【大阪】2時間で全部まわれる! 大阪出身者が選ぶ“レトロかわいい”歴史的建造物10選

【大阪】2時間で全部まわれる! 大阪出身者が選ぶ“レトロかわいい”歴史的建造物10選

大阪生まれの大阪育ち、趣味は古ビル観賞と地図を集めることのライター山本です。
皆さま、大阪観光といえばどこへ行きますか? メジャーなところといえば、USJに通天閣、グリコの看板でしょうか。最近だとあべのハルカスなども注目されていますよね。

でもでもでも、大阪には観光でまわるのにうってつけな「歴史的建造物」も意外に多いんです。建設から50年、100年を迎えるレトロかわいい建造物は、見ているだけで幸せな気分になります。多くは大阪市の中心に集中しているため、数時間でまわることも可能。何より写真映えするのに全然混んでない! 今回は厳選した10施設を、2時間でまわるルートで紹介します。

昼も夜も美しい! これを見ずには帰れない「大阪市中央公会堂」

スタートは中之島。梅田からも徒歩圏内の中之島にある歴史的建造物といえば、言わずと知れた中央公会堂です。

青空に映える中央公会堂
青空に映える中央公会堂

中央公会堂は1918(大正7)年に開館した集会施設。集会施設なんて聞くと、地元の人が集まって地域の話をする場所……みたいなイメージですが、過去に中央公会堂で講演会を行ったのはアインシュタインやヘレン・ケラー、ガガーリンなど。集会施設の最高峰感がハンパないです。

電燈にライオン。細部までかわいい
電燈にライオン。細部までかわいい

中央公会堂
中はこんな感じ。歌劇場っぽい?(photo by:中央公会堂)

中央公会堂
ヨーロッパっぽさが漂う特別室(photo by:中央公会堂)

中央公会堂は夜間のライトアップも行っています。中之島付近でディナーを食べる予定があれば、ぜひ夜も訪れたいところ。堂島川と土佐堀川に挟まれた中之島は、夜の散歩コースとしても完璧なロケーションです。夜風に当たりながらライトアップされた中央公会堂を見るなんてプランも良いのではないでしょうか。

中央公会堂ライトアップされたムーディな姿
ライトアップされたムーディな姿(photo by:中央公会堂)

中央公会堂では、施設内の一部が見学できるほか、ガイドツアー(有料・事前予約制)も実施されています。詳しくはホームページを参照してみてくださいね。

・中央公会堂
住所:大阪市北区中之島1-1-27

ステンドグラスがまぶしい「大阪府立中之島図書館」

中央公会堂から歩いて1分、すぐお隣に位置しているのが中之島図書館です。

神々しい建物。これが図書館という贅沢さ
神々しい建物。これが図書館という贅沢さ

1899(明治32)年、当時の大阪府知事が教育のため図書館新設を提案し、かつての住友財閥の十五代当主、住友吉左衞門友純氏が大阪府に寄贈したこの建物。建設当時は中央部分だけだったものの、利用者の増加により大正時代に両翼部分が新設されたのだとか。

外観も良いですが、中央階段やステンドグラスなどの細部もぜひ見たいところ。図書館なのでもちろん出入り自由です。

エントランスを入ってすぐの中央ホール部分
エントランスを入ってすぐの中央ホール部分

見上げるとステンドグラス
見上げるとステンドグラス

階段を上がった真正面には、漢文で書かれた「建館寄付記」が。その左右にある像は、文神像と野神像。それぞれ、人間の知性と野性を表しているそうです。

まるで映画のセットのような中之島図書館。こんなところで読書できるなんて、本好きにとってはたまらないですよね。

また、館内には「スモーブローキッチン中之島」というカフェが併設されています。通常の図書館にありがちなザ・喫茶店ではなく、かなりオシャレなカフェです。モーニングから営業を行っているので、ここで腹ごしらえをするのもいいですね。

