つゆの色が変わる駅は? 東海道線「ホーム駅そば」巡りの旅で、東西の味の境界線を探る

国内外の旅行者から人気の観光地「福岡」。とんこつラーメンやもつ鍋など名物料理が豊富なことも理由のひとつですが、空港から街が近い”コンパクトシティ”なところも旅人にとっては大きなメリット。福岡空港から半径5km以内だけでも、福岡のエネルギーを存分に吸収できるスポットが満載です。東京からサクッと行ける1泊2日のおすすめ観光地をご紹介します。
—1日目— | |
AM11:00 | 福岡空港に到着! |
AM11:15 | 揚げたての絶品天ぷら定食「天麩羅処ひらお」 |
PM12:45 | 「櫛田神社」で迫力の飾り山笠を見学 |
PM13:30 | オリジナルの博多グッズが楽しい「松田ネーム刺繍店」 |
PM14:15 | アンティークな自然派ベーグル屋さんで休憩 |
PM15:00 | 非日常にトリップできる「A GOOD DAY」へチェックイン |
PM17:00 | とり皮が絶品の「かわ屋」で福岡スタイルの焼き鳥を堪能 |
PM19:00 | 店員さんが元気過ぎる人気屋台「ぴょんきち」でラーメン |
PM20:30 | 日本初・小学校跡地のスタンディングバー |
PM22:00 | ダンスクラブ「キースフラック」or「美獣」で夜遊び |
AM01:00 | ホテルへ戻って就寝 |
—2日目— | |
AM10:00 | チェックアウト |
AM10:05 | 朝食は活気あふれる博多の台所「柳橋連合市場」で |
AM12:00 | 船で名所を一気見「リバークルーズ」 |
PM13:30 | うどん発祥の地でいただく食べ放題の「博多うどん」 |
PM14:30 | 天神駅前のオアシス「警固神社」の足湯で休憩 |
PM15:30 | 大名のかわいいソフトクリームでおやつタイム |
PM16:00 | お土産はまとめて購入! 92店舗が集合する博多駅の「マイング」 |
PM17:00 | 博多駅構内の立ち飲みで日本酒飲み比べ |
PM18:00 | 福岡空港で搭乗手続き |
【1日目】
福岡には食べきれないほどたくさんの名物料理があります。ぜひお腹を空かせてお越しください。福岡空港に降り立ったらまずはお昼ごはんから。
【移動:タクシーで5分orバスで5分】
タクシーの場合:福岡空港のタクシー乗り場で「天ぷらひらおまで」と言えばほとんどの運転手さんがわかります。すぐUターンできる場所があるので乗る方向は気にしなくてOK。
バスの場合:空港から出たら大通りを渡り、西鉄バス「福岡空港前」から乗車して「席田会館」で下車。目の前にあります。
昼食は空港からバス・タクシーで5分ほどにある「天麩羅処ひらお 本店」にて天ぷら定食をいただきましょう。
職人さんがカウンター越しに天ぷらを1品ずつ揚げてくれるという贅沢さながら、お値段はとてもリーズナブル。
きす・白身・青魚・いか・野菜3品がセットになった「天ぷら定食(770円・税込)」を注文しました。
きす・いか・ピーマンなど、どれも素材の新鮮さが際立っています。天ぷらは1品ずつ追加オーダーも可能。
ひらおに欠かせないのが食べ放題のお惣菜。卓上に4種類ほどのお惣菜が並んでいますが「ゆず風味のいかの塩辛」はマスト! コリコリしたイカの歯ごたえと爽やかなゆずの香りがたまりません。
人気店ゆえに行列必至。この日は平日のお昼時で15分ほど並びました。席数が多いので思ったよりすぐ空きますが、時間が読めないので飛行機の出発前などはご注意を。
中心街の大名エリアにも1店舗あるので旅程によってはそちらをどうぞ。
【移動:バスで28分】
ひらおを出て道路を渡り空港の方向のバスに乗ります。西鉄バス「席田会館」から福岡タワー(TNC放送会館)行 に乗車し「祇園町」で下車。歩いて3分で到着です。
博多の人々にとってお祭りは生活の一部。ユネスコ無形文化遺産に登録された博多祇園山笠(7月)や、佐賀・唐津や長崎とともに日本三大くんちに数えられる博多おくんち(10月)など有名なお祭りの中心になるのがここ櫛田神社です。
神社の紋が3種類あるのは3柱の神様が祀られているから。左から素戔嗚大神(すさのおおおかみ)、大幡主大神(おおはたぬしのおおかみ)、天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)の紋です。
境内に展示されている「飾り山」は高さ10m以上もある豪華絢爛な装飾は迫力満点。名だたる人形師たちが趣向を凝らし、歴史上の人物や神話をもとにしたストーリーを飾りの中に表現しています。博多祇園山笠の季節になると博多の街中に合計14の飾り山が展示されますが、いつでも見られるのがこの櫛田神社なのです。
こちらの小便小僧、よーく見てみると山笠の男衆バージョン! バックに周るとわいいお尻が拝める隠れたフォトスポットです。
【移動】徒歩で5分。櫛田神社の「櫛田茶屋」側の出口から出ると上川端商店街の目の前に出ます。
櫛田神社を出ると、博多で最初に栄えた商人の町として知られる「上川端商店街」のアーケードが。
この商店街の中でもぜひ立ち寄ってもらいたいのが1932(昭和7)年創業「松田ネーム刺繍店」。軒先には刺繍の技を活かしたオリジナルグッズがたくさん売られています。
このファニーな表情は福岡の郷土芸能である「博多にわか」のお面を模したもの。
生粋の博多っ子であるご主人が「博多にわか」の由来を教えてくれました。ポロシャツの刺繍がにわか!
