世界遺産数、第1位を誇るイタリアには、地中海とヨーロッパ文化の融合から誕生した、多彩な文化遺産があります。変化に富んだ地形による、美しく珍しい自然遺産も豊富。そのなかでも、特におすすめの世界遺産をご紹介します。

ローマの世界遺産 – 永遠の都に佇む壮大な遺跡群に出会う

かつて古代ローマ時代の中心として栄え、「永遠の都」とも称されているイタリアの首都ローマ。「ローマ歴史地区、教皇領とサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂」としてローマの街全体が世界遺産として登録されています。「サン・ピエトロ大聖堂」や「サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂」を含むローマ4大聖堂をはじめ、パンテオン、コロッセオ、フォロ・ロマーノなどの壮大な遺跡群に触れて、永遠の都に佇む歴史の足跡をたどってみませんか?

重厚な歴史の重みあふれる、ローマ歴史地区

ローマ歴史地区
人類の歴史上最も栄華を極めた文明の一つであるローマ共和国。ローマ共和国が衰えた後も、キリスト教の中心として繁栄したこの都市「ローマ」は、至るところで、壮麗な歴史を物語ってくれます。4世紀に聖パオロを祀る聖堂として建築された、「サン パオロ フォーリ レ ムーラ大聖堂」は、ローマの五代バシリカ(ローマの建築様式)の一つで、荘厳かつ豪奢な大理石の柱が圧巻です。その他にも、「サンピエトロ広場(バチカン市国)」、「コロッセオ」、「スペイン階段」、「トレビの泉」、「真実の口」など、重厚な歴史の重みを感じます。

神秘的な美しさに脱帽!キリスト教信者の巡礼地、聖フランチェスコ聖堂

ローマの北東、約200キロに位置する「聖フランチェスコ聖堂」は、清貧と平和の思想を世に広めた聖フランチェスコを記念して13世紀に建築されました。ロマネスクとイタリアゴシックの見事なハーモニーで造られた建物の見どころは、画家ジョットが描いたフランチェスコの生涯のフレスコ画です。上の聖堂内部に描かれた28の場面からは聖人の思想がありありと伝わります。宗教と芸術が統一された美しさは神秘的です。

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ミラノの世界遺産 – 歴史ある都市と大自然のコントラストを味わう!

首都ローマに次ぐ2番目の都市として商業、工業、金融の中心であり、モードの街として知られるミラノ。ガッレリアやドゥオーモなどゴシック調の素晴らしい建築物が共存した街には、1980年に文化遺産として登録された「レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会とドメニコ会修道院」があります。ミラノ近郊の「サン・ジョルジョ山」や「サクリ・モンティ」など大自然に囲まれた世界遺産もあわせて、都市と自然のコントラストを味わってみたいですね。

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フィレンツェの世界遺産 – ルネサンスの芸術に酔いしれよう!

ルネサンスの芸術といえば、花の都「フィレンツェ」。ローマから北上すること約278キロ、トスカーナ州の州都です。どこへ歩いても文化遺産に突き当たり、まるで街全体が美術館のよう。「シニョリーア広場」、「ヴェッキオ宮殿」、「ミケランジェロ広場」、「ヴェッキオ橋」、「ウッフィツィ美術館」、「サンマルコ美術館」、「メディチ家礼拝堂」など、ルネサンスの芸術に酔いしれてみてくださいね。

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断崖絶壁の絵になる5つの小さな村々!チンクエテッレ

ジェノバから海岸沿いを東に115キロ、ローマから約500キロ北上のリアーグア海岸に「チンクエテッレ(イタリア語で、5つの村)」はあります。チンクエテッレはモンテロッソからリオ・マッジョーレまでの5つの村の呼び名で、11世紀に要塞都市として誕生しました。岸壁沿いに建設され、急斜面で岩ばかりの土地をもつ、これらの村は、不毛の土地ながらぶどう栽培が発達し、ワインの名産地として栄えました。海岸沿いに連なる色とりどりの建物と切り立った崖の景色が不思議な感動をよぶでしょう。

中世の繁栄を色濃く残す誇り高い都!ジェノバ

ローマから約500キロ北西に上ったイタリア最大の港町、「ジェノバ」。クリストファー・コロンブスを生んだこの港は、中世に繁栄したジェノバ共和国という海運国でした。市街地に残っている宮殿、貴族の邸宅や庶民の家が、現代では美術館や政府の建物に様変わりし、中世と現代が見事に融合した大都市です。「赤の宮殿」、「白の宮殿」、「ガバルディ通り」、「コロンブスの生家」など、歴史を満喫できます。

世界一級に美しいカンポ広場は見もの!シエナ歴史地区

フィレンツェから約71キロ南に下ったところに、「パリオ」という中世時代のお祭りで有名な「シエナ歴史地区」があります。中世のコスチュームを着た人々のパレードと、競走馬のレースが人気のパリオは、その扇を広げたような形で名を知られる美しいカンポ広場で行われます。中世には、フィレンツェと繁華を競ったこの街は、美術館となっている「プッブリコ宮殿」や、「ドゥオーモ」など、荘厳なゴシック様式芸術の宝庫です。

