孤島のグルメ 肴に恵まれた島「八丈島」

インスタグラムのアカウントは旅用と食用で2つもを作ってしまうほど、旅とグルメをこよなく愛する私は、旅中はその地で一番美味しいものや、その地でしか食べられないものを食べることに全力を注いでいます。食は文化であり、必ずその土地の地理や歴史と密接な関係があるため、食文化と触れることは旅行先を理解する上でも大切……というのは私がよくする言い訳で、やはりせっかく旅行に来たら自分の住んでいる場所で食べられないものが食べたいだけ! 今回は私が今まで足を運んだ旅行先の中でも特に「旨い!」を連発し、このまま移住したら間違いなく巨漢になると危惧さえした八丈島の美味しいものをご紹介します。

まずは八丈島グルメを語るうえで必須の明日葉を堪能しよう!

明日ば

Googleで「明日葉」と検索すると関連するキーワードに「八丈島」と出てくる程、八丈島を象徴する食材明日葉。どの居酒屋でも明日葉を置いてない店はないと断言できるくらい島の人に愛されている野菜です。故にその調理方法も様々で、定番であるおひたしや天麩羅はもちろん、島ではパスタやピザなど様々な料理に使用され、八丈島のグルメを語る上で明日葉はもはや不可欠な存在となっています。

明日葉パスタが絶品の、お洒落カフェ「ココムーン」

ココムーン

島料理といっても、全て伝統ある郷土料理のみではありません。島の特産品を使ったモダンご当地グルメも増えています。その一つがこのココムーンです。底土海水浴場から徒歩圏内のこちらのカフェは、海で遊ぶ人たちに人気な昼食処です。大抵立地が良すぎる場所にある飲食店に当たりは少ないと思っている私ですが、ええ、ここはあなどれません!

ココムーン

一番人気の明日葉パスタは、明日葉の粉末を混ぜた緑色のパスタに、明日葉の削り節をふんだんに振りかけます。ベースはペペロンチーノのような味わいですが、明日葉のほろ苦さが絶妙にマッチして病みつきに。これはただのご当地料理ではなく、もはやカルボナーラやペペロンチーノなど数多くあるパスタの定番に食い込めるほどの完成度の高さです。今こうして写真を見ていると明日葉パスタの食べたい欲が……果たして東京で食べられる場所はあるのでしょうか。

ココムーン
住所:東京都八丈島八丈町三根1440-2
電話番号:04996-2-0269
定休日:木曜日
営業時間:昼11:00~16:00  夜18:00~

明日葉にハマったら迷わず行くべし「明日葉加工工場」

明日ば加工工場

とにかく八丈島は外食をすると明日葉遭遇率が高いです。この明日葉特有の苦味は中毒性があり、一度ハマったら抜け出すことは容易でありません。しかし旅行を終えて内地に帰ると、明日葉が手に入るスーパーはそう多くありません。私は自宅に帰り、緑の物をみると明日葉を思い出し、しかし明日葉は手に入らないというもはや拷問とも言える時間を2週間ほど過ごしました。そうならないためにも、明日葉加工工場で明日葉のお土産を買って帰ることを強くお勧めします。

明日ば加工工場

ここはお茶やパウダーにサプリメントや生八ツ橋まで明日葉を加工した商品が数多く置いてあり、どれも空港やスーパーで買うよりも安いのでお土産を買うにも最適です。オーナーの山田さんは明日葉に関する幅広い知識を持っており、特徴や調理法、明日葉の歴史まで丁寧に教えてくれます。私は隣接している農園で、採れたての明日葉をそのまま生で頂くという貴重な経験までさせていただきました。また、行くとお土産がもらえるので行かない手はありませんよ。

明日葉加工工場
住所:東京都八丈島八丈町大賀郷7488-6
公式サイト:http://www.hachijo.gr.jp/goods/あしたば加工工場/
電話番号:0120-24-3181
定休日:土曜日曜祝日
営業時間:8:00~17:00

生産の現場が見たくなるほど美味しい! 八丈島の新鮮素材を味わう

大滝ファーム

私は旅行中とにかく現地でしか食べられないものばかりを食べようと意識しています。やはり地物に勝る食材はないと多くの場所へ旅をして思うようになったためです。そして特に美味しかったものは「何故こんなに美味しいのか」という私の探究心を満たすために、時にはその生産者に会いに行きます。

