投稿者 : 直子 澄田、投稿日 2018 年 10月16日

十勝・富良野グルメと牧歌的風景を巡る 北海道2泊3日のドライブモデルコース 十勝~富良野編

前回に引き続き、北海道のドライブコースを紹介する第2弾。今回は、大空と大地の大自然が広がる十勝から、ラベンダー畑で有名な富良野、そして動物が本来持っている生態を引き出す「行動展示」という手法を取り入れ有名になった「旭山動物園」がある旭川まで、北海道の内陸部を2泊3日で巡るコースをご紹介します。

帯広十勝空港から入り旭川空港から帰途につく、道央黄金プラン

どこまでも続く広大な畑に、広い空。そして大地を貫くまっすぐな道路・・・。北海道の中でも特にその雄大さを実感できるのが十勝、富良野エリア。総距離285kmと移動距離はやや長いものの、爽快なドライブルートは運転好きにはたまりません。今回のルートはこちら!

それでは出発いたしましょう。

1日目 帯広空港に到着。名物豚丼とスイーツ、ワインを味わう

移動距離 108km 2時間30分

9:30 十勝帯広空港着 花畑牧場へ 約15km 20分

十勝帯広空港に到着したらレンタカーを借り、まずは生キャラメルで一躍有名になった花畑牧場へ。中札内にある本店では、花畑牧場の全商品が購入できるショップや、スイーツ、自慢のラクレットが味わえるレストランがあります。

花畑牧場

チーズ工房には自慢のラクレットチーズがずらり。約1万個のラクレットが熟成庫で眠る様子を見ることができます。このラクレットチーズは、2018年春にオープンしたばかりのラクレットカフェで味わうことができます。ラクレットチーズのナポリ風ピザ1300円や、ラクレットチーズのパスタ1480円など人気メニュー。

ラクレットチーズ

自家製キャラメルの濃厚ソフトクリーム390円も人気。十勝の生乳を使用した滑らかな味わいを楽しんで。

自家製キャラメルの濃厚ソフトクリーム

敷地内にはミニ牧場があり、羊やポニーと触れあうことも。

花畑牧場
http://www.hanabatakebokujo.com/

11:30 1933年創業の老舗で帯広名物、豚丼ランチ

約35km 37分

ランチは、帯広の郷土料理、豚丼を。帯広駅前にある「元祖 豚丼のぱんちょう」は1933年からこの地で豚丼を提供する老舗。休日ともなると長蛇の列ができています。ロース肉を炭火で焼き上げ、秘伝の甘辛いタレに絡めてごはんにオン。運ばれてきた豚丼は豪快に丼から豚肉が溢れています。

豚丼ランチ

蓋をあけると山盛りのお肉が登場。ジューシーで香ばしい豚肉は絶品です。

豚丼

ちなみにメニューは、松・竹・梅とランクがついていますが、松900円、竹1000円、梅1100円と、通常とは松竹梅のランク順番が逆。これは初代の女将さんの名前が梅さんだったからとか。違いは豚肉の枚数で、写真は梅のさらに上のランクの「華」1300円です。

元祖豚丼のぱんちょう
TEL:0155-22-1974
住所:帯広市西1条南11丁目19
営業時間:11:00~19:00
月曜定休

13:30 北海道生まれのワインの産地を訪ねる

約24km 40分

続いてヨーロッパの中世の古城のような風格ある城が目印の池田ワイン城へ。正式な名前は「池田町ブドウ・ブドウ酒研究所」といい、1963年からワイン製造をはじめたという長い歴史を持っています。冬場はマイナス15℃にもなる池田町。これまでに2万1000種以上の交配品種を作り、その中から寒さと乾燥に強いブドウが誕生しました。

ワインの産地

町をあげてワイン造りに取り組んでいる池田町では、中学校でブドウ収穫体験をし、その収穫したブドウで仕込んだワインを成人式にプレゼントするそう。素敵なはからいですね。

ワイン城には池田町で開発されたブドウ「清舞」「山幸」の植えられたブドウ展示園や、自由に見学できる地下熟成室があります。1日3回、無料のワイン城ガイドツアーも開催されているので興味がある方はホームページでチェックしてみて。ショッピングエリアでは、ビンテージ製品から池田町限定販売のテーブルワインまで様々なワインが手に入ります。

