運河の街、ガラスの街、坂の街……いろいろな顔を持つ魅惑の街、小樽。友だち同士やカップルと行くのはもちろん、ひとりでぶらり訪れても見どころ・食べどころ満載! いざ、1泊2日小樽の旅へ。

1泊2日の旅程
―1日目―
AM10:00 新千歳空港へ到着、小樽駅へ
PM12:00 寿司屋が建ち並ぶ聖地で舌鼓! 『おたる政寿司 本店』
PM1:00 石油ランプに囲まれ夢気分 『北一ホール 三号館』
PM2:45 世界で一つのオリジナルグラスづくりを体験 『ザ・グラス・スタジオ・イン・オタル』
AM4:00 旅の疲れを癒してくれる無料のオアシス『運河の宿 小樽 ふる川』
PM5:30 小樽版ゴールデン街で串焼きナイト『炭すグリル』
PM7:00 フレンチの技術を生かした洗練ラーメン『渡海家』
―2日目―
AM7:00 市場で買った食材を持ち込みOK『食事処 のんのん』
AM9:00 名物「パンロール」に舌鼓!『かま栄』
AM10:30 神秘の世界を体験『青の洞窟』
PM2:00 特徴あるガラス雑貨を探すなら『クラフトショップれん』
PM3:00  5分あれば寄ってみよう『角打ちセンターたかの』
PM3:45 安くて美味しい立ち食い寿司『伊勢鮨』
PM6:00 新千歳空港で搭乗手続き

【1日目】

AM10:00 新千歳空港へ到着! 小樽まで1時間15分の列車旅

東京・羽田空港から新千歳空港までは、1時間30分の空の旅。そこからJR北海道快速エアポートに乗り換えます。車窓に映る残雪の山を眺めたり、初めて目にする駅名の由来を妄想したり(「銭函」に「星置」なんて面白い!)、きらきらと光る石狩湾を眺めつつしばしまどろんだり……と思えば、ドアの開閉と同時に車内に入り込んでくるひやりと澄んだ外気にハッと目覚めたり。そうこうしているとあっという間に1時間ちょっと、小樽駅に到着です。

小樽駅のランプ

上野駅をモチーフにした小樽駅では、 ガラスの街らしく計333燈のランプが迎えてくれます。

さて、腹が減っては旅はできぬ。さっそくランチといきますか。(こうして胃袋の声に忠実に従えるのもひとり旅のいいところ!)

PM12:00 寿司屋が建ち並ぶ聖地で舌鼓! 『おたる政寿司 本店』

寿司屋通り

大きな港があり、石狩湾の恵みを受ける小樽は、大正から明治にかけて寿司職人がこぞって店を構えた寿司の街。駅からゆるやかな石畳の坂道を歩いて運河方面へ。

寿司屋が集中する寿司屋通りの一角にある『おたる政寿司 本店』は創業80年、東京・銀座にも支店を持つ人気のお店。板場の真ん前の席に案内され、せっかくだからと東京でなかなか出会えない小樽の地酒「宝川 大吟醸」を注文。昼から1杯やれちゃうこの幸せ、むふふ!

おたる政寿司 本店

おすすめは中トロに鯛、アジ、イクラ、ウニ、海老、時知らずの7貫に椀物がつく「極」(3,500円)。

寿司

とろける中トロも弾ける海老ももちろん感涙ものですが、特に鯛のすさまじく力強い食感ときたら……目を見開いたまま、板さんに向かって思わずグーサイン!

おたる政寿司

PM1:00 石油ランプに囲まれ夢気分 『北一ホール 三号館』

“ガラスの街”でもある小樽。街中にガラス雑貨のショップや工房があり、特に約900メートルに渡って店舗が建ち並ぶ堺町通りは、何時間でもぶらぶらしていたいほど賑やか。

小樽

その中ほどの、レトロな石蔵が目を引く『北一ホール 三号館』は、小樽を代表するガラスブランド『北一硝子』のカフェ。余談ですが、冒頭で紹介した小樽駅のランプ333燈は、北一硝子が平成11年に寄贈したものなんですって。

北一ホール 三号館

店内に足を踏み入れるや、目の前の光景に思わず息を飲みました。そこは167もの石油ランプがゆらゆらと揺れ、照明にはない柔らかな光を放つ、この上なく幻想的な空間。毎朝一灯ずつ人の手で点灯された、照明にはない温もりに身体がほぐされていきます。

照明

ランプ

夢の世界に迷い込んだようなふわふわした気分で、これまたふわふわのシフォンケーキと紅茶のセット(720円)を注文。でも、実はメニューに「ニシンそば」や「海鮮丼」なんてのもあるそう。さすがに食べている人はいなかったけれど、想像するとちょっと面白いかも。

