フランスは、イタリア、中国、スペインに続き世界第4位に世界遺産数を誇ります。今回は、特にオススメの世界遺産をご紹介します。

フランスの世界遺産の巡り方

2017年7月時点で、フランスの世界遺産は43件(国外の遺産や、複数国にまたがる遺産を含む)。その多くがパリ周辺、モン・サン・ミシェル周辺、中部・南部に分布しています。パリ周辺やモン・サン・ミシェル付近の北部ではキリスト教関連の建築物が多く、中部や南部ではローマ時代の遺跡や古い街並みが特徴的です。パリ市内以外は長距離移動する場合もあり、交通手段も限定的。事前に移動時間と交通手段はチェックしておきましょう。

パリに寄ったら絶対見逃せない!パリ周辺の世界遺産群

別名、花の都と呼ばれるパリ。この地を中心に、フランスの美を象徴するような代表的スポットが集合しています。周辺地域にはその栄華を垣間見るような建造物が点在。歴史が凝縮された傑作の数々をご堪能ください。

パリのセーヌ河岸

パリの見どころが集結するセーヌ河。遊覧船に乗ると、河岸に豪華絢爛な建造物が次々と現れます。グラン・パレ、アレクサンドル3世橋、 エッフェル塔、アンヴァリッド、コンコルド広場、オルセーやルーヴル美術館、シテ島にあるノートル・ダム大聖堂……その光景は息をのむほど。夜はエッフェル塔のライトアップも必見です。

凱旋門

19世紀初頭にナポレオンが戦勝記念として建築を命じた、フランスの象徴「凱旋門」。展望台からは、放射線状に広がる12本の道路が、まるで星の形に見えます。エッフェル塔、キラキラ光るピラミッドのようなルーブル美術館など、フランスを代表する建造物と、時計上に渦巻く街並みが素晴らしいので、ぜひ登ってみて下さいね。

ノートルダム大聖堂

ノートルダム大聖堂

登るパリの世界遺産といえば、ゴシック様式の代表「ノートルダム大聖堂」。「私たちの貴婦人」という名で12世紀から13世紀に聖母マリアのために建造されました。塔に居座っている魔よけのガーゴイルがなんとも摩訶不思議。ノートルダム大聖堂から見る景色には、パリという街の歴史に感動するでしょう。

華麗な宮廷文化に酔いしれる!ヴェルサイユ宮殿

ブルボン王朝の「太陽王」ルイ14世がフランスの威信をかけて造った「ヴェルサイユ宮殿」。ため息が出るほど煌びやかなこの宮殿の「鏡の回廊」は、絶対王政を象徴するために建造されました。今でも時おり使われるこの回廊から覗ける庭園は、宮殿に負けないほど広大で華麗です。

シックで瀟洒なフォンテーヌブロー宮殿

16世紀に建造された「フォンテーヌブロー宮殿」はルネサンス様式の宮殿です。フランソワ1世からナポレオンまで、歴代の当主に愛されたこの宮殿は、ヴェルサイユ宮殿をゴージャスで絢爛に例えるならば、シックで瀟洒。フランス最大の宮殿として、壮大で優美な歴史を感じさせてくれます。王家の狩猟場であったフォンテンブローヌ森も、ぜひ散策してみて下さいね。

プロヴァン

パリから約90キロ南東に位置する「プロヴァン」は、12世紀から13世紀に最も繁栄しました。その後、街の現代化が進まず、素晴らしい中世の街並みが残っています。城壁に囲まれた旧市街には、街のパノラマを一望できるセザール塔や、石の採掘跡として迷路のように張り巡らされた地下道など、訪れるべき場所がたくさんあります。

珍しい戦後の世界遺産!ルアーヴル

ルアーヴル

フランス北西部屈指の港湾都市「ルアーヴル」。この都市は、第二次世界大戦中、ドイツ軍との激しい戦いで廃墟となってしまいましたが、20世紀を代表するオーギュスト・ペレの革新的な復興計画で、見事に復活。その先鋭的な再生計画とコンクリートを使った近代建築が評価され、戦後の建造物としては珍しく世界遺産に登録されました。サン=ロシュ・スクウェア、オーサン=ジョゼフ教会、アンドレ・マルロー美術館などが名所です。

「シャルトルブルー」のステンドグラスが豪華なシャルトル大聖堂

パリから約90キロ南西にある「シャトル大聖堂」。13世紀に竣工され、フランスゴシック建築の代表と言われています。「シャルトル ブルー」と呼ばれるスタンドグラスの美しく鮮やかな青が有名です。麦畑に囲まれた美しく歴史あるシャルトルの景観にも心をうたれるでしょう。

