ロンドンの赤い電話ボックスを守りたい!撤去問題と最新の取組み

ロンドンの赤い電話ボックスを守りたい!撤去問題と最新の取組み

赤い電話ボックス、通称「ボックス(boxes)」は、2階建てバスと同じくロンドンを象徴する大切なアイコン。旅行へ行ったら絶対写真に収めたいと思う人も多いのではないでしょうか。ビッグベンと一緒に、おもちゃの兵隊を彷彿とさせる衛兵さんと一緒に。ボックスは、写真を「いかにもロンドン!」にしてくれます。

しかし、昔に比べると随分数が減りました。このまま無くなってしまうのは忍びない……、そう思っているのはロンドン市民も同じ。実際、これまで様々なボックス保存の取り組みがなされてきました。そしてまた、2014年から最新のプロジェクトが動き出したばかりです。

ロンドンから消えゆくボックスを救え!

ボックスがどんどん撤去されている理由は、日本と同じ。携帯電話の普及によって、公衆電話の需要が激減したためです。1935年に登場して以来、最盛期には9万台以上が活躍したものの、今では9分の1程度まで減ってしまいました。

残りのボックスの運営費をいかに稼ぐか。撤去したボックスをどうするか。その2点が解決しきれない大きな課題です。これまで行った主な取り組みは次の3つ。

オークション出品

ボックスが初めてオークションに出品されたのは1985年。公衆電話の赤字経営を少しでも補填するため、その後も多くのブースが売りに出されました。なお、価格の参考としては、2012年に出品されたときの開始価格が2,250ポンド(約39万円)だったという記録が残っています。

オリンピック土産

ロンドンオリンピックが開かれた2012年には、世界中から集まった人々に向けたボックスの販売が計画されました。その売れ行きは上々。シャワールームに改造されたり、庭に飾られたり、世界各地のロンドン愛好家のもとで大いに活躍しています。

里親プロジェクト

ロンドン近隣の市町村や自治団体は、撤去されたボックスをたった1ポンド(約175円)で引き取ることができます。条件は、利用目的が非営利の芸術や社会活動であること。ある村では市民が本をシェアするためのブースに生まれ変わっており、世の注目を集めています。

電話ボックスから充電ボックスへ!

撤去されたボックスを全て売却したり市町村に引き取ってもらったりすれば良いのですが、そうはいきません。「ボックスの墓場」と呼ばれる収集場には、今もずらりと不要なボックスが立ち並んでいます。そこで、2014年から始まった最新の取り組みが、充電ボックス計画です!

緑に塗り替えて再利用

ソーラーボックス(solarbox)と掲げられた新しいボックスは、緑色。元電話ボックスを塗り替えたものです。2014年10月、ロンドンの主要ショッピング街の地下鉄トッテナム・コート・ロード駅の外にその第1号が据えられました。太陽光発電パネルを屋根に設置したソーラーボックスでは、電話やカメラなどの機器を充電することができます。実験的に設置された1号機の利用料は無料。ボックス内に掲載する広告で運営費をまかなう仕組みです。

発案者はたった2人の若者

携帯電話に仕事を奪われたボックスに、携帯電話を助ける新しい仕事を与える。この画期的な企画を考えたのは、なんとまだ年若いロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)の卒業生。彼らは、2014年夏に開催された「二酸化炭素抑制プロジェクトコンテスト」にこのアイデアを出品。ロンドン市長から認められ、5,000ポンド(約87万円)の資金を得て実現にこぎつけました。次号機の設置予定は2015年の1月。今後の展開に、ボックスの保存を支持する皆が期待を寄せています。

ビッグベンはもちろん、ウエストミンスター寺院バッキンガム宮殿大英博物館……見どころのぎっしり詰まったロンドンの街が、いつまでもロンドンらしくあるために。様々な取り組みと人々の愛情に支えられ、赤い電話ボックスは今日も存在し続けます。ロンドン旅行の際は、どうぞ撮影をお忘れなく。

 

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