島を愛して止まない私が本当におすすめする瀬戸内海の島ランキングTOP5
気候や住人の暖かさ、穏やかな時間の流れなど、都会にはない独特な雰囲気に魅了されここ数年島旅ばかりを繰り返している私ですが、実は瀬戸内海の島々は未踏でした。私も含め、どうしても島となると沖縄や九州にばかり目がいきがちなのですが、実は日本にある有人島のほとんどは瀬戸内海に浮かんでおり、島文化が強く根付いている地なのです。そんな島の宝庫瀬戸内海を2週間近く旅行し、15の島を巡った私が、独断と偏見でお気に入りランキングTOP5を作成したのでご紹介いたします。
5位
自然と利便性のバランスが最高にちょうど良い小豆島
誰も知らない秘境のような場所を好む私が選ぶ島として意外かもしれませんが、5位は瀬戸内海でに2番目に大きな島、小豆島です。この島の魅力は自然と程よい都会感が共存していること。少し車を走らせたら美しく広大な自然が現れるものの、市街地にはコンビニもスーパーも飲食店もあります。常に自然と隣り合わせでいたいが、不便な生活はしたくないという人にはおすすめです。小豆島はそんなバランスのとれた島なのです。
見所は非常に多く、香川県の島の記事でも紹介したエンジェルロードや
中山千枚田を中心に大自然を体感できる観光スポットに恵まれています。
ただ先ほども言ったように小豆島は広いです。観光スポットになってはいないですが、絶景を味わえる場所も多々あるのです。例えばこの偶然見つけた田んぼ。
ドライブをしている際に、あまりに風景が美しすぎて釘付けになり、これは危ないと思い車を降りました。青い空に、緑の田んぼに、よく澄んだ川。私の住んでいる東京では絶対に見ることのできないのどかな景色についつい見とれてしまいました。もちろん有名な観光地はそうなっただけの理由があり、どれも素晴らしいです。しかし、ガイドブックやインターネットに掲載されている場所は、ある程度予想がつきますし、何より特別感が少ないです。旅は予測不可能な方が面白いんです! 行き先を決めず気ままにドライブをして、自分だけのお気に入りスポットを見つける。たまにはそんな旅もいいかもしれませんよ。
小豆島
高松港からフェリーで60分
姫路港からフェリーで100分
エンジェルロード
住所:香川県小豆郡土庄町銀波浦
中山千枚田
住所:香川県小豆郡小豆島町中山1486
4位
瀬戸内海のど真ん中に浮かぶローカルアイランド六島
丸亀で出会った、瀬戸内海をよく知る人におすすめしてもらった六島。
九州より那覇の方が本州との文化が異なり、那覇より石垣、更には波照間ともなると文化も価値観も本州のそれとは大きく異なっていきます。これは瀬戸内海でも同じことが言え、内陸の港から離れれば離れるほど異なる文化が増えていき、更には観光客も減っていきガラパゴス化が進みます。日常との異なりを求めて旅をしている私にとって、そんな秘境のような場所に行くことこそまさに旅の醍醐味なのです。笠岡諸島の最南端且つ瀬戸内海のど真ん中に浮かぶ六島はそんな島の代表格と言えます。この日六島で船を降りたのは私と地元のおじさんと釣り人のみ。ローカルな島巡りをしたい人には特におすすめです。
この島には自動車がありません。道路がないためそれも納得です。それ故か空気も美味しいし、外でも一切雑音がないので、私はほとんどの時間をこのビーチの横で昼寝していました。波の音と小鳥のさえずりしか聞こえない島でのお昼寝は最高ですよ。次回はハンモックでも持って行こうと画策しています。
六島
笠岡港からフェリーで1時間
3位
美味しすぎる食事と最高のホスピタリティが味わえる大飛島
六島にいた際に素晴らしいゲストハウスがあると聞き、Ile d’or cafe&guesthouseのある大飛島へ泊まることに。部屋から迫力ある大海原を眺められるこのゲストハウスは、眺めだけでなくホスピタリティが何よりも素晴らしく、まさに癒しの空間です。
夕食も朝食も島で採れたものを中心に手の込んだ料理を最高の景色を眺めながらいただけます。週末のみの営業となっているので、この辺りを周遊する人はまず大飛島行く日程を決めて、それから他の島へ行く計画を立てることをおすすめしたくなってしまう程素晴らしい場所でした。
島は小さく、徒歩で一周できます。中でも見所はこの恋人岬。この鐘を3回鳴らすと愛が叶うのだとか。カップルの皆さん、水平線に美しく沈む夕陽を眺めながら手と手を取り合って鐘を鳴らしてみてはいかがでしょうか。
宿で佐場ビーチという美しい海水浴場を紹介されたので行ってみることに。写真で分かるように15分ほど雑木林をかいくぐってたどり着いた美しいビーチはまるで秘密の楽園です。
大飛島
笠岡港からフェリーで45分
Ile d’or cafe&guesthouse
住所:岡山県笠岡市飛島 飛島6050−1
電話番号:0866-62-5715
恋人岬
Ile d’or cafe&guesthouseから徒歩2分
佐場ビーチ
Ile d’or cafe&guesthouseから徒歩20分
2位
ジブリに出てきそうな秘境志々島
