地中海の楽園アマルフィを1日で楽しみ尽くす!

地中海の楽園アマルフィを1日で楽しみ尽くす!

地中海に突き出した半島の国イタリア。国内には数多くのリゾート地がありますが、中でも最も美しい場所の一つとして知られているのがアマルフィです。南イタリアを旅行するならぜひ訪れたいスポットですが、アマルフィが位置するのは周囲を断崖絶壁に囲まれた陸の孤島とも言える場所。そのせいもあり、アクセスが少し難しいのが旅行者にとっては悩みのタネでもあります。
イタリアにはローマやフィレンツェなど他の見どころも多く、特に1週間程度の短期旅行ではどこに行くか、どこを諦めるかの選択を迫られることも珍しくありません。ここでは、そんなふうに頭を悩ませている方のために、アマルフィを日帰りでコンパクトに楽しむためのポイントやアクセス情報などをまとめました。

海岸の美しさはイタリア随一、アマルフィの魅力は?

アマルフィはナポリから南へ50kmほどの場所にある人口約5000人ほどの小さな町で、世界中から多くの観光客を集めるイタリア随一のリゾート地として知られています。また、同じ名前を冠するアマルフィ海岸の中心地でもあり、その歴史的背景や景観の美しさから1997年には「アマルフィ海岸」として世界遺産に登録されました。

崖に沿うように建てられた家々
急峻な崖に沿うように建てられた家々はアマルフィの見どころ

もともと、アマルフィはイタリアでも有数の海洋国家として発展してきた歴史があります。背後を断崖絶壁に囲まれているため耕地を持つことはできませんでしたが、長く続く海岸線に港を作り、アラブ諸国やアフリカなどと積極的に交易を行っていました。そのため、6世紀には司教座(カトリック教会の各地区の起点となる教会)が置かれ、839年にはアマルフィ公国が成立するなど大きく発展し、多くの国家が肩を並べるイタリア半島の歴史の中で重要な位置を占めてきました。
その後、ノルマン人やピサ公国からの侵略を受けて町は衰退し、歴史の舞台から姿を消しました。しかし、隆盛を極めた頃に建設された大聖堂(ドゥオモ)や天国の回廊などの歴史的建造物はそのままの姿を残し、当時の様子を今でも偲ぶことができます。

大聖堂
町の中心に建設された大聖堂はアマルフィの象徴

また、急峻な岸壁に沿うように建てられた色とりどりの家屋と南イタリアらしい青い海とのコントラストは言うまでもなく美しく、歴史的背景とも相まって世界中から訪れる人々を魅了し続けているのです。

ローマからでも日帰りアマルフィは可能?

アマルフィ滞在を計画している多くの人が気になるのは「ローマから日帰りが可能かどうか」という点。アマルフィやナポリに1泊すると他都市を観光する時間が圧迫されるため、できればローマを拠点にしたいと考える人は多いようです。ブログや旅行記などではレンタカーやツアーを利用して日帰りしたという体験談も見られますが、公共の交通手段でも同じことが可能なのでしょうか?

ローマからの日帰りは十分可能!

結論から言ってしまうと、朝早く出発すればローマからでも日帰りは十分可能です。
所要時間は利用する交通機関によって異なりますが、乗り換えなどがスムーズにいった場合の目安はだいたい4時間30分ほど。そのため、仮にローマ発を6:30頃、帰着を20:30頃と仮定すると5時間程度の滞在時間をとることができます。アマルフィはそれほど大きな町ではなく見どころも徒歩圏内に集中しているため、5時間もあればゆっくりと町を見て回ることができるでしょう。
ただ、アマルフィ海岸にはポジターノやラヴェッロといった別の見どころとなる町もあり、そちらも観光したい場合、移動時間を考えるとかなり駆け足になってしまいます。その場合はナポリやアマルフィに宿泊して、ゆったりと時間をとることをおすすめします。
(所要時間は各交通機関の実際の時刻表や待ち時間をもとに計算していますが、ダイヤ改正や時期・曜日によって運休する場合もあります。あくまで目安としてご確認ください)

フェリー利用で移動時間短縮がおすすめ

ローマからアマルフィを訪れる場合、一般的には以下のような経路で移動することになります。
ローマ
↓ 鉄道利用(時間帯によってローマからサレルノへの直通もあり)
ナポリ
↓ 鉄道利用
サレルノ
↓ バスもしくはフェリー利用
アマルフィ

SITA社のバス
SITA社のバスはサレルノ駅前の広場に発着する

このうちサレルノ〜アマルフィ間はバスもしくはフェリーで移動することになりますが、おすすめなのはフェリー利用です。断崖絶壁の中を縫うように走るバスもいいのですが、海から断崖絶壁を眺めつつアマルフィ港へ入るのはなんとも言えない趣があります。また、フェリーを利用すれば移動時間を大きく短縮できるのも魅力です(バス:約75分/フェリー:約35分)。

trabvelmar社のフェリー
trabvelmar社のフェリー

ちなみにサレルノ〜アマルフィへのフェリーはNLG社、aliauro社、trabvelmar社といくつかありますが、サイトの使い勝手や予約のしやすさ、便数を考えるとtrabvelmar社がおすすめ。いずれも冬季や悪天候の場合は運休するため、旅行前には事前に確認しておきましょう。
trenitalia(ローマ〜ナポリ〜サレルノへの電車)
http://www.trenitalia.com/tcom-en(英語)
trabvelmar(サレルノ〜アマルフィへのフェリー)
https://www.travelmar.it/en/ (英語)
SITA(サレルノ〜アマルフィへのバス)
https://www.sitasudtrasporti.it/(イタリア語)

フェリーのチケット売場
フェリーのチケット売場は3社とも同じ場所にあり、当日現地で購入することもできます

1日で巡るアマルフィ、絶対押さえておきたい見どころは?