スモーブローキッチン中之島
「スモーブローキッチン中之島」の様子。休日のランチ時は行列ができていることも少なくないのだとか

・大阪府立中之島図書館
住所:大阪市北区中之島1-2-10

大阪の日銀はこんな見た目!「日本銀行大阪支店」

中之島図書館から歩いて3分。御堂筋の道路を渡った目の前にあるのが日銀大阪支店です。

緑青のドーム型屋根がかわいい
緑青のドーム型屋根がかわいい

1903(明治36)年に建築された日本銀行大阪支店。ベルギー国立銀行をモデルとしているそうです。

実はこの日本銀行大阪支店、実業家・五代友厚氏の自邸跡に位置します。NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』でディーン・フジオカ氏が演じた五代友厚氏ですが、ご本人もディーン・フジオカ氏に負けず劣らずのイケメン。日本銀行大阪支店からの景色を堪能しながら、五代友厚もここからの景色を見たのでは……と思いを馳せるのも楽しそうです。

郵便創業100年
日銀の前には、郵便創業100年を記念して作られたというちょっと変わった郵便ポストが

・日本銀行大阪支店
住所:大阪市北区中之島2-1-45

大人の社交サロン「大阪倶楽部」

中之島エリアから離れ今橋に向かうと、古い洋館が出てきます。

存在感が際立つ大阪倶楽部の外観
存在感が際立つ大阪倶楽部の外観

細部のあしらいがかわいい
細部のあしらいがかわいい

この建物の竣工は1924(大正13)年。社交界倶楽部として開館した後、第二次世界大戦時には日本海軍が利用。敗戦後は占領軍に接収されています。

そんな戦争の影響を色濃く受けた大阪倶楽部、現在は元の用途と同じ社交クラブとして利用されており、会員制の同好会や講演会などを開催しているそうです。

・大阪倶楽部
住所:大阪市中央区今橋4-4-11

オシャレな商業ビルに変身した「芝川ビル」

大阪倶楽部から7分歩くと見えてくるのが、芝川ビルです。

古代南米マヤ・インカの装飾を纏っているそう
古代南米マヤ・インカの装飾を纏っているそう

1927(昭和2)年、唐物商(貿易)で財を成した芝川家によって建設された芝川ビル。当初は自家事業用だったそうですが、敷地に余裕があったことから「芝蘭社家政学園」という女子向け学校を開校し、3,000人以上が卒業したのだとか。

そんな芝川ビル、現在は喫茶店やレストラン、セレクトショップなどが入居する商業ビルになっています。オシャレなコーヒー屋さんもあるので、ここでひと休憩するのもおすすめです。

・芝川ビル
住所:大阪市中央区伏見町3-3-3

教会とセットで楽しみたい「旧大阪教育生命保険ビル(高麗橋ビルディング)」

北浜エリアに移動すると見えてくる、赤レンガのビル。辰野金吾が設計し、もともとは保険会社の社屋として利用されていた旧大阪教育生命保険ビル(高麗橋ビルディング)です。

社屋にしておくにはオシャレでかわいすぎる
社屋にしておくにはオシャレでかわいすぎる

現在は「オペラ・ドメーヌ高麗橋」という結婚式場になっています。お隣には浪花教会というレトロでかわいい教会もあるので、ぜひ合わせて見学してみてくださいね。

頑丈そうな鉄の扉と、隣接する浪花教会
頑丈そうな鉄の扉と、隣接する浪花教会

浪花教会にはステンドグラスが
浪花教会にはステンドグラスが

・旧大阪教育生命保険ビル(高麗橋ビルディング)
住所:大阪市中央区高麗橋2-6-4

上品なデザインの「伏見ビル」

高麗橋ビルディングから移動すること2分。変わったデザインの茶色い建物が見えてきます。こちらは1923(大正12)年に建設された伏見ビル。

細部のあしらいが上品な伏見ビル
細部のあしらいが上品な伏見ビル

外壁がきれいに塗りなおされており、一見すると最近のビルっぽいですが、エントランス部分を見るとその歴史に気づかされます。

レトロ感漂うエントランス部分
レトロ感漂うエントランス部分

エントランス下。タイルで模様が描かれている
エントランス下。タイルで模様が描かれている

建設当初はホテルとして営業していたという伏見ビル。現在は旅行代理店や飲食店、ギャラリーなど多数のテナントが入居するテナントビルとして営業しています。

・伏見ビル
住所:大阪市中央区伏見町2-2-3

これが個人の邸宅……?「青山ビル」

伏見ビルのお隣にある、蔦まみれの不思議な建物。1921(大正10)年に竣工された青山ビルです。

蔦まみれの不思議な建物

蔦が絡む洋館。この蔦、甲子園球場から枝わけしてもらったものなのだとか。季節によって葉の量や色などが変り、もっとも蔦が生い茂るのは5月から7月だそう。

輸入食料品店や高級レストラン等を営んでいた野田家によって建てられた青山ビル。当初、野田家個人の邸宅として使用していたそうです。中を覗いてみて、その豪華さにびっくり。内観も素敵なので、ほんの少し紹介します。