海に浮かぶ奇跡の修道院!?<モンサンミッシェルの見どころ7選

モンサンミシェル

フランス北部のノルマンディ地方にあるモンサンミシェルは、8世紀に司教オベールが大天使ミカエルのお告げで、海に浮かぶ岩石に聖堂を建てた時から始まります。その後、歴史の大激動と共に、修道院、要塞、牢獄と、姿形を変え、1966年には修道院として復活しました。パリから日帰りの距離ですが、島内に泊まり、朝日、夕日、ライトアップされた景色を楽しむのもオススメです。まさに世界有数の絶景でしょう。

モンサンミッシェルらしさを感じさせる荘厳さ!王の門

モン・サン・ミシェルへの侵入を防ぐため、かつて王の衛兵によってガードされていた城門です。現在の跳ね橋は1924年に再建されました。敵が接近した際、鎖で跳ね上げる堅牢な構造で、要塞時代の面影を残しています。

グランド・リュ

王の門から修道院までの参道となるメインストリート。幅2メートル弱の細い坂道が、城壁に囲まれるように続きます。両脇にレストランや可愛らしい土産物店が立ち並び、ショッピングや名物のオムレツも楽しめますよ。

サン・ピエール修道院

グランド・リュの終点にある修道院ふもとの教会。ミカエルのお告げを聞き、百年戦争に勝利をもたらした、ジャンヌ・ダルク像が目印です。内部にはミカエルが祀られ、ステンドグラスから差し込む柔らかな光が幻想的。

モンサンミッシェル修道院

主要部はゴシック様式で造られ、随所にノルマンディー・ロマネスク様式も見られます。静けさを保つ回廊や食事室などに、当時の修道士の生活を垣間見るよう。一巡したら、海岸線を見渡せる絶景ポイント・西テラスへ。

ガブリエルの塔

ガブリエルの塔

修道院西のテラスから見下ろせる、城壁の一部を成す塔です。もともとは16世紀、百年戦争の最中に要塞として造られましたが、19世紀からは灯台となりました。名前は設計者であるガブリエル・デュプイに由来します。

昼と夜で大きく変わる魅力を感じるなら一泊するのがおススメ!

ライトアップされた夜や静寂に満ちた明け方、潮の満ち干きで孤島になる様子など、宿泊すると時間帯によって島のさまざまな表情が堪能できます。日中には感じられない、朝晩のしっとりとした静けさが宿泊の醍醐味。

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モンサンミッシェルに来たら足を伸ばそう!「フランスの庭」ロワール渓谷

ルネサンス期の古城が130以上点在し、城・庭園・自然の調和美が「フランスの庭」と称されています。シンデレラ城のモデルであるシャンボール城をはじめ、優美で贅沢な名城群は、夢見心地になるほどの美しさです。

ほかにも見どころがたくさん!フランス中部南部の世界遺産

パリから南下するほど、景色も雰囲気も様変わり。アヴィニョンなど地方都市にあるキリスト教関連の建築物のほか、ローマ時代の遺跡や古い街並みを保つ地域も見逃せません。フランスの異なる表情を楽しみましょう。

ブールジュ大聖堂

「シャルトル大聖堂」と並び、フランスゴシックの傑作といわれるのが、パリから200キロほどの南に位置する「ブールジュ大聖堂」。12世紀末から13世紀にかけて建築されたこの大聖堂の高さは最高でなんと40mもあります。「この大聖堂の中に立つと、キリストになったような不思議な気持ちになる」と文豪スタンダールは語ったといいます。

 

リヨン歴史地区

パリから南へ約460キロ下った「リヨン歴史地区」は、ヨーロッパ随一のルネサンス地区。石畳の街を歩いていると、まるで中世にタイムスリップしたかのよう!星の王子さまの作者であるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリもここで生まれました。赤い屋根が連なるリヨンの景観も格別です。

カルカッソンヌ

カルカッソンヌ

モンサンミシェルに次ぎ、フランスで2番目に多く観光客が訪れる世界遺産が「カルカッソンヌ」。パリから約770キロ南下したところにあります。3キロの長さの城壁に囲まれた、ヨーロッパで最大級の城塞都市は、しばしば歴史映画のロケ地になるほど、中世の風景が豊かに残っています。夜、ライトアップされた姿は圧巻です。

アヴィニョン歴史地区

パリから南へ約700キロ、プロヴァンス地方の中心都市・アヴィニョン。14世紀、この地にローマ教皇庁が一時的に移転され、当時の繁栄を伝える遺跡が多数集います。中世ゴシック様式では最大級を誇る教皇庁宮殿、芸術性に優れたノートルダム・デ・ドン大聖堂、当時のまま残る城壁など、中世の名残を感じる景観が印象的です。

