投稿者 : 純 岩佐、投稿日 2018 年 12月11日

フランスだけどドイツっぽい。パリから2時間で行ける「ストラスブール」で絶対やりたい7つのこと

ドイツ領になったりフランス領になったりと歴史的な背景から、ドイツとフランスの文化が混ざった景観や料理が楽しめる美しい街、「ストラスブール(Strasbourg)」。パリから電車だと約2時間でアクセスできるパリとは異文化の街にある、ユネスコの世界遺産に登録された旧市街「グランディル」をはじめ、ストラスブールの見どころ、地元料理などをご紹介します。

1.「イル川クルーズ」で、ストラスブールの歴史を知る

イル川クルーズ

ユネスコの世界遺産に登録されている、ストラスブールの旧市街地である中洲の周りを流れる「イル川」。イル川や運河を1時間10分で巡る「イル川クルーズ」は、ストラスブールの様々な街を水上から眺められ、また、日本語のイヤフォンガイドで歴史についても学ぶことができ、ストラスブールについての全容を知るのにもってこいのアクティビティーです。「プティット・フランス」、「新市街地(ノイシュタット)」、「欧州連合地区」など、歴史的、また、近代的なストラスブールの変化する景色を堪能でき、高い満足感が味わえます。
季節によりますが、旅行者の多い7~8月は朝9時台~夜22時台まで合計38便が運航されています。チケットはウェブサイトでも可能ですが、船乗り場で時間を指定して買うこともできます。

■イル川クルーズ「バトーラマ(BATORAMA)」

バトーラマ(BATORAMA)

公式ホームページ(英語・フランス語他):https://www.batorama.com/
アクセス:「ストラスブール大聖堂」より徒歩2分
営業時間:季節・曜日による。9時台〜18時台の出発(7〜8月は22時台の出発まで)
定休日:なし
乗り場住所: Place du Marché aux Poissons, 67000 Strasbourg

2.ストラスブール観光の目玉「ストラスブール大聖堂」

ストラスブール大聖堂

旧市街の中ほどに、気高くそびえる「ストラスブール大聖堂」。ストラスブールで採れる赤砂岩を使用し、1015年から400年以上に渡って建造され、中世期にできた大聖堂では最高の高さ142mの尖塔を備える建物で、ゴシック建築のような精密な彫刻や装飾が見事です。

ストラスブール大聖堂

内部には、キリストと使徒たちの人形が現れる天文時計や、最後の審判をテーマにした天使の柱、バラと呼ばれる13〜14世紀のステンドグラス、ゲーテが絶賛した壁などがあり、外も中も素晴らしい大聖堂です。塔に登る(有料)と、ストラスブールの街並みを一望することができます。

■ストラスブール大聖堂(Cathédrale Notre-Dame-de-Strasbourg)
公式ホームページ(フランス語):http://www.cathedrale-strasbourg.fr/
最寄り駅:ストラスブール(Strasbourg)駅から徒歩17分。トラムA・D線のラングストロース・グラン・クリュ(Langstross/Grand Rue)駅から徒歩6分
開館時間:月〜土曜日7:00〜11:20、12:40〜19:00、日曜日14:00〜18:00
※ミサの時間、一般観光客は入館不可です。ミサやイベントの時間は公式ホームページでご確認ください。
住所:Place de la Cathedrale, 67082 Strasbourg

街並み

「ストラスブール大聖堂」の周辺にも、趣のある街並みは広がっています。
大聖堂広場に面しており、彫刻された柱、75枚の窓ガラスの装飾がひときわ目をひく「メゾン・カメルツェル(Maison Kammerzell)」は、ストラスブールを代表する15世紀建造の家で、ストラスブールで最も美しい家と呼ばれています。現在は、1階がアルザス料理のレストランで上階はホテルとして利用されています。
また、18世紀にストラスブール司教を務めたロアンの宮殿には、博物館や美術館があり、考古学コレクションからボッティテエリなどのルネサンスの作品が見られます。