その昔、博多の復興に尽力した黒田官兵衛が兵庫県姫路に伝わる”政治や世相を批判するお祭り悪口祭”にヒントを得て、町人たちが政府に対して言いにくいことでもお面をかぶれば言いやすかろうと取り入れた策だったとか(※諸説あります)。
博多弁グッズも豊富なので、お土産選びにもおすすめの場所です。
松田ネーム刺繍店
【移動:徒歩で3分】
次の目的地はちょっとわかりづらい場所。冷泉公園の手前の小道に入ってください。
上川端商店街から少し歩いた裏路地にひっそりあるこちらは、昭和時代のレトロなビルを改装した「リノベーションミュージアム冷泉荘」。5 階建てのビルにギャラリー・飲食店・デザイン事務所などが入居しています。
1階にあるのはアンティークな雰囲気のベーグル店「RILL BAGEL(リルベーグル)」。ビルの外観と小さなドアからは想像もつかないなほどステキな空間が広がります。
九州産小麦と天然酵母と塩を使い、砂糖・乳製品・卵不使用のベーグルが人気。オーナーが毎朝ここで焼いているそうです。
生ハム・チェダーチーズ・レタスのベーグルサンドとアイスコーヒーのセット(480円+200円・税込)をいただきました。
RILL BAGEL
【移動:タクシーで10分or徒歩で15分】
タクシーでは「赤い住吉橋まで」と言えばすぐわかるはず。目的地のホテルは住吉橋の目の前です。
そろそろホテルのチェックインの時間。向かったのは春吉エリアのこのホテルです。
「日常から離れてリフレッシュしたい」という人におすすめしたいのが2017年7月にオープンした「A GOOD DAY FUKUOKA RIVERSIDE」。世界を旅した女性オーナーが理想のホテルを目指して作っただけあって気の利いた設備が整っています。
乾燥機能付きの洗濯機、食器や調理道具が揃ったキッチン、家族やグループ利用に便利なソファーベッド、一番狭いお部屋(スタンダードダブルダブルルーム)でも34㎡という贅沢な作りも高ポイント。
何より、ビジネスホテルでは早々お目にかかれない大きな窓とバルコニーが非日常を演出してくれます。窓からは那珂川を眺めることができ、夜にはキャナルシティや中洲の夜景が、朝には水面に朝陽が輝きます。
お値段もとってもお手頃。部屋数が全6室と少な目なのでご予約はお早めにどうぞ。
A GOOD DAY FUKUOKA RIVERSIDE
【移動:徒歩で10分】
福岡は夜の名物が目白押し。お腹を空かせるためにも、那珂川沿いや福岡の街並みを感じながら徒歩で向かうのがおすすめ。
ホテルに荷物を置いたら夜の街へ繰り出しましょう。
「焼き鳥」は福岡名物の代表格ですが、中でも地元の人から愛されている超人気店が「かわ屋」。絶品のとり皮が自慢です。一般的にとり皮は焼き鳥メニューの中でも脇役ですが、かわ屋の「とり皮」(110円・税込)はそれ目当てにお客さんが殺到する大スター。
鶏の喉の付け根の皮を串にぐるぐるに巻きつけ、焼きと寝かせを繰り返し6日間かけて作り上げます。すると周りはカリカリ、中はむっちりした他では味わえない新食感のとり皮が完成! 噛めばジュワッと脂の旨みが広がって、一人何本でも食べられます。ですが採算度外視のサービスメニューなのでとり皮ばかり食べすぎないのがお店への愛。
腕のいい職人さんが焼く焼き鳥はどれも間違いありません。「豚バラ」「牛サガリ」など福岡ならではの焼き鳥メニューもお試しを。
こちらもおすすめの「ささみのしぎ焼き」(2本350円・税込)。超レア焼きのささみにわさび醤油がたっぷりかかっています。わさびがかなり効いていて病みつきになるおいしさです。
