シドニーで話題のカフェメニュー、ヤクザブレックファーストとは？
オーストラリアのフード情報サイトgood foodが、2015年シドニーのトップカフェ20選を発表しました。
そのなかで、最もエキサイティングなニュースだと紹介されているのがEdition Coffee Roastersのオープン。このカフェの看板メニューは「Yakuza’s Breakfast（ヤクザの朝食）」。日本と北欧がミックスされた雰囲気もとてもユニークです。話題の人気メニューと、なぜ北欧と日本がミックスされることになったのか、そのエピソードをご紹介しましょう。
この店の看板メニュー「Yakuza’s Breakfast（ヤクザブレックファースト）」は、名前の面白さだけで話題になっているわけではありません。今まで誰も試さなかった組み合わせが絶妙なバランスを生み出しました。
どこか懐かしい味わいのホットケーキに、ローストパイナップルと、クレームフレーシュ（サワークリームの酸味を抑えたようなクリーム）が乗せられています。その上に飾られているのは桜のペースト。ちりばめられた黒ゴマもよい風味を醸し出します。
そして、これらすべての味をまとめるのが、ユニークな味噌バタースコッチソース。ホットケーキやパンケーキというと、どんなに好きな人でも食べている途中で飽きてしまうことがあるものですが、「ヤクザブレックファースト」は途中で飽きることがありません。酸味と甘さのコンビネーションが素晴らしい、おすすめの一品です。
「ヤクザブレックファースト」以外にも、北欧風にアレンジされたJapanese Eggplant（なす田楽）や、Oden（おでん）など、ここでしか味わうことのできないユニークなメニューが並びます。そのアイデアは、とても新鮮です。
兄弟が大好きなものから生まれたノルディック・ジャパニーズ
Photo by @lacewings
シドニーのカフェ業界ではよく知られる人物です。そのダニエルさんが、東京が大好きで日本で暮らしていたこともある弟のコリーさんと始めたのが、こちらのカフェ。
店のデザインを手掛けたコリーさんは、中学生の頃から宮崎駿作品のファンだとか。店内のシンプルで暖かい雰囲気は、宮崎作品に影響されているかもと話してくれました。その空間には、ところどころに日本のエッセンスが隠されています。例えば、さりげなく置かれている白木の神棚。そして、小さな侍やラピュタのロボット兵を見つけたら、思わずニンマリしてしまうことでしょう。
一方で、北欧からのエッセンスは兄のダニエルさんが取り入れています。ダニエルさんのインスピレーションに最も大きな影響を与えているのは、彼が尊敬するシェフ、世界で一番予約がとれないレストランと言われるNomaのレネ・レゼピ氏。また、以前からミッドセンチュリーのデンマークのデザインに興味があり、その勉強を通して北欧の文化に興味を持ったそうです。
ダニエルさんとコリーさんによれば、日本と北欧の文化には、丁寧な職人技や、長い歴史に根付く文化、シンプルな美しさを大切にするといった共通点があるとか。こうして、兄弟2人の大好きな日本と北欧をミックスしてEdition Coffee Roastersが誕生しました。
本格派が通う、こだわりのカフェ
Photo by Edition Coffee Roasters
オーストラリアのコーヒーといえば、エスプレッソが主流。しかし、Edition Coffee Roastersでは、エスプレッソはもちろん、ポアオーバーや、エアロプレス、コールドブリューなど、さまざまな淹れかたでコーヒーを提供しています。サードウェーブコーヒーへの注目が高まるなか、コーヒーを本格的に楽しむ人達や、食の専門家から人気が高いのもうなずけます。
シドニーの流行を生み出すクリエイターたちが集まる町サリーヒルズと、国内外のセレブも集まる町ダーリングハーストの、ちょうど中間地点にある隠れ家のようなカフェ。そこで本格的なコーヒーと、和食にインスパイアされたブランチを楽しむ人々。その小さな店の中の光景は、東洋でも西洋でもなく、まるでアニメに登場する架空の町にあるカフェのようです。シドニー滞在のときには、ぜひ足をのばしてみてください。
Edition Coffee Roasters（エディション・コーヒー・ロースターズ)
住所：265 Liverpool Street, Darlinghurst 2010（Museum駅から徒歩8分）
営業時間：月〜金曜7：00~15：30、土〜日曜8：00~15：30
公式サイト（英語）：http://editioncoffeeroasters.com/
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Cover photo by Edition Coffee Roasters
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