■ロアン宮殿(Palais Rohan)
公式ホームページ(日本語・英語・フランス語他):http://www.musees.strasbourg.eu/
最寄り駅: 「ストラスブール大聖堂」からすぐ
開館時間:月〜日曜日(火曜日を除く)10:00〜18:00
閉館日:火曜日
住所:2 Place du Château, 67000 Strasbourg

3.「プティット・フランス」のフォトジェニックな木組み建築

プティット・フランス

ストラスブールの古い街並みが最も保存されている、「プティット・フランス」。独特の白い壁と黒っぽい梁が美しい木組み建築群が特徴的で、フォトジェニックな場所です。一見可愛らしい「プティット・フランス」という名称は、実は、梅毒のフランス病に由来するもの。中世より交易地として栄えたストラスブールで、梅毒が蔓延した際に、専門の治療院が建てられていたのが「プティット・フランス」エリアだったことから名付けられたそうです。現在は小さなホテルや地元料理のレストランが立ち並ぶ賑わいのあるエリアです。

4.私立病院の地下のワインセラー見学

ワインセラー見学

昔ストラスブールでは、治療費代わりにワインを収めていた人がいたことから、ストラスブールの中心部にある私立病院の地下には、なんと現在に至ってもワイン樽が並んでいます。1472年ものの世界最古のワインも歴史ある樽につめられ、現存しています。

ワイン樽

ワイン樽を見学できる無料ツアー(オーディオガイドは有料)の入り口では、ワイン販売や試飲が行われており、病院の名前のラベルのスパークリングワインもあります。アルザスのワイナリーまでは行く時間がない方がどこかワインにまつわる場所を訪れたい方には、街中の観光のついでに寄れる、病院地下のワイナリーはおすすめです。

■カーブ・ヒストリック・デ・ホスピス・ド・シビル・ド・ストラスブール(Cave Historique des Hospices Civils de Strasbourg)

カーブ・ヒストリック・デ・ホスピス・ド・シビル・ド・ストラスブール

公式ホームページ(フランス語他):http://www.vins-des-hospices-de-strasbourg.fr/
最寄り駅: 「ストラスブール大聖堂」から南方向へ徒歩15分
開館時間:月〜金曜日8:30〜12:00、13:30〜17:30、土曜日9:00〜12:30
閉館日:日曜日
住所:1, Place de l’Hôpital,F – 67091 STRASBOURG Cedex

5.クリスマスの首都とよばれるストラスブールのクリスマスマーケット

ストラスブールのクリスマスマーケット

アルザス地方は、クリスマスツリー発祥の地とも言われており、ストラスブールのクリスマスマーケットは、フランスにおいて「クリスマスの首都」と呼ばれるほどの盛り上がりをみせます。アルザスの伝統工芸品や銘菓、ホットワインなどを購入できる100以上もの屋台が11月末から市街地に立ち並び、イルミネーションも華やかで、街全体が幻想的な雰囲気になります。クレベール広場の巨大ツリーも素敵で、ヨーロッパ中から大勢の観光客が訪れるという、大人気のイベントです。

6.ストラスブールの名物料理

ストラスブールの料理もまた、歴史の影響を受け、パリとは全く異なる発展を遂げており、いずれもアルザスのワインとの相性が抜群の品です。

タルトフランベ

アルザス地方の名物「タルトフランベ」は、薄い生地にフロマージュブランを塗り、スライスした玉ねぎやベーコンなどを散らした、極薄ピザのようなもの。サクサクの生地とアルザスの名物チーズがぴったりとマッチし、素朴な味に虜になってしまいます。

■ツム・シュトリッセル(Zuem Strissel)
ツム・シュトリッセル

公式ホームページ(フランス語他):http://www.strissel.fr/
最寄り駅: 「ストラスブール大聖堂」から南方向へ徒歩2分
営業時間:日〜土曜日11:30〜14:30、18:30〜22:30
定休日:なし
住所:5 Place de la Grande Boucherie, 67000 Strasbourg

ストラスブールの名物料理

塩漬けして発酵させたキャベツとハムやソーセージとともに盛り合わせたシュークルートや、クリームグラタンもまた、ストラスブールの名物料理。ストラスブールで考案された、世界三大珍味のフォアグラを使った料理も定番だとか。

