北海道随一の人気離島! 利尻島の楽しみ方
ここ最近南の島ばかりを旅している私ですが、暑いので、たまには北にある島にでも行こうと何となく知っていた北海道の離島利尻島を候補にあげました。ふと気になり、Googleマップで利尻島から真横に地球一周分スクロールしてみると、なんと今まで行った数多くの島の中でも、利尻島は一番北の島じゃありませんか。そもそも、島に行くというと南にある島が候補に上がりがちですし、「南の島」と言うフレーズはよく聞きますが「北の島」と聞くと、水泳選手か演歌歌手くらいしか思い浮かびません。一体北の島には何があって、どう楽しめばいいのか、それを探るべく日本最北端の島の一つ、利尻島へ行ってきました。
美しすぎる島のシンボル利尻富士
利尻島といえば、利尻昆布であったり、ウニであったり、様々なものを思い浮かべることができますが、やはり中央にそびえる利尻山(通称利尻富士)は利尻島を最も象徴する存在と言えます。飛行機や他の島から利尻島をみると、山にしか見えず、また島のどこにいても必ず視野に入ってきてしまうほどの圧倒的な存在感を放つ利尻富士は、利尻島を語る上に欠かせません。私は2泊しか日がなかったので、軽くハイキングをして写真をとるほどにしか考えていなかったのですが、同じゲストハウスに宿泊していたお客さんが全員ガチ登山系の方達で、半ば強制的にトレッキングをご一緒することに……
利尻富士を抜群のロケーションから眺める
山と言っても登るだけではありません。眺めるのも一つの楽しみ方だと思います。ここオタトマリ沼は目の前が利尻富士と隣接しているため、条件が揃うと逆さ富士を見られることで人気のスポットです。この日は逆さ冨士こそは見えなかったものの、見応えある利尻富士と、美しいオタトマリ沼が同時に見えるなんとも贅沢な場所。利尻島に来たら絶対訪れるべき場所です。
また、横の売店では名物の「はまなすソフトクリーム」を購入できる他、島で獲れた新鮮な魚介類まで食べることが出来ます。
さすがは北海道、どちらも観光スポット脇の売店のレベルをはるかに凌駕する美味しさで、是非ともおすすめです。
オタトマリ沼
北海道利尻郡利尻富士町鬼脇沼浦
オタトマリ沼から利尻富士を挟んでちょうど反対側にある姫沼も逆さ富士が見ることができるポイントです。
この時は天気が悪くそれどころではなかったのですが、オタトマリ沼ほど観光客も多くないので、ゆっくり利尻富士を眺めることができます。
姫沼
北海道利尻郡利尻富士町鴛泊湾内
以上の二つは利尻富士を眺める上で人気のスポットですが、利尻富士は島中どこからでも眺めることができます。定番のみならず、自分だけのお気に入りのスポットを見つけるのもこの山を楽しむ一つの方法かと思います。
利尻富士を1日かけてトレッキング
利尻島に来るほとんどの方がトレッキング目当てと言っても過言ではありません。登る気のなかった私がいうのもなんですが、利尻まで来たのならトレッキングをおすすめします。
当日は早起きをして登山届けを出したら、鴛泊コースの登山口(3号目)までレンタカーやタクシーで移動します。中には海抜0mから頂上まで行く0to0というクレイジーな挑戦をする人もいるのですが、3合目までは普通の自動車道なので、私は考える余地なく車で行きました。
4合目あたりに日本の名水100名選の甘露泉水という湧き水を飲める場所があります。
水を手に入れられる場所はここが実質最後なので、空のペットボトルなどを持参してここで水を補給することをおすすめします。ここの湧き水は夏でもキンキンに冷えている上、名前の通り若干の甘みがあって非常に美味しいです。北海道には狐が分布しているため湧き水が飲めないエリアが多いですが、利尻島にはいないため安心して湧き水を飲むことができます。
数時間歩き、足に疲れを感じ、腹が減ってきたときは、優雅に舞う蝶や美しい植物に癒されると、何だか力がみなぎります。利尻富士の良さは、島固有の植物や動物がいるため、きつい登りも楽しく過ごすことができる点であると思います。
特にこの「リシリヒナゲシ」は固有種の中でも非常に珍しい花のようで、すれ違う登山家の中にも「この花を探しにきたんです」と図鑑を見せてくれた人がいました。この方は私とすれ違ってすぐにリシリヒナゲシを見つけたため、追いかけてきてくれて「リシリヒナゲシ見つけたよ」と教えてくれました。場所は8合目の崖沿いの非常に分かりづらい所に1輪のみ咲いており、私一人では確実に見つけることはできなかったと思います。