池田ワイン城(池田町ブドウ・ブドウ酒研究所)
http://www.tokachi-wine.com/

15:00 これぞお菓子のテーマパーク 柳月スイートピア・ガーデンへ

約36km 35分

ミルク、バター、生クリームなどの酪農製品や、卵や小麦粉、てん菜糖、小豆などの農産物が豊富な十勝は、スイーツ天国。六花亭、柳月などの有名店をはじめ、スイートポテトのクランベリー、ロールケーキのあさひや、チーズケーキのユトリベルグなど、たくさんのスイーツショップが点在しています。しかも値段が安い!ふとショーウィンドーを見ると、ショートケーキが100円台からあったりするので驚いてしまいます。

街なかのスイーツ店巡りも楽しいのですが、まずは、柳月が展開する巨大なショップ「スイートピア・ガーデン」へ。3万3000㎡という広大な敷地に工場、ショップ、体験施設などがあり、柳月の全てを味わい、体感することができます。

柳月スイートピア・ガーデン

スイーツの人気商品は、きな粉ソフトにきな粉もちと十勝小豆の粒あんがはいった「きなごろもソフト」390円。きな粉の香ばしさと濃厚な黒蜜が相性抜群です。

きなごろもソフト

柳月スイートピア・ガーデン
http://www.ryugetsu.co.jp/sweetpia/

ちなみに帯広市街地には、六花亭帯広本店も。こちらではマルセイバターサンドのアイスバージョン「マルセイアイスサンド」220円、パイ生地コルネにしぼりたてクリームを詰めた「サクサクパイ」、ピュアなミルクソフトにゆ雪やこんこのビスケットが添えられた「雪やこんこ まじりっけなし」など店舗限定のスイーツが味わえます。

六花亭帯広本店
http://www.rokkatei.co.jp/

六花亭帯広本店

19:00 北の屋台でゆうごはん

約8km 15分

夕食は20軒ほどの屋台が集まる「北の屋台」へ。

北の屋台

和洋中、様々な店が集まり自慢の料理を提供。十勝の食材を自慢にする店も多く、ここでしか味わえない料理も多数。どの店もこぢんまりとしており、アットホームな雰囲気。隣のお客さんと肩が触れあう程度の距離なので、居合わせた人同士会話が弾むことも。地元の常連さんも多いので、十勝の見どころを教えてもらえるかもしれません。

北の屋台
http://kitanoyatai.com/

宿泊は帯広市内か十勝川温泉へ

帯広の宿泊は、帯広市内にあるシティホテルか、帯広駅からクルマで20分ほどのところにある十勝川温泉が便利。十勝川温泉には、モール泉と呼ばれる珍しいお湯が湧いています。モール泉とは、かつてこのあたりに自生していた葦などの植物が堆積しできあがった亜炭層を通って沸き上がる湯。植物性の有機物が多く含まれ、神経痛や冷え性、疲労回復に効果的だそう。十勝川温泉には十数軒の宿泊施設があるほか、帯広市内のビジネスホテルでも大浴場にモール泉を引いているところもあります。帯広市内に泊まれば街中での食べ歩きや観光が便利。一方十勝川温泉に泊まればのんびり温泉情緒が楽しめます。

十勝川温泉
http://www.tokachigawa.net/

2日目 富良野で名物オムカレーのランチと癒しの富良野巡り 146km

9:00 名物オムカレーを求めて一路富良野へ

120km 2時間

2日目は、富良野へ向かいます。道東自動車道を使うので、ETCを持っている人はカードリーダーに挿入しておきましょう。富良野には富良野オムカレー推進協議会が定義する「富良野オムカレー」なるご当地メニューがあり、現在10店が下記のルールのもと「富良野オムカレー」を提供しています。

<富良野オムカレー六箇条>
第1条 お米は富良野産を使い、ライスに工夫を凝らす
第2条 卵は原則 富良野産を使い、オムカレーの中央に旗をたてる
第3条 富良野産の「チーズ(バター)」もしくは「ワイン」を使用する
第4条 野菜や肉、福神漬(ピクルス)なども富良野産・北海道産にこだわる
第5条 富良野産の食材にこだわった一品と「ふらの牛乳」をつける
第6条 料金は税抜1000円以内で提供する

ですが、実は今回訪れる超人気店「唯我独尊」のオムカレーはこの「富良野オムカレー」には属していません。値段の制約が厳しいのか、旗を立てるのがいやなのか、理由は定かではありませんが、富良野のカレーブームの立役者であり、夏場や連休は長蛇の行列ができる大人気店。できれば開店前にかけつけておきたいところです。