サン・テミリオン地域

フランス南西部、ボルドーの東約40キロに位置する、ボルドーワインの名高い主要産地です。8世紀に町の名の由来である修行僧エミリオンの弟子たちがワイン作りを広め、中世にはワインの品質を保つ自治組織や立ち寄る巡礼者たちにより、その名声が高まっていきました。シャトーを巡り、テイスティングを楽しんでみては。

ポン・デュ・ガール

フランス南西部、ボルドーの東約40キロに位置する、ボルドーワインの名高い主要産地です。8世紀に町の名の由来である修行僧エミリオンの弟子たちがワイン作りを広め、中世にはワインの品質を保つ自治組織や立ち寄る巡礼者たちにより、その名声が高まっていきました。シャトーを巡り、テイスティングを楽しんでみては。

アミアン大聖堂の壮麗なストーリーでキリスト教の歴史を体感!

アミアン大聖堂

パリから北へ約130キロ離れたところに、「アミアン大聖堂」があります。13世紀に完成したと言われるゴシック様式の、この大聖堂の外観と内部は、「石の百科全書」と呼ばれる石の彫刻群で装飾されています。彫刻群は人類の誕生から、最後の審判までのストーリーを表しているとか。字を読めなかった民衆にキリスト教を広めるために作られました。その壮大さに、当時のキリスト教の強力さに思い知らされます。

 

フランスの世界遺産一覧

世界遺産名 登録年 遺産種別
モン・サン・ミシェルとその湾 1979年 文化遺産
シャルトル大聖堂 1979年 文化遺産
ヴェルサイユの宮殿と庭園 1979年 文化遺産
ヴェズレーの教会と丘 1979年 文化遺産
ヴェゼール渓谷の先史的景観と装飾洞窟群 1979年 文化遺産
フォンテーヌブローの宮殿と庭園 1981年 文化遺産
アミアン大聖堂 1981年 文化遺産
オランジュのローマ劇場とその周辺及び「凱旋門」 1981年 文化遺産
アルルのローマ遺跡とロマネスク様式建造物群 1981年 文化遺産
フォントネーのシトー会修道院 1981年 文化遺産
サラン=レ=バンの大製塩所からアル=ケ=スナンの王立製塩所までの煎熬塩の生産 1982年、2009年拡大 文化遺産
ナンシーのスタニスラス広場、カリエール広場、アリアンス広場 1983年 文化遺産
サン=サヴァン・シュル・ガルタンプ修道院付属教会 1983年 文化遺産
ピアナのカランケ、ジロラータ湾、スカンドーラ自然保護区を含むポルト湾 1983年 自然遺産
ポン・デュ・ガール(ローマの水道橋) 1985年 文化遺産
ストラスブール : グラン・ディルからノイシュタットまでの欧州都市の一風景 1988年、2017年拡大 文化遺産
パリのセーヌ河岸 1991年 文化遺産
ランスのノートルダム大聖堂、サン=レミ旧大修道院、トー宮殿 1991年 文化遺産
ブールジュ大聖堂 1992年 文化遺産
アヴィニョン歴史地区:教皇庁、大司教座総体およびアヴィニョン橋 1995年 文化遺産
ミディ運河 1996年 文化遺産
歴史的城塞都市カルカソンヌ 1997年 文化遺産
リヨン歴史地区 1998年 文化遺産
フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路 1999年 文化遺産
サン・テミリオン地域 1999年 文化遺産
ベルギーとフランスの鐘楼群 1999年、2005年拡張 文化遺産
シュリー・シュル・ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷 2000年 文化遺産
中世市場都市プロヴァン 2001年 文化遺産
オーギュスト・ペレによって再建された都市ル・アーヴル 2005年 文化遺産
月の港ボルドー 2007年 文化遺産
ヴォーバンの防衛施設群 2008年 文化遺産
ニューカレドニアのラグーン:サンゴ礁の多様性と関連する生態系 2008年 自然遺産
アルビの司教都市 2010年 文化遺産
レユニオン島の尖峰群、圏谷群および絶壁群 2010年 自然遺産
コースとセヴェンヌの地中海農牧業の文化的景観 2011年 文化遺産
アルプス山脈周辺の先史時代の杭上住居群 2011年 文化遺産
ノール=パ・ド・カレーの鉱業盆地 2012年 文化遺産
ショーヴェ=ポン・ダルク洞窟とも呼ばれるアルデシュ県ポン・ダルクの装飾洞窟 2014年 文化遺産
ブルゴーニュのブドウ畑のクリマ 2015年 文化遺産
シャンパーニュの丘陵・家屋・地下貯蔵庫群 2015年 文化遺産
ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献 2016年 文化遺産
タプタプアテア 2017年 文化遺産