アマルフィには豊かな自然や歴史的建造物など数多くの見どころがありますが、1日しか時間がない場合、訪れるべきはどこなのでしょうか。マストでおさえておきたい見どころをご紹介しましょう。

まずは町の中心にある大聖堂と天国の回廊へ

バスもしくはフェリーでアマルフィに到着したら、まずは町の中心にある「大聖堂(ドゥオモ)」へ行ってみましょう。
アマルフィ大聖堂の最大の特徴は、ロマネスク建築やバロック建築だけでなく、かつて交易のあったビザンチンやイスラムの建築様式が融和していること。また、外壁は南イタリアには珍しいストライプのマーブル模様に彩られ、独特の雰囲気を持った美しい教会として人々に愛されています。

アマルフィの大聖堂
独特な雰囲気を漂わせるアマルフィの大聖堂

また、大聖堂の向かって左側には「天国の回廊」や「地下祭壇」への入口があり、こちらも忘れず訪れておきたい見どころのひとつ。特に地下祭壇は大理石の装飾で埋め尽くされた豪華絢爛なもので、一見の価値があります。

天国の回廊
天国の回廊はアラビックな雰囲気が魅力に

アマルフィ大聖堂(Duomo di Amalfi)
住所:Via Duca Mansone I, 84011 Amalfi
電話番号:(+39) 089-873558
営業時間:9:00〜18:45(7〜9月は9:00〜19:45、11〜2月は10:00〜13:00、14:30〜16:30)
料金:無料(併設されている天国の回廊や地下祭壇へは3ユーロ)

商人通りを経て紙すき博物館へ

大聖堂を見学したあとは階段を降りていったんドゥオモ広場へ戻り、そのまま断崖絶壁に向かって歩き出しましょう。ドゥオモ広場を抜けて道が細くなってきたあたりが「商人通り」と呼ばれる通りで、かつてはメインストリートとして商店が立ち並んでいました。

商人通り
現在は食料品店やお土産物屋が軒を連ねる商人通り

商人通りを抜けてそのまま10分ほど坂道を進んでいくと、左手に「紙の博物館」が見えてきます。断崖絶壁に囲まれ農業に適した土地を持たないアマルフィが、唯一生産できたのが実は「紙」でした。周囲に滝や小川が流れる豊かな水源を生かして、当時は何件もの製紙工場があったと言われています。
現在残っている紙の博物館は、そんな製紙工場のひとつを博物館として改装したもの。当時使われていた紙を作るための機械が展示されており、実際に紙の手漉きを体験することもできます。

紙の博物館
紙の博物館は水が豊富な谷のそばに位置する

紙の博物館(Museo della Carta)
住所:Via delle Cartiere, 23, 84011 Amalfi
電話番号:(+39) 830-4561
営業時間:10:00〜18:30(定休日なし)
料金:4ユーロ

時間的な余裕があればエメラルドの洞窟へ!

もし時間的に余裕があれば、フェリー乗り場に戻ってエメラルドの洞窟へ行ってみましょう。アマルフィの町からはボートで15分ほどの距離にある小さな洞窟で、日中は内部にある海水湖に太陽の光が差し込み、水面がエメラルド色に輝くことからこの名前がつけられています。

エメラルドの洞窟へ向かうボート
エメラルドの洞窟へ向かうボート

雰囲気はカプリ島の青の洞窟と非常に似ていますが、それほど混雑しておらずアクセスしやすい場所にあるのが大きな魅力。ボートはアマルフィの船着き場から発着しており、全行程あわせて1時間ほどなので、サレルノへ帰るバスやフェリーの待ち時間に訪れるのもおすすめです。

洞窟の中
内部は神秘的な雰囲気に包まれている

エメラルドの洞窟(Grotta dello Smeraldo)
料金:15ユーロ

アマルフィのベストシーズンは夏?

ベストシーズンは夏というイメージが強いアマルフィ。これはバカンスで訪れるリゾート地であることが大きく影響していると考えられますが、実際のところどのシーズンに訪れるのがいいのでしょうか。

レモン
アマルフィはレモンの産地としても有名

アマルフィのビーチを楽しみたいのであればおすすめはやはり夏ですが、南イタリアの夏は日差しがかなり強いことに注意が必要です。特に午後は外を出歩けないほどの気温になることもあり、必ずしもおすすめとは言い切れません。また、夏は観光客が殺到するため、町歩きをするだけで疲れを感じてしまう人もいるようです。
こうした事情もあり、もし行くシーズンを選べるのであれば混雑する夏をあえて避け、春や秋などに訪れるのもおすすめ。むしろそちらのほうが、のんびりとした南イタリアらしい雰囲気を楽しむことができるでしょう。
ちなみに私が記事の取材のために訪れたのは10月中旬でしたが、晴天に恵まれたこともあり日中は半袖で十分なほど暑く、からりと晴れた空と青い海の景色をゆっくりと楽しむことができました。(少しですが、海で泳いでいる人もいました)

移動の苦労を忘れさせてくれる絶景を見に行こう

アマルフィは片道4時間30分(ローマを拠点にした場合)と決してアクセスがいい場所とは言えません。しかし、青く輝く海と色とりどりの建物のコントラストは美しく、「来てよかった」という気持ちにさせてくれる場所であることは間違いないでしょう。イタリア旅行を計画中のみなさん、ぜひアマルフィを日程に組み込むことができないか、検討してみてはいかがでしょうか。

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