11:00 ルールルルー♪と唱えながらルーをおかわり

唯我独尊に到着。山小屋のようなウッディな外観です。

唯我独尊

店内も丸太や裸ランプがあしらわれナチュラルな雰囲気。

店内

注文したのは、オム+ソーセージカレー1510円。ターメリックライスの上にぷるぷるのオムレツと自家製ソーセージ、そして自慢のルーが盛られています。

オム+ソーセージカレー

一口食べて、人気の理由がわかります。なんとも絶妙なスパイスの配合!いくつものスパイスが複雑に絡みあい、そこはかとなく奥深い味わいをつくりあげています。自家製ソーセージも肉々しく美味。ですが、ここでちょっとした問題発生。
この美味なルーはおかわりができるのですが、ある決まりがあるのです。それはおかわりをするときに「ルールルルー♪」と唱えること。最初は勘弁してくれよ、と思っていたのですが、他のお客さんは実に自然に「ルールルルー♪」と言っておかわりをもらっているので、思ったほど自意識にさいなまれることはありません。思う存分「ルールルルー♪」とおかわりをしましょう。

12:00 フラノマルシェでお買い物

2分 350m

食後は同じ通りにある、フラノマルシェへ。農産物、お菓子、調味料をはじめ富良野の特産品がずらりと並び、おみやげ探しにぴったりです。カフェやベーカリー、アイスクリームショップなども併設されています。

フラノマルシェ

富良野マルシェ
https://www.furano.ne.jp/marche/top.asp

12:45 丘の上に佇む絶景カフェ カンパーナ六花亭へ

約12分 4.8km

続いて訪れたのはカンパーナ六花亭。帯広にもあるのですが、こちらは街中のカフェとは全く違います。大雪連峰を望む丘陵地はなんと2万4千坪。

ショップ

広大な敷地にはぶどう畑をバックにランドマークの鐘楼、そしてショップとカフェスペースがあります。

カフェ

カフェにはカンパーナ六花亭の限定スイーツが。そのうちのひとつが富良野産ぶどう果汁を使った「ぶどうソフト」280円。天然果汁を使ったソフトはほどよい酸味でさっぱり。

ぶどうソフト

もうひとつが富良野産赤えんどう入りの餅でこしあんを包んだ「ふらの餅」100円。ほっとする優しい甘みで癒されます。

ふらの餅

富良野と十勝岳を一望できるカフェスペースは心地良く、コーヒーが無料なのも嬉しい限りです。

カンパーナ六花亭
http://www.rokkatei.co.jp/facilities/campana/
9:00~17:00
営業期間:4月27日~11月4日(2018年度)

13:30 富良野を代表するラベンダー畑を訪ねる

15分 9km

富良野といえばラベンダー畑。富良野エリアにはいくつものラベンダー畑がありますが、最も規模が大きなものが、ファーム冨田です。4月中旬~10月中旬までビオラ、マリーゴールド、ルビナス、ポピーなど様々な花が畑を彩ります。ラベンダーの季節は年にもよりますが、だいたい6月後半~8月。

ファーム冨田

15万㎡という広大な畑が一面紫色に染まる様子は圧巻です。

ラベンダー畑

施設内には、ラベンダーソフトやケーキ、カレーなどの軽食がとれるカフェやレストラン、石けん、香水、ポプリ、紅茶などを販売するショップなどがあります。6~8月のシーズン中は富良野メロンの販売も。ファーム冨田に隣接するとみたメロンハウスでは、カットメロンやメロンソフトクリーム、メロンパンなどが販売されています。

カットメロン

ファーム冨田以外でも、道路沿いにメロン販売小屋が登場し、直売やカットメロンの販売を行っています。香り高い旬のメロンは1度味わってみる価値ありです。

ファーム冨田
http://www.farm-tomita.co.jp/

15:00 富良野チーズ工房へ

約20分 13.5km

ホテルのチェックインまで時間があれば、富良野チーズ工房に立ち寄っても。白樺の木々に囲まれたチーズ工房で作られたチーズやバター、お菓子などを販売するショップ、

富良野チーズ工房へ

釜で焼き上げるピザが味わえるピッツァ工房、バターやアイス、チーズ作りなどができる体験工房、富良野の生乳から作られたジェラートを販売するアイスミルク工房があります。