「かわ屋」は白金店と警固店の2店舗ありますが、どちらも店内は小さいため予約必至。営業時間中はお客さんがひっきりなしなので、予約の電話は17時までがつながりやすいです。
かわ屋 白金店
【移動:徒歩で16分】
次の目的地もぜひ徒歩で。渡辺通沿いは道幅も広く、18時以降になると屋台が営業を始めます。
福岡の夜と言えば「屋台」も外せません。
天神駅の大丸西館前で営業する「屋台屋ぴょんきち」は、地元の常連さんからも観光客からも愛される人気屋台。とびきりの笑顔で出迎えてくれた大将を筆頭に、威勢のいい男性店員さんが揃います。
定番のおでん、焼き鳥に加えて韓国料理など一品料理も豊富に揃います。店員さんイチオシメニューは「おいしいギョウザ」(9個550円・税込)。カリッと焼かれた皮がたまりません。
締めはもちろん「とんこつラーメン」(550円・税込)。博多とんこつならではのあっさりしたスープと硬めの細麺は、お腹いっぱいでもなぜかスルスル食べられます。
厨房を取り仕切るのは人懐こい笑顔の若手店員さん。注文を聞きながら手早く料理を作り、同時にお会計もこなす働きっぷりに思わず見とれてしまいます。
ラーメンを食べていると、隣に居合わせた常連さんから「このお兄ちゃん、新人の頃からなぜか焼き飯だけはうまかったんだよ」という情報を入手。残念ながら今回はお腹に入りませんでしたが、みなさんはぜひお試しください。
屋台屋ぴょんきち
【移動:徒歩で11分】
福岡の中心部、天神〜大名エリアは徒歩圏内。夜の繁華街をのんびり歩きながら向かいましょう
続いてやってきたのは流行のファッションやグルメが密集した大名エリア。そんな大名でおすすめのスポットが、日本初となる”小学校跡地のバー”。
「こんなところにバーがあるの!?」と、入るのを躊躇してしまうほど校門にしか見えません。
校舎に入ってみるとおしゃれなスタンディングバー「awabar fukuoka(アワバーフクオカ)」が登場! 校舎の面影を残しつつリノベーションされています。
チャージは無料で、キャッシュオンで1杯ずつ気軽に飲むことができます。辛口のスパークリングワイン(800円)をオーダー。「アワバー」という店名の通り、泡モノのスパークリングワインやビールが揃っています。立ち飲みなので他のお客さんとの距離も近く、コミュニケーションが盛んです。
アワバーフクオカは2018年9月までの営業予定(それ以降は問い合わせください)なので、”小学校跡地のバー”を体験するなら今のうちに。
2014(平成26)年に廃校になった「大名小学校」は、2017(平成29)年にスタートアップ支援施設としてリノベーションされました。校舎内には福岡市と民間企業による起業家を育てるための場所になっています。
(※2・3階はオフィスエリアなので一般の立ち入りはできません。夜22時以降はawabar fukuoka以外の立ち入りはできません)
awabar fukuoka
次の目的地は2パターン。親不孝エリアか中洲エリアで夜遊びです。
【親不孝通りへ移動:徒歩で5分】
天神の親不孝通りにはたくさんのダンスクラブが密集しています。
【中洲へ移動:徒歩で15分orタクシーで8分】
明治通りを東へ進み、那珂川を渡ればそこは中洲エリア。天神エリアと距離は近いながらも雰囲気がガラッと変わります。
福岡の中心地である親不孝通りは夜遊びスポットが豊富。音楽と熱気に溢れるダンスクラブで夜更かししちゃいましょう!
