上島と下島、そして大小100以上の島々からなる熊本県の天草地方。そんな島のひとつ湯島は、ホテルや観光スポットが充実する上島の大矢野町から船で約30分に浮かびます。約330人が200匹のネコと一緒に仲良く暮らす島には、高い建物はもちろん交番も信号もありません。その代わりにあるのは、ウミガメも産卵にやってくる美しい浜辺と、タイやアワビ、ウニなどの豪華な海産物。魅力が盛りだくさんの小さな島へ、癒しの旅に出かけてみませんか?

「談合島」の異名を持つ小さな島へ出発!

江樋戸(えびと)港

有明海に浮かぶ湯島へ行くには、上天草市大矢野町にある江樋戸(えびと)港から1日5往復している定期連絡船を利用します。江樋戸港から湯島港までは約30分。8時15分の船で江樋戸港を出発すれば、島内散策や島グルメを楽しんでも、午後2時半頃には上島の中心地に戻ることができます。

談合島

湯島の通称は「談合島」。この名を聞いたことがある人も多いのではないのでしょうか。こう呼ばれているのは、1637年に起きた「島原・天草の乱」で、天草と島原のキリシタンたちが密かに集まって戦いの決起をし、作戦を話し合ったのがこの島だったため。かの天草四郎も、ここで総大将に任命されたと言い伝えられています。

談合島

よく来たニャ~と迎えてくれるのは、たくさんのネコ

船を下りてまず驚かされるのは、海の美しさ。海水の透明度が高く、底までくっきりと見通すことができるのです。青い海とウミガメも産卵にやって来るほどの美しい浜辺のコントラスト、まるで絵ハガキを見ているかのよう。

談合島の海

この海を見るだけでも満足してしまいますが、ネコ好きにはここから先がたまらない時間となるでしょう。この島は、約200匹のネコが暮らしているネコ天国なのです!

談合島のネコ

野良猫も飼い猫も、島の人々が分け隔てなく可愛がっているからか、どのネコもとても人懐っこくて、なかにはチョコチョコとついてくる子もいます。

談合島のネコ

新鮮な魚を食べている島のネコはとにかく元気!ネコがたくさん出没するスポットには「neko」の立て看板があるので目安になりますが、この場所にかぎらず、路地裏や民家の軒先など、いたるところでかわいらしいネコに出会うはず。

「neko」の立て看板

島を歩いていると「さっき港で出会ったネコに、路地裏でばったり」という嬉しい再会も。道の真ん中で堂々と眠る彼らを見ていると、ここは本当に豊かで幸せな島なんだなあと実感します。

願いが叶うかも?島のパワースポットで幸せを祈願

さっそく島を一周してみましょう。湯島での移動手段は徒歩のみ。公共交通機関がなく(ちなみに、車も7台しかありません)、信号もない周囲約4kmの小さな島なので、1~2時間あれば、島の見どころを回れてしまいます。

湯島の集落

集落があるのは、島の南側の沿岸狭い。周辺は路地が入り組んでいて、まるで迷路のようですが、これは限られた場所に家を無駄なく建てる島の知恵。こうした集落の造りは「背戸輪(せどわ)」と呼ばれています。

背戸輪(せどわ)

集落の中心には、島の暮らしを見守るアコウ樹があります。防風林として100年前に植えられたものですが、こんもりと茂る木をよく見るとハート型。そんなことから、パワースポットとも呼ばれているのだそう。たしかに可愛らしい形の木は見ているだけでほっこりした気分になります。

アコウ樹

アコウ樹の近くには、その昔、停泊する船の網を結び付けていた「いいご岩」もあります。この石に両手をあてて願いをかけると、理想の相手が見つかるのだとか。

いいご岩

史跡や自然に触れながら、小さな島をお散歩

この集落から、標高約104mの山頂まで坂道を歩き、緑の道を下って海沿いの周回道路に戻るのが定番の周遊コース。幻の大根とも言われる特産品の湯島大根やサツマイモ畑を眺めながら、山頂をめざします。この登り坂は舗装されているものの、勾配が急でなかなかハード。島の人たちが健脚の持ち主なのも頷けます。

湯島の自然

最南端の高台にあるのは、1916年から海を照らし続けている灯台。白い塔と青い空、山の緑の組み合わせが絵になります!山頂の峰公園には、談合の碑やキリシタン墓碑も。島にはこうした史跡がほかにもあって、山腹の諏訪神社には「天草・島原の乱」の際、鍛冶職人が武器製造に使用した水盤も残っています。歴史好きの人にとっても、湯島は興味深い場所なんです。

灯台

山頂まで登ったら、そこから先は道を下ってひたすら海岸沿いをめざします。もし迷っても、海の見える方角へ歩けばいいだけ。「山の中から出られなくなる」という心配はありません。

鮮度抜群の海の幸で大満足なランチを

湯島で海の幸

きつい上り坂で汗をかいた後は、おいしい海の幸でお腹を満たしましょう!船で沖に出なくても海岸で豊かな海の幸が獲れる湯島では、漁業に養殖はなく、素もぐりや一本釣り、生え縄漁といった自然の漁法が営まれています。つまり、島で食べられる魚介類の多くが天然もの。タコにサザエにウニなど、新鮮な地魚を食べさせてくれる食堂も何軒かあります。

湯島でランチ

ランチをゆっくり食べて、午後2時の湯島港発の船に乗って、ふたたび上島へ戻ってもまだまだ天草観光が楽しめる時間。湯島はアクセスしやすい離島なので、気軽に足を延ばすことができますね。

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