あと一息が長い利尻富士。ここは9合目で、頂上はもう見えているのですが「ここからがキツイ」と皆口を揃えます。事実ここまで行って戻ってきたという方に何人かお会いしました。斜面は非常に急な上、足場は最悪です。スニーカーでやってきた私には地獄のような試練に感じましたが、ここまできたのだから絶対頂上まで登りたいという気持ちが強く、根性で登り切りました。
山頂からの景色は美しく、雲や雪の「白」山に生える木々の「緑」空と海の「青」のコントラストがとにかく美しく、山頂に1時間ほど滞在してしまいました。
私達は7:30に出発をしたので、山頂に着いたのは一番遅く、既に人がいなかったため頂上を自分たちだけで満喫することができました。
9号目側に生えるローソク岩も天気が良いとこのように鮮明に見ることができます。
この日は風も弱かったので山頂からドローン撮影も行いました。
頂上よりさらに高い場所から撮影することで、改めて自然の雄大さを思い知らされますね。
この後、下りは登り以上にきついことを思い知らされるものの、登り始めた時間が遅かったので、下りは人とすれ違うこともなく、尚且つこんなに綺麗な夕陽を浴びながら下山でき、
気がついたら体の疲れを忘れてしまうほどでした。自然の持つパワーには脱帽です。
さて、私は下山中には一切水を飲まないと決めていました。そうそれは、1杯目の生ビールをとにかく美味しく飲むために。
利尻の美味しいものを食べ尽くそう
山から下山し、宿のシャワーで汗を流し向かったのは近くの居酒屋『力丸』。頂上から一滴も水を口にしていない私は一先ずビールの美味さに感動。ここでようやく山を登りきった達成感と無事に戻ってこれた安堵感に浸ります。しかしそれ以上に美味しかったのがここの肴たち。
ウニやホタテに隠れるも実は島を代表する名物の一つであるナマコ。私は予てからナマコが大好きなのですが、ここのナマコは特大で、噛みごたえも抜群です。噛めば噛むほど旨みがじんわりと口の中に広がり、ついついお酒がとまりません。
メニューを見ると本日のおすすめの欄に「ギス子」という聞きなれないものがあります。早速頼んでみるとちょっと淡白な明太子のような味がします。聞くとカジカの卵を味付けしたもののようで、さっぱりしてこれもまた酒によく合います。
そうして話していると自然と隣に座っていた常連さんとも仲良くなり、お店は大盛り上がり。観光客はほとんどおらず、島の雰囲気を楽しむならぜひともおすすめのお店です。
力丸
住所:北海道利尻郡利尻富士町鴛泊字栄町
電話番号:0163-82-2488
定休日:第一第二日曜日
営業時間:18:00~23:00
利尻と言ったら利尻昆布。ということで気軽に利尻昆布が楽しめるお店を探していると、利尻昆布で出汁をとるラーメン屋があることが判明。
しかもこのお店2012年にミシュランに掲載されており、毎日超行列ができることで知られています。船の時間が近かったこともあり少し悩みましたが、これを逃すと一生行けるか分からかったので、行くことを決意。11:30分開店なので、他の人が11:00に合わせて並ぶことを想像し、その10分前の10:50に到着するようにナビを設定しました。
予定より早く10:45に到着しましたが、なんとすでにこの行列。店は非常に大きく、客席もラーメン店とは思えないほどありますが、1回転目に入ることが出来ず待つことに。船の時間が刻一刻と迫り焦る中、ギリギリのタイミングで店の中に入ることが出来ました。
この美しいビジュアルはまさにミシュランの風格。昆布だしが効いた醤油ベースのガラスープが麺とよく合い箸が止まりません。ギリギリまで待ってよかった〜
利尻ラーメン味楽
住所:北海道利尻郡利尻町
電話番号:0163-84-3558
定休日:木曜日
営業時間:11:30~14:00
いかがでしたか。利尻島は沖縄や奄美大島などの南の島とは異なり、マリンスポーツやビーチでのんびり……といったことに向く島ではありません。しかし、北の島だからこそ、冷たい海水から獲れた海鮮は身がしまっており美味しく、涼しいので避暑地に向く上、トレッキングの際の体力消耗もそこまで激しくなく、空気も澄んでいて非常に美味しいです。南には南の楽しみ方があり、北には北の楽しみ方があります。その地に合った楽しみ方を追求することで、より記憶に残る旅になるのではないかと思います。
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