福岡のクラブの中でも音楽好きに支持されているのが「Kieth Flack(キースフラック)」。クラブとしては有名ですが、初心者にとっては少しわかりづらい立地です。
親不孝通りの壁にはストリート感あふれるグラフティも。夜遊びの期待感を高めます。
そんな路地裏を抜けると突如現れるステンドグラスの建物! まるでドラゴンが住むダンジョンのようです。
店員さんはフレンドリーなのでご安心を。創業23年という歴史のあるクラブなので、福岡のおすすめナイトスポットを聞いてみるのもいいかもしれません。
音楽ジャンルは幅広く、入場料金は無料のものから2000円前後までさまざまです。2017年10月21日には23周年記念のスペシャルイベントも行われるのでチェックしてみてください。
Kieth Flack
テクノ好きな人や、クラブ初心者におすすめしたいのが中洲エリアにあるこちら。
2016(平成28)年10月に中洲にオープンした「美獣(びじゅう)」は観光客も立ち寄りやすいダンスクラブ。テクノが中心で、有名DJや芸能人ゲストが登場するイベントも頻繁に開催されています。
DJブースには横幅9mの巨大モニターが導入され、天井からはレーザーやスモークが降り注ぎます。音楽と映像の波に思い切り身を委ねることができるはず。
女性専用エリア、広々したパウダールームもあり。そして水・木・祝日の場合、女性は23時まで入場無料。しかも1ドリンク付き。SNS割を使えばなんと飲み放題に! 金・土・祝前日も、SNS割なら22時まで入場無料で飲み放題です。(※スペシャルイベントなどで特別料金になる場合もあります)
美獣
【親不孝通りから移動:タクシーで13分】
【中洲から移動:タクシーで8分】
タクシーでホテルに戻り、明日に備えましょう。
1日目に深夜まで思いっきり遊んだからといって、朝寝坊してしまったらもったいないのが福岡の旅。2日目も夜のフライトまでたっぷり観光です。チェックインを済ませたら朝食を探しに近くの市場へ向かいます。
【移動:徒歩で4分】
ホテルを出て那珂川沿いに4分ほど歩くと次の目的地です。
宿泊先のホテル「A GOOD DAY」から歩いてすぐ、博多の台所と呼ばれる「柳橋連合市場」に到着です。
軒先に、カラフルなおでんだねやかまぼこが並ぶ「高松の蒲鉾」。1品ずつフライヤーで温めてくれるので買い食いにぴったり!
焼きたての「ちくわ」(194円・税込)に出会えたらラッキー! 香ばしい上にふわふわな食感に、ちくわの概念を覆されます。週1回程度の頻度で焼くそうなので、ぜひチェックしてみましょう。
魚のすり身にうどん麺や紅生姜を加えた「もっちりうどん」(118円・税込)、魚のジューシーな旨味があふれる「ギョロッケ」(59円・税込)などオリジナル商品が豊富です。
年末のおでんの時期に合わせ、毎年手書きのメニュー表を作成しているそう。全国発送もやっているので、自宅に戻ってからお取り寄せするのもありかも。
有名飲食店や著名な料理人が買い求めるというこだわりの明太子を購入できるのが「原口海産物専門店」。北海道のたらこや羅臼昆布など厳選した原材料を使用し、塩抜きの際も出汁を使うというこだわりの製法で作られた明太子は、雑味がなく旨みの詰まったおいしさです。
店頭では「辛子明太子(中辛)」(120g/1620円・税込)などを販売。デパートや土産物売り場には卸さず、自社でのみ販売をしているそうです。味見もさせてくれるので、ぜひ別格なおいしさを味わってみてください。
「吉田鮮魚店」の2階にある「柳橋食堂」では、魚屋ならではの新鮮な海鮮丼がいただけます。
リーズナブルに数種類の鮮魚がいただける「海鮮丼」(670円・税込)。タレにくぐらせた刺身が盛り付けられており、どれも新鮮な歯ごたえ! この日はマグロ、ブリ、サーモン、タイ、イカの5種類でした。
誰よりも元気なのが今年83歳の大将。「15歳からこの市場で働いてるからなんでも知っている」と笑う大将も、名物のひとつと言えそうです。
スペシャリティコーヒーがいただけるおしゃれな「manu coffee(マヌコーヒー)柳橋店」では、柳橋連合市場内で購入したものなら店内に持ち込み飲食してOK。
12時まではモーニングタイムで、コーヒーが200円といううれしいサービスもやっています。
向かいのパン・和菓子店「高島屋」の「ごまクリームパン」(120円・税込)はコーヒーによく合いそう。2階席の大きな窓からは那珂川が望めて、ゆったり過ごせます。
キャナルシティ、ベイサイドプレイス、ポートタワー、福岡タワー、博多湾など有名ランドマークを一気に抑えることができるのが「博多リバークルーズ」。
天神と中洲の中心にある「福博であい橋」から出発。約30分間の那珂川クルーズ(一人1000円・税込)は30分おきに出航しているので、予約をせずふらっと行っても乗れちゃう手軽さが便利。
約50分の博多湾クルーズ(要予約/一人2000円・税込)では、最大時速40キロのクルーズ船で博多湾までめぐってくれるので迫力満点!
