗車が基本。季節により出発時間の変動及び本数、また復路をバスに変更することも可能です。

4:ワインとアウトドアのパラダイス「グランドジャンクション」

グランドジャンクション

デンバーからロッキー山脈を越えた西側に位置する、コロラド州の西の玄関口がグランドジャンクション。平坦な頂を持つ山としては世界最大の卓上台地を取り囲むようにコロラド川が流れ、高原砂漠の気候帯が生む、昼夜の寒暖差を利用した果樹栽培やワイン造りが盛んな緑豊かな街。別名ワインカントリーとも呼ばれています。

グランドジャンクション

ダウンタウンは、歩道や街角などいたるところにユニークなオブジェが点在しています。街が積極的に芸術を支援しているため、若手のアーティストが多く移り住み、表現する場所となっています。グランドジャンクションでアートに触れ、ご当地ワインを満喫するのも楽しい時間です。

コロラド・ナショナル・モニュメント

また街から車で20分ほどのところにある「コロラド・ナショナル・モニュメント」も見逃せません。地殻変動によって地盤が隆起や沈下、さらに長年に渡る風雨によって岩が削り取られて造り出したダイナミックな自然のアートは感動です。敷地内はハイキングコースが整備されているほか、約2時間のドライブコースにはビューポイントが設けられているので、歩かなくても絶景巡りを楽しむことができます。また、この一帯は恐竜の化石がゴロゴロと発見されるエリアで、化石発掘ツアーも開催されています。

コロラド・ナショナル・モニュメント
住所:1750 Rim Rock Drive Fruita
営業時間:24時間(悪天候により、閉鎖される場合もある)
入場料:車一台 $25.00

5:ロハス発祥の街「ボルダー」

ボルダー

デンバーから北西へ約1時間。環境保護や有機食材などへの意識が高いヘルスコンシャスな人が多く暮らすボルダーは、ロハス発祥の地。ダウンタウンの中心にある「パール・ストリート・モール」と呼ばれる歩行者専用の屋外モールでは、さまざまな健康食材を扱うストアやオーガニック専門のカフェ、ヨガ・ブランドショップなどが並び、健康へのこだわりが伺えます。ちなみにロハスとは英語で「Lifestyles Of Health and Sustainability」の頭文字をとった造語です。

ファーム トゥ テーブル

環境に対する意識が高まる中、食材は輸送時間が短い程おいしいという認識をいち早く街に取り込んだボルダーでは「ファーム トゥ テーブル」と呼ばれる、地元でとれた旬の新鮮な食材を使い、季節ごとにメニューを変えて提供する、ユニークで美味しいレストランが集まっています。食事のためにデンバーからわざわざ訪れる人も少なくありません。旅先でその土地ならではの食材やグルメを味わうことこそ旅の醍醐味ですよね。

肩肘張らず、自然体でいられる心地よさ、都会と自然のバランスの良さが魅力のコロラド州を次の旅の候補に入れてみてはいかがでしょうか。

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協力:コロラド州政府観光局