不動の人気、島料理を存分に楽しむなら「梁山泊」

梁山泊

八丈島は、独自の食文化が根付いていますが、そのほとんどが家庭料理です。よって、郷土料理は家で食べるため、島にある飲食店のほとんどは焼き鳥屋やイタリアンなど、どこにでもあるようなマルチなお店が多いです。そんな中、数多くの島料理を取り扱い、尚且つどれも絶品のため予約をしないと入れない人気店があります。それが「梁山泊」です。人気がありすぎて、島でも知らない人はいないこのお店は、どの料理も洗練されており、私もついつい2度も足を運んでしまいました。(3度目は予約せずに行ったため入れませんでした……)

梁山泊

島の名物島ずし(予約必須)は白身魚を甘しょっぱい特製のタレに漬け込んだものを寿司にしたもので、醤油などをつけずにそのまま頂きます。これがまたいい塩梅といい食感で、島焼酎がグイグイ進みます。

梁山泊

その他にも島で採れた椎茸を使ったしいたけフライや、

梁山泊

明日葉の天ぷらなど、島でしか食べることができないものばかりを扱ったお店で、八丈島に来たら行かない手はないと思います。上記で紹介した椎茸がまた絶品で、聞くと島で育てられた完全無農薬とのこと。感心していると翌日にお店の方が生産者である「大竜ファーム」に椎茸狩りに連れていってくれました。大竜ファームでは事前に連絡を入れると無料で見学をすることができ、自分で狩った椎茸をそのまま購入することができます。

大滝ファーム

オーナーの大沢さんは、キノコへの思いや、独自の製法を熱心に説明してくれます。八丈島は空気中の塩分濃度が高いため、椎茸も若干味が濃く育ちます。一番美味しい食べ方を聞くと、「そのまま生で丸かじりがオススメです」となんとも大胆な食べ方を教えてくれました。

大滝ファーム

実際に採りたてをそのまま口に運んでみると、チーズのような芳醇な香りが口の中に広がり、その後塩味の効いた濃厚な椎茸の風味がどっと押し寄せ、今まで食べていた椎茸はなんだったのかと感動しました。他ではできない貴重な体験をさせていただきました。

梁山泊
住所:東京都八丈島八丈町三根1672
公式サイト:http://www.rzp.jp
電話番号:04996-2-0631
定休日:日曜日
営業時間:17:30~23:00(L.O 22:00)

大竜ファーム
住所:東京都八丈島八丈町中之郷1650
公式サイト:https://dairyu2016.wixsite.com/dairyufarm
電話番号:04996-7-0136
営業時間:9:00-17:00

臭いのは苦手? 騙されたと思って体験してみよう「八丈くさや」

梁山泊

言わずと知られた島の名物くさやは、思っているほど臭くなく、梁山泊の店主に聞くと、八丈島のくさやは、他の伊豆諸島の島々と製法がやや異なるため(魚を洗う工数が多い)、強烈な匂いはしないとのこと。とはいっても普通の干物と比べると個性が強いため、お酒のあてには最高です。上の写真は梁山泊で頂いたくさやです。この量のくさやを一人でぺろっと完食してしまった私は、くさやチーズやくさやピザなどあらゆるくさやフードを平らげ、完全にくさやの虜になり、気がついたらくさや専門店はないのか聞き込み調査を始めていました。

美味しいくさやを買って帰るなら丸十水産

丸十水産

案の定くさや専門の飲食店はありませんでしたが、それならくさや工場に行ってみれば何か面白いことにつながるかも…… ちょうど宿にバーベキュー施設もあったので、そこでくさやを手に入れて、宿で島焼酎片手にくさやBBQなんて最高だなと考えていると、『丸十水産』というくさや工場を発見したので行ってみることに。くさや工場ということなのである程度の匂いを覚悟していましたが、ほぼ無臭なことに驚きます。これは八丈島のくさやが他の伊豆諸島のくさやと異なり、洗う工数が多いからだそう。くさやの作る行程が聞けて、出来立てを直接購入することもできるので、くさやファンにオススメです。

丸十水産

余談ですがオーナーの息子さんと話し込んでいると、私と同じ年で、昨年まで私の家から徒歩10分ほどの家に住んでいたことが発覚。It’s a small world!