小豆島のバー「まめまめびーる」の店員さんと瀬戸内海の島トークをしていた際「きっと力也くんは志々島が好みだよ。ぜひ行ってきてほしい」とおすすめされた志々島。ただこの島、今回私がおすすめする島の中でも特にアクセスが悪く、そう簡単には行けません。「行っても何もないよ」「行く人はほとんどいない」志々島に行くまでに何度もそんな声を聞きましたが、それらは私にとってはただの褒め言葉。そんな説明をされるたびに、志々島欲が増していきました。
中でも島のシンボルとなっているのが樹齢1200年のこの楠。港から楠まで歩いていると、何人かの方が「蚊がすごいから気をつけてね」と注意してくれ、中には虫除けスプレーを貸してくれたり、蚊取り線香の貸出場所を教えてくれたり、たどり着くまではとにかく島の人の優しさと、あまりの蚊の多さに驚いていましたが、一番の驚きはやはりこの神々しい楠。まるでジブリの世界に飛び込んだような感覚に陥ります。
立ち止まると蚊に一斉に襲われるので、足踏みをしながら写真やドローンでの動画を撮影し、頂上目指してさらに山を登ります。すると小さな山小屋のような展望台があります。
中からは瀬戸内海を一望することができます。
この中は唯一蚊があまりやってこないのでひと休みするのにうってつけです。
大量の蚊取り線香を身にまとい、下山していきます。
すると先ほど蚊取り線香の貸出場所を教えてくれたおばさんに会います。
ちなみにこの島の滞在中におばちゃんには4回程お会いしました。島のサイズ感が分かるかなと思います。おばちゃんのおすすめで島唯一のカフェ「休憩所くすくす」へ向かいます。
居心地が良いのか、猫まで休憩しております。
中に入って驚いたのは、オーナーは先ほど虫除けスプレーを貸してくれたおばちゃんでした。島の人口は十数人、島の面積は0.74㎢と小さい子の島では当たり前の出来事です。
島の人たちとそんな会話をしながら、このアットホームなカフェを楽しみました。
志々島
宮ノ下港からフェリーで45分
大楠
志々島港から徒歩30分
楠の倉展望台
志々島港から徒歩35分
休憩所くすくす
志々島港目の前
住所:香川県三豊市詫間町志々島397
営業時間: 10:30~11:30/14:20~15:50 不定休
※営業時間は変動あり
1位
人口8人、観光地化を嫌い、今もなお原風景残る牛島
今年で旅をしだして10年目になる私ですが、「どこが良かった?」という質問を何度されたか分かりません。個人的には自然が好きですが、行った日がたまたま天気が悪かったりするとランキングの上位には食い込んできませんし、特に何も見所がない場所でも面白い出会いや珍しい経験をすると強く記憶に刻まれます。つまりその島の良さを客観的且つ平等に数値化するのは難しく、少なからず私の主観的な目線が入り込んでしまいます……
牛島という島は特に人気がある観光スポットはあるわけではないのですが、とある出会いによって非常に私の中で印象の強い島へと変わりました。
人口わずか8人塩飽諸島に属する牛島はこの近辺でも珍しく瀬戸内芸術祭に参加をしていない島なのです。観光地化を進めるよりも島の風景を残したいという意見が勝り、その様な判断になったと言います。よって島の雰囲気も他の島とは全く異なり、島の人たちの本当の生活を垣間見ることができます。
島の人たちは主に農業に従事しており、潮風のもと育った米や果物はミネラルが豊富で美味しいのだとか。
そんな島のありとあらゆることを教えてくれたのが、仲良くさせていただいた谷口さん。
「観光客が増えるのは経済にとっていいことかもしれないが、島の原風景が壊されるのは本末転倒。大好きなこの島でのんびり暮らしたい。」谷口さんからは常に島への愛情が溢れていました。2時間ほどここで島について話してくれたことは、テレビもインターネットも教えてくれないことばかりで、私にとって非常に希少な経験でした。「島がなくなる前に必ず戻ってこい」と握手をした時はなんとも言えぬ感情が芽生えましたが、同時に「今行かなくてはならない場所」が世界にはたくさんあることに気がつかされました。
牛島
丸亀港からフェリーで15分
まず私の独断と偏見で選んだ結果、かなりコアなランキングになってしまったことをお許しください。しかし旅行とは、普段との違いを楽しむ方法です。どうせなら自分の住む街では絶対に経験できないことをしたいわけです。私は「アクセスが悪い場所」「有名な観光資源がない場所」にこそ、都心との違いが多く存在しており、それらは私の探究心を満たします。
観光地を否定するわけではありません。大きな島は大きな島の良さ、小さな島には小さな島の良さがあると思います。バランスをうまく取ることが離島巡りを楽しむ1つの秘訣であり、それが容易にできる瀬戸内海はとにかく魅力的な旅先だと思います。
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初めまして。酒と旅行がメインのブログを書いているcongiro(コンヒーロ)と申します。 普段から日本各地を旅しては、地元の方々が飲んでいる日常系の日本酒を好んで買って楽しんでいます。 特に好きなのは、その土地の日常酒を、その土地の方たちがいる酒場で飲むことですね。「誰かの日常は、私の非日常」。それを念頭に、いつも楽しく旅をしています。...
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