シフォンケーキ

PM2:45 世界で一つのオリジナルグラスづくりを体験 『ザ・グラス・スタジオ・イン・オタル』

続いては、天狗山の麓に建つ『ザ・グラス・スタジオ・イン・オタル』であらかじめ予約しておいた吹きガラス体験へ(料金2,700円)。

ザ・グラス・スタジオ・イン・オタル

ショップの中で見本を見ながらコップ/器/一輪挿しの中から作りたいものを決め、色(9カラー)と模様(3パターン)を選んだら、階下の工房へ。今回は、コップに緑色のひび割れ模様を選びました。

ガラス

窯の温度は1200度ととっても高温! でもご安心を。初めは職人さんが棒を回しながらガラスを溶かしてくれます。合図をもらったら、棒の先から息を吹き込み、形を整えてもらい、また息を吹き込むこと計3回。フーッ、クルクル、フーッ。これが風船とは違い、空気が入っていく実感がなくて難しい。でも、めちゃめちゃ楽しい!

吹きガラス体験

吹きガラス体験

形がコップらしくなったところで、ここからは職人さんの腕の見せ所。水が入ったバケツに勢いよくガラスを突っ込み、絶妙なヒビ割れ模様をつけて着色します。その後、冷却機の中で1日かけて温度を下げ、完成だそう。体験自体は15分ほど。持ち帰りは翌日以降なので、今回は郵送でお願いして自宅で到着を待ちます。完成品の写真は記事の最後に!

PM4:00 旅の疲れを癒してくれる無料のオアシス『運河の宿 小樽 ふる川』

天狗山からバス街の中心地に戻り、運河沿いに建つ宿『運河の宿 小樽 ふる川』へ。明治時代の商家を再現した和モダンな佇まいが素敵だけれど、お目当ては玄関横に設置された足湯。宿泊客でなくても無料で利用できるとあって、散策の途中に立ち寄る人も多いんです。

運河の宿 小樽 ふる川

しかもすぐ目の前は運河と絶好のロケーション! 夜はガス灯が灯り、日中とはひと味違う表情を見せてくれます。湯煙に包まれ、しばし癒しの時間を過ごしましょう。

下駄

のれん

PM5:30 小樽版ゴールデン街で串焼きナイト『炭すグリル』

さあ、小樽の夜をどう過ごそう。呑兵衛さんはもちろん、賑やかな場がお好きなら13軒のお店が建ち並ぶ『おたる屋台村』がおすすめです。せまい通路に提灯が並ぶ酒場地帯は、新宿のゴールデン街っぽさムンムン。

炭すグリル

炭焼き専門店『炭すグリル』は、カウンター8席のこじんまりとしたお店。壁いっぱいに名刺や演劇のポスターが貼られ、すき間を埋めるように英語でサインところなんて、ますますゴールデン街っぽい。イチ押しは海老のレモンバター焼きと種ごと食べる丸焼きピーマン。ダンディーなマスターやお客さんとの楽しい会話と美味しい炭焼きグルメに、あっという間に時間が過ぎていきます。

炭焼きグルメ

炭すグリル店内

PM7:00 フレンチの技術を生かした洗練ラーメン『渡海家』

渡海家

このままはしご酒もいいけれど、明日に備えて早めの“〆ラー”といきますか。フレンチで腕を磨いた古山岳夫さんが営む『渡海家』は、特に女性におすすめしたいお店です。

渡海家

その理由は、スープの美味しさ。“フォン”の技術でとるだしは上品な味わいで、ラーメンを食べているのに罪悪感がありません。普通のラーメンだと重く感じてしまう人もこれなら安心。人気は「醤油らーめん」(750円)。

醤油らーめん

魚介だしと白醤油からなる澄んだスープがじんわりと胃袋を温めてくれます。はあ、満足満足。では、今夜はこのあたりでおやすみなさい。

【2日目】

AM7:00 市場で買った食材を持ち込みOK『食事処 のんのん』

2日目は早起きし、小樽駅から運河沿いを西に歩いて4分ほどのところの『鱗友朝市』へ。明治初期に建てられた石造りの倉庫街が建つ一角にあります。

食事処 のんのん

市場に併設する『食事処 のんのん』では、市場で購入した食材を200~600円の持ち込み料で調理してもらえる珍しいお店。

客席

さっそくボタン海老400円と巨大なナメタガレイ350円(安い!)を購入して持っていくと「海老は刺身がいいですよね? ナメタガレイはどうします? 焼きにしましょうか」とご主人。う~む、では定食スタイルでお願いします! ご飯、漬物、味噌汁もつけて800円なり。

