投稿者 : 力也 片岡、投稿日 2019 年 3月26日

ウズラの寿司に、漬け物ステーキ? 岐阜グルメをもっと知って欲しい

日本列島のほぼ中心にある岐阜県は、7つの県に囲まれた海なしの県です。今でこそ物流も冷凍技術も発展しましたが、それ以前は魚がたどり着くまでに鮮度が落ちてしまうため、それに代替する独特な食文化が発達しました。白川郷を始め、飛騨高山や、郡上の城下街など、文化を継承するのが得意な岐阜県は、食文化についても同じなのか、旅行中当時の名残とも思える見たこともない食べ物をたくさん目にする機会がありました。今回はそんな岐阜県のおすすめグルメをご紹介します。

岐阜県を代表するB級グルメ鶏ちゃん焼き

鶏ちゃん焼き

まず紹介したいのが、下呂市や郡上市が発祥と言われる、鶏料理「鶏ちゃん焼き」です。魚が獲れない岐阜県では、かつてどの家庭も鶏を飼っていました。特に卵は貴重なタンパク源であったため、どの家庭もメスが生まれたら食べずに卵を産ませます。しかし卵が産めなくなった親鳥は硬く、食べてもあまり美味しくなかったことから、試行錯誤の上生まれたと言われているのがこの鶏ちゃん焼き。醤油や味噌ベースのタレにつけられた鶏がうまみ成分を生成し、噛めば噛むほど味が出てくるのでビールのアテに最高です。郡上に住む知人に連れて行ってもらったお店「喜代竹」の鶏ちゃん焼きは、ニンニクがたっぷり効いていて病みつきになる味。
また、このお店の良さはとにかくローカル色が強いところです。ネットには住所以外一切の情報が開示されていないことから分かるように、お客さんは地元住人のみです。私の経験からして地元の人が集まるお店に悪いお店はありません。喜代竹に行けばディープな郡上グルメを楽しめること間違いなしです。

喜代竹
住所:岐阜県郡上市八幡町島谷840
電話番号:不明
定休日:不明
営業時間:不明

発祥の店で食べるウズラの軍艦

ウズラの軍艦

先述したように、岐阜県には海がないため和食の代名詞「寿司」は一般的なものとは異なる先人たちの工夫が見られます。朴葉寿司やニシン寿司はその代表ですが、これまた知人に連れて行ってもらったローカル感漂う小さなお寿司屋さんで見たことのない軍艦がありました。それがウズラ寿司です。生のウズラの卵の黄身を乗せた軍艦なのですが、これが米と海苔と絶妙に合い美味しいんです。今でこそ中部地方で認知されているようですが、私はもちろん初めて。噂によるとこの勝味寿司が発祥の地だとか。

アスパラ寿司

同等の理由で、人気メニューの一つにアスパラ寿司というものもあります。これがまたシャリとよく合い、寿司の未知なる可能性を感じさせられる夜となりました。安くて美味しい上、深夜遅くまで営業しているので、郡上で吞み歩いた後の〆なんかにおすすめです。

勝味寿司
住所:岐阜県郡上市八幡町新町944
電話番号:0575-65-4192
定休日:不定休
営業時間:日によっては深夜2時頃まで

滞在中ハマりにハマった漬け物ステーキ

漬け物ステーキ

高山にたどり着き現地に住むと知人に連れて行ってもらった「きのえね」という居酒屋。高山は世界中から観光客が集まっているため、観光客向けのお店が多いのですが、ここは地元の人たちで賑わっている様子。知人がとりあえず食べてみてと頼んだのは漬け物ステーキという得体の知れない食べ物。ステーキの上に漬け物がのっているの? ステーキを漬け物風の味付けにしたの? そんな想像を膨らましているとやってきた漬け物ステーキ。なんと漬け物をステーキ風に提供するという料理のようです。どうやら極寒の岐阜で凍ってしまった漬け物を焼いて食べるようになったことから生まれたようです。

漬け物ステーキ

これは飛騨地方のほぼ全ての居酒屋で取り扱っており、店によって味が異なると言います。私はこの漬け物ステーキにどハマりしてしまい、滞在中に行った居酒屋では必ず頼んでいました。

きのえね
住所:岐阜県高山市朝日町23
電話番号:0577-35-0092
定休日:日曜日
営業時間:17:00-23:30

香ばしさがたまらない朴葉味噌

朴葉味噌

冬になるとマイナス20度にもなることがある岐阜県。特に山間部はとにかく寒く、漬け物も前述したように凍ってしまいます。調理器具も豊かでなかった時代、凍ってしまった食材を温めるために、熱に強い朴葉の上に置いて食材を焼いたと言います。時には食材に味噌をつけて焼くこともあり、朴葉の香りと焦げ目のついた香ばしい味噌は白飯との相性が良く、たちまち広がり、朴葉味噌は庶民に欠かせない食材として定着しました。現在では野菜のみでなく、地元で採れたキノコや、日本を代表する和牛、飛騨牛などと一緒に焼くお店も増えてきました。

朴葉味噌

高山にある「寿楽久」では、とんかつや牛カツを朴葉味噌で焼いて食べることができます。名古屋飯でおなじみの味噌カツに近いのですが、朴葉の香ばしさが甘みのあるトンカツと良く合い恐ろしいスピードでご飯が進みます。立地もよく、人気のお店なので行く際は予約をすることをおすすめします。

寿楽久
住所:岐阜県高山市上二之町77-3
電話番号:0575-65-4192
定休日:水曜日
営業時間:11:00~14:30(L.O.14:00)
17:00~21:00(L.O.20:30)

どの料理も他ではあまり見ることのできない珍しいものが多いですが、このような独自の食文化が発達したのも全て岐阜県の地理的要因が大きく関係していることがわかります。これは岐阜県以外の土地にも言え、郷土料理というのは何かしらの理由があって生まれ、その理由を紐解くことは、歴史や文化を深く理解するために不可欠です。「旅行費がかさむので夜はカップラーメンで」なんていう人もいますが、せっかく旅費を払ってまで来ているのだからこそ、現地の美味しいものを食べたいと私はいつも思っています。現地の食を堪能し、旅を思う存分楽しんでみてください。

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