レトロ好きにはたまらない、エントランスの雰囲気
レトロ好きにはたまらない、エントランスの雰囲気

個人宅にらせん階段
個人宅にらせん階段

1階部分にあったのは、運転手の控室や家族の食堂。2~3階は当主や両親、子どもたちの部屋、4階には常駐していた電話交換手の部屋や屋上庭園などがあったそうです。

子ども部屋にはステンドグラスが。

子ども部屋にはステンドグラスが。

料理用のリフト

各階にある、料理用のリフト。このリフトで自室に料理や飲み物を運んでいたそう。なんていうか、発想が違いますよね。

青山ビル

当時のままという廊下部分。古い建物にも関わらず天井が高いのは、海外の基準で建設したため。

こちらの青山ビル、敗戦後先代オーナーがGHQと交渉し、青山家が運営する将校用クラブとして、ビリヤード場やダンスホールなどに利用され接収は免れました。
現在は飲食店やギャラリーなどテナントが多く入居するビルとなっています。出入り自由なので、ぜひ内観も合わせて楽しんでみてくださいね。

・青山ビル
住所:大阪市中央区伏見町2-2-6

豪華絢爛なレトロさがたまらない「綿業会館」

船場エリアに移動すると見えてくるのが綿業会館。入口を入ると、豪華なエントランスが迎えてくれます。

角地に立つ綿業会館
角地に立つ綿業会館

エントランスから香り立つ気品
エントランスから香り立つ気品

船場エリアは戦時中の空襲の際、壊滅的な被害を受けますが、綿業会館は鋼鉄ワイヤー入りの耐火ガラスを使用していたため被害を最小限に抑えられたのだとか。当時としては画期的な全館空調設備が完備され、初期の冷房は井戸水による冷風送気を行っていたとのこと。将来の為に地下室に冷暖房設備のスペースを残すなど、見た目だけでない工夫も見られます。

日本綿業倶楽部
談話室。吹き抜けの天井が気持ちいい(photo by :日本綿業倶楽部)

日本綿業倶楽部
貴賓室という名の特別室。ここは本当に大阪なのでしょうか(photo by :日本綿業倶楽部)

綿業会館の特徴は、なんといってもこの豪華さ。ぜひ外観だけでなく内観も見てほしいところですが、綿業会館は会員制の社交倶楽部のため、一般入場できるのは月1回の事前予約制の有料見学会と旅行会社などが企画する有料見学会のみ。気になる方はぜひ日程を合わせて訪れてみてください。

・綿業会館
住所:大阪市中央区備後町2-5-8

一棟まるごとオシャレ!「農林会館」

最後は綿業会館からやや離れ、歩くこと12分。心斎橋からすぐの農林会館は三菱地所の設計により昭和5年に建てられました。

農林会館
外観。オシャレ過ぎない感じが一周回ってオシャレ

その名の通り、農林省が利用していた農林会館。現在は大小さまざまなテナントが入っている商業ビルとなっています。

外観のレトロさに惹かれつつ中に入ると、味のあるシャンデリアがお出迎え。

農林会館
2階にあがる階段から見下ろしたエントランス部分

農林会館窓の感じ
窓の感じ。この味が出るのはレトロビルならでは

センスの良いセレクトショップも多く入居しているので、自分へのおみやげを買うのも良さそうです。

・農林会館
住所:大阪市中央区南船場3-2-6

これだけまわれてたったの2時間。もちろん、お散歩ではなくレンタサイクルでまわるのもおすすめです。特に淀屋橋付近はオシャレなコーヒースタンドが点在するエリアでもあるので、疲れたらお茶をして……なんてことができるのもいいところ。ぜひ大阪の歴史に触れてみてくださいね。

文・写真:山本莉会

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