エビの刺身

焼き魚

もう、最高。つい先ほどまで店頭で売られていた新鮮な食材とあって、そのお味は言わずもがな。お店は市場と同じく早朝4時オープンですが、のんびり食事したい場合は朝7時くらいが狙い目とのこと。

AM9:00 名物「パンロール」に舌鼓!『かま栄』

かま栄

市場を後にし、小樽駅すぐのかまぼこ専門店『かま栄』へ。名物の「パンロール」(216円)は、豚肉と魚のすり身を揚げたオリジナル商品。開店と同時に行けば、揚げたてのアツアツにありつけます。

パンロール

頬張ると、ザクッと音を立て、湯気と一緒に香ばしい香りがぽわ~ん。中はモッチリふわふわ、噛むほどに魚の甘みが広がります。これは……クセになる!(もう1個食べちゃおうかな?)

AM10:30 神秘の世界を体験『青の洞窟』

さて、今回の旅最大の目玉です。人気急上昇中のアクティビティ『青の洞窟クルーズ』へ向かいましょう。“青の洞窟2というと、世界的にはイタリアのカブリ島や沖縄県恩納村が有名ですが、ここ小樽にも美しい景色があります。小樽駅前から北海道中央バスに乗って21駅目。「塩屋文庫歌」で下車し、ボートの発着地である『SALT BALLEY 408』でレインコートと靴を借りたら、いざ出発!

SALT BALLEY 408

SALT BALLEY 408

クルージングは1時間ほど。ガイドさんの軽妙な解説に笑ったり、海底を埋め尽くすウニにはしゃいだりしていたら、いよいよ青の洞窟に到着です。

男性

そこは一面、青、青、青! 春のこの時期だけの、エメラルドグリーンがかった色もまた幻想的でしばらくうっとり。

青の洞窟

夏のシーズンは海に入ることもできるとのこと。体験料金は5,000円/1人。

PM2:00 特徴あるガラス雑貨を探すなら『クラフトショップれん』

小樽に戻ったら、お土産を探しに行きましょう。やってきたのは、ガラス雑貨のショップの中でも“動物”をテーマにするのが『クラフトショップれん』。

クラフトショップれん

こちらは猫や鳥をモチーフにしたグラスや器、小物など他のお店にはないキュートなデザインが多く、中には一点ものもあるので、他と被りたくないという人にはもってこいです。きっとお気に入りが見つかるはず。鶏の箸置きがなんとも可愛らしく、思わず二羽購入してしまいました。

鶏の箸置き

PM3:00 5分あれば寄ってみよう『角打ちセンターたかの』

角打ちセンターたかの

「5分で入って出てこれる」。なんとも気になる文言が店先に書かれるのは、小樽駅横の『角打ちセンターたかの』。角打ちというとおじさんのための酒場というイメージが強いかもしれませんが、いえいえ、「多くの人に地酒を気軽に飲んでもらいたい」という思いで作られたお店なので、雰囲気は大衆酒場といった感じ。女性一人でも気負いなく入れます。

メニュー札

また、うれしいのが料理の豊富さ。角打ちといえば簡易的なつまみを出すところが多い中、こちらは壁いっぱいにメニュー札が並び、しかも注文した〆さばが目の前で炙られるのには驚きました(ごま油が効いていて美味しい!)。地酒「宝川」と炙り〆サバで900円。

地酒「宝川」と炙り〆サバ

先払い制なので、電車やバスのちょっとした待ち時間を過ごすのにうってつけです。

PM3:45 安くて美味しい立ち食い寿司『伊勢鮨』

さあ、ラストは小樽駅構内のショップ『タルシェ』内に店を構える『伊勢鮨』です。こちらは、職人さんが目の前で握ってくれたお寿司を1貫160円からリーズナブルに味わえる立ち食い寿司。

伊勢鮨

伊勢鮨

注文したのはソイ、イカ、イクラの3貫(800円)。ソイのあまりの美味しさに目を丸くしていたら、「今朝おろしたばかりですよ」と大将もにっこり。早い、うまい、安いの三拍子がそろう『伊勢鮨』。小樽の最後をおいしい思い出で締めましょう。

伊勢鮨

PM5:30 新千歳空港で搭乗手続き

新千歳空港

1泊2日の小樽旅。食に、観光に、体験に、さまざまな魅力にあふれ、一人でも十分に楽しめる街です。みなさんもいい旅の思い出を持ち帰れますよう。

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文・写真:井上こん