田園風景が美しいローマ教皇の理想郷!ピエンツァ

ピエンツァ

ローマから北へ約187キロ、トスカーナ州にある「ピエンツァ」は、15世紀に当時のローマ法王、ピウス2世教皇が「理想の都市」として町の改造を命じました。法王自身の故郷に、人間が自然と共に生きるというルネサンスの世界観を活かしたかったためだと言われています。ルネサンス・ドイツゴシック様式の街の周りには、広大な青々とした田園風景が広がり、トスカーナ地方の素朴な美しさに心を奪われるでしょう。

ヴェネツィアの世界遺産 – 運河を巡って水の都を満喫しよう!

水の都といえば「ベネチア」。この都市は街全体とラグーナが世界遺産に登録されています。アドリア海にあるベネチア湾のラグーナに、100あまりの小島で成り立ち、島と島の間には400もの橋がかけられています。中世の迷路のような路地を散策したり、「サンマルコ広場」のオープンテラスで寛いだり、ゴンドラに乗って水辺の街を満喫したり、映画のワンシーンのようにロマンチックなベネチアは、一生に一度は訪れたいものですね。

ロマンスあふれる恋人たちの街!ヴェローナ

ベネチア

「ロミオとジュリエット」の舞台、恋人の聖地と呼ばれる「ヴェローナ」はベネチアから約114キロ西に行ったところにあります。紀元前1世紀から長い歴史を持ち、15世紀のルネサンス期には、ヴェネツィア共和国の商業・文化・芸術の主要都市として発展しました。ロマネスク建築で最高傑作と呼ばれる「サン・ゼーノ教会」、古代ローマ時代の「円形闘技場アレーナ」、「ジュリエットの家」など、名所がたくさんあります。

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ナポリの世界遺産 – 歴史の名残をそのまま体感!

ローマやミラノに次ぐイタリア3大都市のひとつ、ナポリ。古代ギリシャ人の植民地として誕生し、その後ローマ帝国をはじめ様々な王国の支配を受けてきました。1995年に世界文化遺産として登録された「ナポリ歴史地区」は、そんな歴史の名残を体感できる遺物であふれています。ナポリからさらに東へ少し足を延ばすと、ヴェスヴィオ火山噴火によって破壊した古代都市「ポンペイ遺跡」や世界第一級の美しさといわれる「アマルフィ海岸」を堪能することができます。

歴史と下町情緒が共存する!ナポリ歴史地区

ナポリ歴史地区

ローマから南、約226キロに位置するイタリア南部最大の都市。ゲーテが楽園と称えたといわれるナポリは、美しい海岸と温かな気候に恵まれた貿易拠点として反映てきました。紀元前5世紀から19世紀中頃まで、ギリシア、ローマ、ノルマン、フランス、スペインと、様々な王家の支配を受けてきました。地中海とヨーロッパの歴史が融合したエキゾチックでクラシックな「ナポリ歴史地区」は美しい自然と素晴らしく調和しています。「ヌオーヴォ城」、「卵城」、「サン・カルロ劇場」、「ウンベルト1世のガッレリア」、「王宮」などは、ぜひ行ってみてくださいね。

灰に埋もれた幻の都市!? ボンペイ遺跡

ナポリから約26キロ南東へ行ったところに「ポンペイ遺跡」があります。1世紀に起こったヴェスヴィオ火山の噴火が、当時のローマ人のリゾート地であるポンペイを一瞬のうちに灰で地中に埋めてしまいました。「ポンペイのアポロ神殿」や贅沢な壁画など、広大な遺跡には、みるべきところがたくさんありますが、ここ数年、天候による遺跡の崩壊が進んでいるとか。

白い家々が連なる地中海の美しさ!アマルフィ海岸

アマルフィ海岸

ナポリから南東へ約70キロ、ローマから北へ約277キロのソレント半島の南岸にある「アマルフィ海岸」。キラキラと太陽が反射する、空と海の境がないような青々とした海岸に沿いに、白い家が連なります。まさに地中海的な絶景です!アマルフィ海岸はヨーロッパの高級リゾート地ですが、村の人々は中世から変わらずレモン栽培をし、海岸はレモンと潮の香りが混じり、なんともいえない異国情緒にひたれます。

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南イタリアの世界遺産 – エキゾチックな世界へ!

イタリア半島の「かかと」から「つま先」部分に当たる南イタリア。古くから様々な民族や宗教が入り込み、今でもいたるところでヨーロッパの歴史を感じることができます。おとぎの国のような伝統家屋群「トゥルッリ」や洞窟住居「サッシ」、シチリア島アグリジェントの「神殿の谷」など、南イタリアでしか見ることのできない特徴的な世界遺産がいっぱい!地中海の日差しをいっぱいに浴びて、エキゾチックな体験をしてみませんか?