18:00以降は地元ミュージシャンの生演奏が付く便も! 時間帯や季節によって、全く違う景色が体験できるはず。暖房完備のドーム型の船もあるので寒い季節も快適です。
【移動:バスで16分】
西鉄バス「東中洲」から博多行きに乗車し「祇園町」で下車。そこから歩いてすぐが次の目的地。
すぐそばに博多駅のオフィス街や大通りがあるとは思えないほど、静かで神聖な空気が流れる「御供所(ごくしょ)界隈」。この先には”うどん発祥の地”と言われている「承天寺」があります。
鎌倉時代、宗から製粉技術を持ち帰った僧侶がうどん・そばの作り方を広めたのだとか。境内には「饂飩蕎麦(うどんそば)発祥之地」と彫られた石碑も。福岡はラーメンが有名ですが、実は「博多うどん」も隠れた名物。柔らかな麺と魚と昆布で取ったお出汁が特徴のやさしい味のうどんです。
1890(明治23)年創業で、博多で最も古い歴史を持つ製麺所が直営するうどん店「春月庵」は、伝統の「中世博多うどん」が楽しめます。
ごぼうの天ぷらが乗った「ごぼ天うどん」(650円・税込)をオーダー。柔らかくもっちりした麺と優しいお出汁が体の奥まで染み渡ります。しかも、うどんもそばも「3玉まで同一料金」。ランチタイムが終わる14:00以降は何玉でも食べ放題になるという太っ腹なシステム!
茹でたての麺を心ゆくまで食べさせてくれるのは、製麺所だからできるサービスかもしれません。
春月庵 承天寺前店
【移動:バスで16分】
西鉄バス「祇園町」から[快速113] 桧原営業所行に乗車し「天神警固神社・三越前」で下車。すぐ目の前が次の目的地です。
デパートや商業施設が集中し、人の往来も激しい天神駅前。そんな都会のオアシス的な存在が「警固神社」。
過ちを良い方向へ導く「八十禍津日神(やそまがつひのかみ)」、けがれを祓ってくださる「直日神(かんなおびのかみ)」、「大直日神(おおなおびのかみ)」を祀っています。
そこにひっそりとある「足湯」は、3年ほど前に参拝者に快適に休憩してもらうために作ったのだとか。
お湯は毎朝入れ替え、循環器で常に清潔に保たれています。観光で歩き疲れた足もほっと癒されます。
【移動:徒歩で9分】
天神から次の目的地の大名までは徒歩圏内。昨晩遊んだルートを通って、夜と昼の雰囲気の違いもぜひ楽しんでみてください。
おやつの時間にはこちらのソフトクリームをどうぞ。大名エリアには2つの人気ソフトクリーム店があります。
まずは16年愛され続けるソフトクリーム&AMp;クレープのお店「北キツネの大好物」から。トッピングの種類がおよそ20種類。しかもどれもパフェのようなかわいいビジュアル! 「納豆いちごあずき」(515円・税込)は緑や赤の配色がキュートです。
こちらは人気NO.1の「ミルフィーユ」(560円・税込)。いちごとカスタードクリーム、パイフレークがトッピングしてあります。北海道産生クリームで作られた乳成分8%の濃厚ソフトクリームと、フルーツはすべて生の果実を使用。
営業時間が深夜2時までなので、おやつだけでなく夜遊び帰りにもおすすめです。
同じ大名エリアに2017(平成29)年7月にニューオープンしたのは「DAIMYO SOFTCREAM(ダイミョウ ソフトクリーム)」。インスタから人気に火がつき、連日若い女子たちでにぎわっています。
「ダイミョウソフトクリーム・バニラ」(480円・税込)。ぷっくりふくらんだフォルムがとってもキュート! イタリア製のソフトクリームマシーンによって空気をたっぷり含ませることができるそう。ミルク感が濃厚なのですが、ふわふわとした口当たりなので重く感じません。
Daimyo SoftcreAM
【移動:電車で16分】
地下鉄空港線「赤坂駅」から乗車して「博多駅」で下車。駅構内の1階に次の目的地があります。
