人類の英知のシンボル!オリンピックと古代文明のふるさと、聖なるギリシャの世界遺産
ユネスコのシンボルマークが、「パルテノン神殿」の正面の姿をかたどってデザインされている事をご存知でしたか?
古代ギリシャ文明に敬意を表し、英知のシンボルである「パルテノン神殿」をシンボルマークにしたそうです。今回は、この美しいパルテノン神殿があるアテネのアクロポリスの丘から出発し、ギリシャの神が宿る遺跡群を訪ねましょう。
神々が集う丘!? ギリシャ文明の集大成、アテネのアクロポリス
輝く太陽と青い空、そして丘の上の真っ白な神殿。首都アテネの中心「アクロポリスの丘」には、「パルテノン神殿」をはじめ、数多くの遺跡が堂々と立っています。
「アクロポリス」は『高い丘の上の都市』を意味しています。中心に立つパルテノン神殿は、古代ギリシャ文明の栄光の象徴であり、ドーリア式建築の最高傑作といわれています。知恵と芸術の女神アテーナーを祭る総大理石造りの神殿は、度重なる戦争により激しく破壊されましたが、専門家達による大規模な修復作業が繰り返し行われ、2500年前の勇姿を現在に伝えています。
他に、アクロポリスへの玄関であった門の建物「プロピュライア」、勝利の女神ニケを祭っていた「ニケ神殿」、6体の美しい女神像が屋根を支えるイオニア神殿「エレクテイオン」など、見所ばかり。
アクロポリスで発掘された遺物の多くは「アクロポリス考古学博物館」に展示されており、貴重な文化財を間近に見ることができます。
古代人の歓声がきこえる!? 平和の祭典を生んだ聖地、オリンピア遺跡、ヘラ神殿
オリンピア遺跡
アテネから約360キロ、ペロポネソス半島西部に位置する古代オリンピック発祥の地「オリンピア」。緑深い森の中、19世紀末に発掘された「オリンピア遺跡」には、ヘラ神殿や競技場など、ゼウス神殿を取り巻くように数多くの遺跡が存在します。
古代オリンピックは、ギリシャ神話の主神で全知全能の存在であるゼウスを讃える4年に一度の宗教行事でした。期間中は「聖なる休戦」とし一切の争いごとをやめ、ギリシャ全土から競技者や観客がオリンピアへ集結しました。
古代オリンピック初期の紀元前776年から紀元前728年までは、競技はスタジアムの語源である「スタディオン(競技場)」を走る1種目のみ。約192メートルのトラックが一直線に延びており、そのトラックを挟んだ土手には、数万人もの観客がつめかけたとか。スタディオンに立つと、砂埃をたてて走る古代アスリート達とそれを取り巻く大観衆の熱気が伝わってくるようです。
ヘラ神殿
ギリシャ神話に登場する、結婚と女性を守護する女神ヘラ。全能の神ゼウスの妻であり、天界の女王でした。この女神を祭る「ヘラ神殿」は、紀元前6世紀頃に建てられた低層のドーリア神殿で、古代ギリシャ神殿建築の中でも古く、最も重要な遺跡のひとつに数えられています。
神殿跡は近代オリンピックの聖火を採火する地として知られており、オリンピック開会式が行われる数ヶ月前に伝統的なセレモニーが行われます。古代ギリシャの衣装を着た女性が、太陽光線を一点に集中させる凹面鏡にトーチをかざし、火をつけます。その火は第一走者の聖火トーチへと渡され、世界の五輪開催地へ向けて走り出すのです。
奇跡のパノラマ天空建築!断崖絶壁の修道院群、メテオラ
アテネから約440キロ、テッサリア地方の巨大奇岩群とその頂きに建設されたメテオラ修道院群の総称、「メテオラ」。ギリシア語で『中空の』意味する「メテオロス」という言葉に由来しています。特異な自然景観とギリシア正教の修道院文化が、自然と文化の複合遺産として登録されています。
垂直に突き出している岩は最大で400メートルにも及びます。6千万年前に海底で堆積した砂岩が隆起し、浸食されて作り出した絶景ですが、なぜこの険しい土地を選んで修道院を建てたのでしょう。俗世との関わりを断ち祈りを捧げる修行に最適な環境として、9世紀にはすでに、修道士達が洞穴を利用して住み着いていました。修道院共同体が成立したのは14世紀で、「メタモルフォシス修道院」が創立され、続いて数々の修道院が建設されました。
いくつかは現在も天に近いこの場所で、修行を行い活動を続けています。
ギリシャの世界遺産一覧
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ギリシャで人気の世界遺産
- アテネのアクロポリス
- オリンピア遺跡
- ヘラ神殿
- メテオラ
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[accordion title=’ギリシャのその他の世界遺産’]
- ロドス島
- ミケーネ
- コルフ島
- アトス山
- デロス島
- エピダウロス
- ダフニ修道院(オシオス ルカス修道院)
- ダフニ修道院(ネア モニ修道院)
- デルフィの古代遺跡
- ミストラ遺跡
- バッサイのアポロエピクリオス神殿
- テッサロニーキの初期キリスト教とビザンチン様式の建造物
- エゲの古代遺跡
- パトモス島のコーラ歴史地区
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