■レストラン・シェ・タント・リーゼル(Restaurant Chez Tante Liesel)

レストラン・シェ・タント・リーゼル

公式フェイスブックページ(フランス語):http://www.cheztanteliesel.com/

最寄り駅:ストラスブール(Strasbourg)駅から徒歩11分
営業時間:月〜日曜日12:00〜13:30、19:00〜21:30
定休日:12月24・25・26日、1月1日
住所:4 rue des dentelles,Strasbourg, 67000

7.ストラスブールのお菓子やパン

ストラスブールのお菓子やパン

伝統的なチーズケーキ、「タルト・オー・フロマージュブロン(tarte au fromage blanc)」をはじめとし、ストラスブールには、美味しいデザートがたくさんあります。貴賓溢れるサロン・ド・テも点在しており、「クリスチャン(Christian)」は、部屋の中央におかれたデザートのショーケースが食欲をそそるサロン・ド・テです。

■クリスチャン(Christian)

クリスチャン

公式フェイスブックページ(フランス語):https://christian.fr/
最寄り駅:「ストラスブール大聖堂」前の広場からすぐ
営業時間:月〜日曜日7:30〜18:30
定休日:なし
住所:10, rue Mercière 67000 STRASBOURG
※他、ストラスブールに1店舗

ブレッツェル

ドイツ名物のブレッツェル(Bretzel)もストラスブールの街角のいたるところで見かけるスナック菓子。ブレッツェルにハムやチーズをはさんだサンドイッチ屋さんもあります。また、ストラスブールでは、パンも種類が多く人気で、ビール酵母で作られたブリオッシュ風のほんのり甘いクグロフ(Kougelhopf)はその代表格です。

地元のお菓子

シナモン・ナツメグ・クローブなどの香辛料とはちみつなどを原料とした、クッキータイプのパン・デピス(Pain d’épices)や、ハートや星型などの焼き菓子ブレデル(bredele) は本来クリスマスだけ売られていましたが、最近では1年中いつでもストラスブールの街中で見かけるようになりました。「メゾン・アルザシエンヌ・ド・ビスキュイテリー(Maison Alsacienne de Biscuiterie)」では、地元銘菓のクッキーやケーキなどが、店内ずらりと並んでいます。ひとつから、お試しで買うことができるので、あれもこれも試すことができます。

■メゾン・アルザシエンヌ・ド・ビスキュイテリー(Maison Alsacienne de Biscuiterie)

メゾン・アルザシエンヌ・ド・ビスキュイテリー

公式ホームページ(フランス語):https://www.maison-alsacienne-biscuiterie.com/fr/

最寄り駅:「ストラスブール大聖堂」から北方向に徒歩1分
営業時間:月曜日10:00〜19:00、火〜土曜日9:00〜19:00、日曜日10:00〜18:00
定休日:なし
住所:16 rue du Dôme, 67000 STRASBOURG

パリからストラスブールへのアクセス

パリからストラスブールへのアクセス

パリからストラスブールへは、パリ北駅からTGVもしくはOUIGOに乗り、約2時間で到着します。電車はいずれも指定席なので、ウェブでの事前購入がおすすめです。ストラスブールのターミナルとなる、「ストラスブール駅」は、近代的なデザインと古くからの建物が融合した駅舎で、ジャン・マリー・デュティヨール氏のデザインのガラスドームが、古い駅舎を包み込んでいる芸術的な建物です。

トラム
市街地へは、街中を走るトラムでアクセスするのも便利です。自動券売機で切符を買い、駅の機械でチェックインをすれば、利用できます。

ストラスブールの必須観光地は、パリから日帰りでもなんとか回れますが、せっかくなので、夜にはしっかりと名物料理とワインを楽しむために、1泊はしたいところです。
時間にさらに余裕のある方は、アルザスの日常と伝統文化に触れられる「アルザス博物館(Musee Alsacien)」や、最近オープンしたショッピング・コンプレックス「リヴェトワール(Rivetoile)」を訪れてみてはいかがでしょうか?

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