ロサンゼルスのような大都市に住んでいても、一般常識を守って生活していれば危ない目に遭うことはありません。ただし、国が変わればその一般常識も少し事情が変わってきます。治安が良い悪いに関係なく、海外旅行へ出発する前に、旅行先の治安について学んでおきましょう。

今回は、ロサンゼルスへの旅行を控えている方に少しでも「安心感」を与えられるように、アメリカ在住10年、ロサンゼルス在住3年目のライターの目から見た、ロサンゼルスの治安事情と注意点をリポートします。

「ロサンゼルスの治安」と聞いただけで、すぐに「悪い」と想像してしまう方が多いのではないでしょうか。ハリウッドアクション映画などの影響もあるでしょうし、日本のメディアではロサンゼルスの「周辺」で起こった事件でも、「ロサンゼルスで起こった」と報道されてしまうから仕方がありません。

例えば、2015年12月上旬に発生した、「サンバーナーディーノ銃乱射事件」。日本ではロサンゼルスで銃乱射事件が起こったと報道されていましたが、ハリウッド周辺からサンバーナーディーノは112キロも離れており、ロサンゼルスの人達は、「ロサンゼルス郊外の東部の小さな町で銃連射事件があったらしい」という程度で、「今すぐどこかに避難しなくては危ない」という事態ではありませんでした。ちなみに、112キロとは、東京から山梨県の甲府市までと同じくらいの距離なので、ロサンゼルスに旅行する皆様が全く心配するような事件ではありません。

土地面積を比べると、実はカリフォルニア州の方が日本よりも大きいため、同じカリフォルニア州内で起こった出来事でも、よっぽど近くに住んでいない限り影響はないのです。

それでは、旅行者はどんなことに注意して旅行を楽しめばよいのでしょうか。

1.観光の移動にはタクシーの利用がおすすめ

ロサンゼルス公共の交通機関

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ロサンゼルスは完全な車社会。ダウンタウンサンタモニカやハリウッドのような観光地以外は、徒歩で移動ができないのが現状です。日本では学生からサラリーマンまで、バスや電車で通勤するのは日常茶飯事ですが、ロサンゼルスの公共の交通機関は不便な上に、ホームレスさんや貧困層の方が利用することが多いため、観光の移動にはタクシーの利用をおすすめします。

もちろん、ホームレスさんや貧困層の方がみんな危ないわけではありませんが、地下鉄やバスのような閉じ込められた空間を共有するのは旅行中に怖い思いをしない為にも避けた方がよいでしょう。

ロサンゼルスの地下鉄での実際のエピソード

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今まで3年間ロサンゼルスに住んでいて、一度だけ地下鉄を利用したことがあります。旧正月のパレードを見学するためにチャイナタウンへ出かけた時のこと。普段は極力バスや電車の利用を避けていますが、パレードのためにチャイナタウンのいくつかの大通りが通行止めになっていたため、地下鉄を利用することを強いられました…。

実際の体験は想像していた通り。車内はとても汚く、暗めでどんよりとしており、メタルの椅子、壁やドアには沢山の落書きが目立ちました。また、ひとり独り言をブツブツ言い続ける人や精神的に不安定そうな人を目撃しました。

こういうちょっと危なそうな人に遭遇した場合は、注意を払わずに車両を移動したり、必要であればいったん最寄りの駅で下車することをおすすめします。

2.絶対に近寄ってはいけない地域がある

スキッド・ロウ(Skid Row)

ダウンタウンの中心部にあるスキッド・ロウとは、ホームレスや薬物中毒者が多く生活しているアメリカで最も危ない犯罪多発地区の一つ。貧困層やマフィアによる殺人、強盗、強姦、薬物売買などが多発する場所であるため、絶対に近寄ってはいけません。

コンプトンのようなスラム街やイングルウッドなど、ロサンゼルスの他の治安の悪いエリアを耳にしたことがある方もいるかもしれません。しかし、これらの地域には観光客が足を運ぶ目的がほとんどないため、日本人旅行客の出入りが多いリトル東京のすぐ南側、車で4分、徒歩15分の所に位置するスキッド・ロウは、日本人観光客がロサンゼルスで一番気を付けるべき地域なのです。

リトル東京はその名の通り、すし屋、ラーメン屋、居酒屋、日本のスーパー、化粧品屋やパン屋など、日本のお店が集結するミニ東京のような場所。そのため、アメリカの食事に飽きてしまった日本人旅行者や、日本から出張で来ているお客様を接待するビジネスマンなどがよく利用します。リトル東京内は、たくさんのお店が肩を並べ、連日にぎわっているため歩いて散策しても安全です。しかし、リトル東京からちょっと離れると治安がガラリと変わるため要注意。

リトル東京へ車でお越しの際には、すぐ近くの立体駐車場に駐車し、タクシーを利用する際は目的地の目の前で下してもらうようにして、極力リトル東京の周辺を歩いて移動するのは控えましょう。

スキッド・ロウでの実際のエピソード

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リトル東京で食事を終えて車で帰宅中。GPS測位中に、周辺をグルグル回っていたところ、間違えてスキッドロウを通ってしまい、ゾッとしました。

右折した瞬間、まるで発展途上国かどこか違う国に飛んできてしまったかのような光景が広がっていました。道の両側にゾンビのように歩く人々、ボロボロのテントやショッピングカートがいくつもあり、路上はゴミだらけ。

今思い出せば私以外、他に通行車はいませんでした。慌ててスピードを上げて通り過ぎましたが、あの日以来、リトル東京から出る際には予め道を確認するようにしています。

3.スリや置き引きには十分ご注意を

チャイニーズシアター周辺

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スパイダーマンやミッキーマウスなどの衣装に身をまとったアーティストが集結し、お祭りのような盛り上がった雰囲気が漂うチャイニーズシアター周辺は、連日世界中から訪れる観光客で混雑するため、スリや置き引きには十分ご注意を。

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中には観光客を目当てに、いきなりCDなどを手に持たせてきて、購入するように要求してくる自称ラッパーや、無理やり写真を撮らせてチップを要求する悪質なパフォーマーもいます。このような厄介な人達に遭遇したら、真剣な顔で「No」または「No thank you」と伝えて歩き去りましょう。

駐車の際の荷物の管理

旅行の楽しみと言えば、やはりショッピング。レンタカーを借りてちょっと離れた場所にあるアウトレットや、ザ グローブビバリーヒルズなどのショッピングの聖地へ出かける方も多いことでしょう。

ただ、ここで気を付けたいのが買った物を車内に置いて行く際の管理法。日本と比べると車上荒らしが多く、ガラスを割って車内やトランクの中の物を盗まれる事件も多発しているため、買い物袋や貴重品の管理には十分注意が必要です。

まず第一に、車のガラス越しに中の物が丸見えになってしまう助手席や後部座席に貴重品や買い物袋を置きっぱなしにしないことは大前提です。GPSやiPodなどの小型の貴重品はグローブボックスなどにしまい、買い物袋はすべてトランクに入れましょう。特に注意が必要なのがSUV車のトランク。独立したトランクルームやトランクスペースを隠すトレイもないので、買い物袋やスーツケースなどの荷物は外から見えないようにブランケットなどで隠す工夫をしましょう。

上記の情報を参考までに心のどこかに留めておき、旅行中は楽しく、そして安全なひと時をお過ごしください。

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