お土産を買うなら博多駅の「マイング」がおすすめです。駅に直結した広いワンフロアに、博多・九州のお土産ショップが92店舗も集まっているため比較検討するのに非常に便利だからです。
その中でも、喜ばれること間違いなしのおすすめ土産をいくつかピックアップしました。
福岡県が誇るブランド苺の「あまおう」を使ったスイーツを販売している伊都きんぐ。一箱にあまおう16個も使用した新感覚のわらび餅「博多あまび」(1620円・税込)は売り切れが続出する人気商品です。
柔らかで真っ赤なわらび餅と、きな粉・練乳が同梱されています。工場直送エリアでしか販売できないため、県外ではお目にかかれない点もお土産向き。ただし日持ちは翌日までです。
伊都きんぐ
http://www.itoking.jp/
博多土産の王道として外せないのが明月堂の「博多通りもん」。明月堂の商品が購入できるのは博多を中心とした福岡市近郊と明月堂オンラインショップのみのため、意外とレア度の高いお土産なんです。
ミルクの香りがする洋風の薄皮に包まれた白あんが舌の上でなめらかにとろけます。老若男女が喜ぶ、間違いないお土産です。
明月堂
http://www.meigetsudo.co.jp/index.php
福岡と言ったら明太子。マイングの「やまや」では、工場直送のため福岡市内でもほんの2カ所でしか購入できない商品も扱っています。
それが「できたてめんたい切子繭玉」(150g/1680円・税込)。パッケージもかわいくてお土産として優秀です。一般的な明太子は、漬け上がった後は保存のため冷凍されるものがほとんど。この「できたてめんたい」は、一度も冷凍させずに仕上げた明太子です。すると明太子の粒ひとつずつが際立ち、食べた瞬間にプチプチッと弾けるという、今までにない食感に!
食べてみないことにはなかなか想像もできない食感なので、ぜひ試食で感じてみてください。
明太子とおせんべいが融合した人気のお菓子、福太郎の「めんべい」。パリッとした歯ごたえ、明太子に加えてイカやタコの旨みがおつまみとしても重宝する点なども人気の理由です。
定番のプレーンのほか、辛口、ねぎ、マヨネーズ、カレー、かつお、玉ねぎ、焼きカレーなど、味のバリエーションがどんどん増えているのもお土産向き。新しい味を見つけるとつい買って行きたくなります。
店頭の試食もなんと9種類! じっくり食べ比べてみてください。
福太郎
https://www.fukutaro.co.jp/
「名菓ひよ子」でおなじみのひよ子本舗吉野堂が手がける回転饅頭「博多ひなのやき」も要チェックです。
手に持った瞬間にわかるふわふわ食感。定番の赤あん、白あん、カスタードの3種類に加え、季節限定ものもあります。
現在販売しているのはマイングと博多キャナルシティのみ。長期保存には向きませんが、当日に手渡す土産として喜ばれること間違いなしです。
ひよ子本舗吉野堂
http://www.hiyoko.co.jp/
【移動:徒歩で3分】
次の目的地も博多駅構内。「JR博多シティ アミュプラザ」の地下1階を目指してください。
もう少し時間があるのであれば、同じく博多駅内にある日本酒の立ち飲み屋「酒の九州」へ。カウンターのみの小さな店内には、九州産のお酒を月替わりで9種類そろえています。
お得なのが「3勺(約54ml)×3種飲み比べ」(980円・税込)。好みを伝えれば、日本酒に詳しいスタッフさんが提案もしてくれます。
いつの間にか親切な常連さんにおつまみをシェアさせてもらう展開に。交流が生まれやすいのが立ち飲みのよいところ。最後の最後まで余すところなく、福岡のエネルギーを吸収して帰りましょう。
【移動:電車で5分】
そろそろ帰りの時間。「博多駅」から「福岡空港駅」は地下鉄空港線で5分ほどです。
旅の面白さは人との交流によって生まれます。時間をかけずとも、空港から街が近い福岡ならそれが叶うのです。ぜひ人との距離が近い旅を福岡で楽しんでくださいね。
文:田中結