中世の農家に泊まってみよう!可愛い三角帽子のアルベロベッロ

アルベロベッロ

白い漆喰の家に、石でできたとんがり帽子の屋根、トゥルッリと呼ばれる建物で有名な「アルベロベッロ」は、首都ローマから南東に約480キロ下ります。16世紀から17世紀に地元の農民たちが造ったというトゥルッリは、アルベロベッロに1500もあり、なんと今でも住居やホテルとして使われています。

一度は行ってみたい!ヨーロッパ屈指の活火山、エトナ山

シチリア島東海岸にある「エトナ山」は、標高3,326メートルある、地中海で一番高い活火山です。山の斜面は広大なエトナ公園となっており、標高2,920メートルの噴火口まで登ることができます。トレッキングをしたり、ロープウェーで頂上まで行ったり、鉄道で山を一周したり、素晴らしい自然や、煙をあげる山の姿に、エトナ山の魂を感じるでしょう。

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イタリアの世界遺産一覧

世界遺産名 登録年 遺産種別
ヴァルカモニカの岩絵群 1979年 文化遺産
ローマ歴史地区、教皇領とサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂 1980年 文化遺産
レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会とドメニコ会修道院 1980年 文化遺産
フィレンツェ歴史地区 1982年 文化遺産
ヴェネツィアとその潟 1987年 文化遺産
ピサのドゥオモ広場 1987年 文化遺産
サン・ジミニャーノ歴史地区 1990年 文化遺産
マテーラの洞窟住居と岩窟教会公園 1993年 文化遺産
ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオのヴィッラ 1994年 文化遺産
シエーナ歴史地区 1995年 文化遺産
ナポリ歴史地区 1995年 文化遺産
クレスピ・ダッダ 1995年 文化遺産
フェラーラ:ルネサンス期の市街とポー川デルタ地帯 1995年 文化遺産
デル・モンテ城 1996年 文化遺産
アルベロベッロのトゥルッリ 1996年 文化遺産
ラヴェンナの初期キリスト教建築物群 1996年 文化遺産
ピエンツァ市街の歴史地区 1996年 文化遺産
カゼルタの18世紀の王宮と公園、ヴァンヴィテッリの水道橋とサン・レウチョの邸宅群 1997年 文化遺産
サヴォイア王家の王宮群 1997年 文化遺産
パドヴァの植物園(オルト・ボタニコ) 1997年 文化遺産
ポルトヴェーネレ、チンクエ・テッレと小島群(パルマリア島、ティーノ島、ティネット島) 1997年 文化遺産
モデナの大聖堂、市民の塔、グランデ広場 1997年 文化遺産
ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡地域 1997年 文化遺産
アマルフィ海岸 1997年 文化遺産
アグリジェントの遺跡地域 1997年 文化遺産
ヴィッラ・ロマーナ・デル・カサーレ 1997年 文化遺産
スー・ヌラージ・ディ・バルーミニ 1997年 文化遺産
アクイレイアの遺跡地域と総大司教座聖堂のバシリカ 1998年 文化遺産
ウルビーノ歴史地区 1998年 文化遺産
パエストゥムとヴェーリアの考古遺跡群やパドゥーラのカルトゥジオ修道院を含むチレントおよびヴァッロ・ディ・ディアーノ国立公園 1998年 文化遺産
ヴィッラ・アドリアーナ(ティヴォリ) 1999年 文化遺産
ヴェローナ市街 2000年 文化遺産
アッシジ、フランチェスコ聖堂と関連修道施設群 2000年 文化遺産
ティヴォリのエステ家別荘 2001年 文化遺産
ヴァル・ディ・ノートの後期バロック様式の町々(シチリア島南東部) 2002年 文化遺産
ピエモンテ州とロンバルディア州のサクリ・モンティ 2003年 文化遺産
ヴァル・ドルチャ 2004年 文化遺産
チェルヴェーテリとタルクイーニアのエトルリア墓地遺跡群 2004年 文化遺産
シラクサとパンターリカの岩壁墓地遺跡 2005年 文化遺産
ジェノヴァのレ・ストラーデ・ヌオーヴェとパラッツィ・デイ・ロッリ制度 2006年 文化遺産
マントヴァとサッビオネータ 2008年 文化遺産
レーティッシュ鉄道アルブラ線・ベルニナ線と周辺の景観 2008年 文化遺産
イタリアのロンゴバルド族:権勢の足跡(568-774年) 2011年 文化遺産
アルプス山脈周辺の先史時代の杭上住居群 2011年 文化遺産
トスカーナ地方のメディチ家の邸宅群と庭園群 2013年 文化遺産
ピエモンテのブドウ園景観?: ランゲ=ロエロとモンフェッラート 2014年 文化遺産
パレルモのアラブ=ノルマン様式建造物群およびチェファル大聖堂、モンレアーレ大聖堂 2015年 文化遺産
エオリア諸島 2000年 自然遺産
ドロミーティ 2009年 自然遺産
サン・ジョルジョ山 2010年 自然遺産
エトナ山 2013年 自然遺産