丸十水産
住所:東京都八丈町三根518
電話番号:04996-2-0378
定休日:無し
営業時間:8:30-19:00

伝統的な食事を制覇したら、八丈モダンフードも!

人口7000人ほどの小さな島で飲食店を営む場合、普通観光客向けの店か、地元の人向けの焼き鳥屋や大衆酒場などにするのが無難な考えだと思いますが、この島では明日葉パスタのような、島の食材を使っているが島の伝統料理ではないモダンフード(創作料理)を扱うお店をチラホラ見かけます。きっとそれはこの島の人たちの食に対する思いが人一倍強いからなのだと思います。そんな創作料理を扱うお店の中でも、特に地元の人たちに人気なお店を見つけたのでご紹介いたします。

・地元の人達が太鼓判を押す『八丈島創作郷土居酒屋 エイト』

エイト

雨が降った際にヒッチハイクをしたのですが、その際に乗せてくれた地元の方にオススメのお店を聞き『八丈島創作郷土居酒屋 エイト』に名物料理があると聞き足を運びました。

エイト

その料理とはなんと「くさやピザ」。あたかも観光客向けに無理やり地元の食材を混ぜてみた感がしますが、実は他にも何人もの地元の方々にオススメされたお店。地元の人がこぞって食べに行くということは美味しいに違いないと思い、半信半疑で食べてみるとこれが想像以上によく合います。考えてみると、本場のピザもアンチョビなどのくせのある加工された魚を使用しており、その代用と考えたら確かに納得できます。梁山泊で食べたくさやチーズを思い出し、チーズとくさやの相性の良さを再確認しました。

エイト

明日葉を沖縄の郷土料理「ゴーヤチャンプル」風に炒めた「明日葉チャンプル」もオススメです。苦味のある明日葉がゴーヤの代わりになり、甘じょっぱい味付けとよく絡みます。他にも「明日葉餃子」や「島とうがらしピリ辛ハンバーグ」「パッションフルーツサワー」などオリジナル料理が多く、島の食材を使った創作料理を楽しんでみたい方は是非行っていて欲しいです。

八丈島創作郷土居酒屋 エイト
住所:東京都八丈島八丈町三根362
電話番号:04996-2-4083
定休日:月曜日
営業時間:17:30~23:00 ラストオーダー22:30

地元の人たちが集まるディープなお店「東美」

東美

私が旅中に必ず行くようにしているのは、地元の人しかいないお店です。せっかく見知らぬ土地に足を運んだらその地で生きてきた人たちと交流したいと思うためです。特に島の人たちは内地から来る人を歓迎してくれますし、観光客が知り得ない情報を教えてくれることもあります。

八丈島で仲良くなった友人に、地元の人たちしかいないお店を聞くと、『東美』を教えてくれました。行くと島中の人たちが歓迎してくれ、色々ご馳走になってしまいました。

東美

東美

奥に座っていたおばちゃんが自宅で作ってきた煮物や、お漬物まで頂いてしまいました。居酒屋に家から食べ物を持ち込んでいいの? ましてそれを他のお客さんにあげたらお店の売り上げが……など心配は入りません。ここのお客と店主は皆小さい頃からの幼馴染で、「こんなことは良くある」と店主は笑います。なんてアットホームなんでしょう。島料理の品数が多くあるわけではないですが、このお店こそ最も島を感じられる場所のようにも思います。

東美

もちろんお店の料理も美味しく、一番人気の牛スジは、ほろほろのお肉にピリッと唐辛子のアクセントがあり、絶品でした。

居酒屋東美
住所:東京都八丈島八丈町三根1131
電話番号:04996-2-1312
定休日:木曜日
営業時間:17:00~22:30

旅先のグルメを最大限楽しむために

梁山泊

旅先のグルメを楽しむための秘訣は、観光客向けの人気店、地元の食材を使った創作料理のお店、地元民向けの人気店の3つを制覇することにあると私は思います。観光客向けの人気店で島の伝統的な郷土料理を楽しみ、伝統料理を制覇したら創作料理のお店で地元の食材のフュージョンを楽しみ、島のことをもっと知りたくなったら地元民の人気店で現地に住む人たちと杯を交わす。これこそが旅先のグルメを100%楽しむ方法なのだと私は思います。

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