アイスミルク工房

巻きの美しさで知られる「できたてチーズソフト」350円は滑らか肌でとってもキュート。

できたてチーズソフト

口当たり滑らかでチーズのコクがありつつ、すっとした後味でくどさがありません。

富良野チーズ工房
http://www.furano-cheese.jp/

この日は富良野のホテルで宿泊。リゾートタイプからペンション、民宿など多数の宿泊施設があるのでお好みに応じて選びましょう。

3日目 美瑛の新名所、青い池と旭山動物園で遊び旭川空港へ

移動距離 92.5km 2時間

9:00 神秘の青い池を目指して出発

約36km 40分

最終日は朝イチで美瑛で1、2位を争う観光名所となった青い池へ。大型バスも停められる広大な駐車場は無料。観光バスが何台も観光客を運んでくる様子を見ると、本当にここが大人気の観光地なんだなと驚きます。駐車場から遊歩道を少し歩くと池が見えてきます。

神秘の青い池

この日に実際に見た青い池はこんな感じ。よく雑誌やポスターなどで見るこの風景よりも若干陽気なイメージですが、きれいです。

美瑛 青い池

実はこの池は人工的にできたもの。昭和63年に噴火した十勝岳の泥流対策のため作られたダムに美瑛川の水が溜まり、その水に含まれていたアルミニウムが太陽光で反射することで青く見えるそう。地元カメラマンにより発見され、その後様々な媒体に露出されたことから一躍有名になりました。偶然の産物がこんなにも多くの人々を魅了する観光名所になったんですね。

美瑛 青い池
https://www.biei-hokkaido.jp/ja/sightseeing/shirogane-blue-pond/

11:00 美瑛の味覚がぎゅっと集まった 美瑛選果で小腹を満たす

約19km 20分

青い池を後にし、美瑛へ。まずは「美瑛選果」へ向かいます。ここは、美瑛のおいしいものが集まる複合ショップ。新鮮な野菜が並ぶ「選果市場」、ソフトクリームやケーキがテイクアウトできる「選果工房」、美瑛産の小麦粉を使ったパンが味わえる「小麦工房」、旬の食材を用い、シェフが腕を奮うミシュラン星付きレストラン「アスペルジュ」などが並びます。

美瑛選果

小腹が空いているようなら、小麦工房の人気商品、美瑛の黒豆ぱん230円を。美瑛産黒大豆で作った煮豆をたっぷり使用。どこをかじっても豆がでてくるのは、1つにつき70gも豆を使用しているからだそう。

黒豆ぱん

選果工房の「えりも小豆のソフトクリーム」360円もおすすめ。甘さ控えめで歯ごたえのよい小豆がミルキーなソフトと相性抜群。

えりも小豆のソフトクリーム

もちろん、ミシュラン星付きレストランでランチというのもおすすめ。コースは2600円、3600円、4600円とあり、美瑛産の野菜や肉を使ったヘルシーかつ目にも美しい料理が堪能できます。土日や休み中は予約しておくのがベターです。

美瑛選果
https://bieisenka.jp

13:00 行動展示で有名な旭山動物園へ

約26km 35分

旅の最後は旭山動物園へ。動物達の本来の居住環境を可能な限り再現し、自然に近い形で過ごす様子を見られる動物園として評判です。
円柱の水槽を自由自在に泳ぎ遊ぶアザラシ、

アザラシ

よだれをぼたぼた落としながら頭上の金網を渡るユキヒョウ、

ユキヒョウ

草を食むキリンのアップなどが見られて大興奮。

キリン

確かにこれまでの動物園と違い、新鮮な角度から動物たちを見ることができます。コンクリートの園舎ではなく、草木が茂る広々とした環境の中でのびのびと暮らしており、見ていても楽しい気分になってきます。
そのほか園内には、ホッキョクグマ、ライオン、カバなどの大型獣やシロテナガザル、オラウンウータンなどの類人猿、オオワシ、シマフクロウなどの大型鳥類も。これで入園料820円(中学生以下無料!)というのは驚きです。

17:00 旭川空港へ

20分 14km

飛行機の時間に合わせて旭川空港へ。クルマを返したら、お買物をしたり旭川のご当地ラーメン、旭川ラーメンなどを食べたりして搭乗までの時間を過ごしましょう。

旭川ラーメン

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Cover Photo by:Masashi Yoshikawa、十勝観光連盟