投稿者 : 純 岩佐、投稿日 2018 年 7月30日

観光地でもパリの喧騒から離れられる、パリの隠れ家的美術館カフェ、サロン・ド・テ

大都会のパリは、街中に人・車があふれ、観光客も多くいつも活気に溢れています。主要観光スポットの人混みは仕方ないにしても、観光の合間の休憩では、その喧騒から離れ、くつろぎの時間を得たいもの。そんなときおすすめなのが、パリの美術館に併設したカフェ。そこには観光地の近くにありながら、静かで素敵なひとときが待っています。

パリ一番美しいと言われるサロン・ド・テ「カフェ・ジャックマール・アンドレ」

カフェ・ジャックマール・アンドレ

エトワール凱旋門からギャラリー・ラファイエット百貨店へつながるオスマン大通り沿いにある「ジャックマール・アンドレ美術館」は、19世紀末頃にジャックマール夫妻が暮らしていた、大変豪華な邸宅を利用したもの。夫妻がダイニングルームとして利用していた部屋がサロン・ド・テとして開放されており、高い天井には、ティポロ作のフレスコ画、壁には大きなタベストリー、見事な装飾のランプ、アンティークな椅子など、すべてが豪華な雰囲気にあふれています。

カフェ・ジャックマール・アンドレへのアクセス

「カフェ・ジャックマール・アンドレ」へアクセスするには、美術館と同じ場所から入り、カフェの矢印に従って進みます。案内に従いドアから再度外へ出ると、白い砂利が敷き詰められた敷地内の屋外通路が続いています。カフェへは、美術館の入場料を払わず自由にアクセスできます。

カフェ・ジャックマール・アンドレ

砂利の坂道を道なりに登ると、花や草木が丁寧に整えられ、ライオンの像などが横たわる中庭へ到着。建物の中央の階段を登り、右手の入り口を入ると「カフェ・ジャックマール・アンドレ」へたどり着きます。

テラス席

豪華な室内のカフェから続く、テラス席も人気のスペース。落ち着いた雰囲気の中庭を望みながら、これまた優雅なティータイムが楽しめます。「カフェ・ジャックマール・アンドレ」は、パリのマダム達にも人気で、お昼時は行列ができることもあるので、12時より少し前に行くのがおすすめです。

サラダとキッシュ

ランチ時間(15時まで)におすすめなのは、サラダの付いたキッシュとデザートのセットで18.5ユーロ。熱々でサイズも大きめのキッシュは優しいお味。付け合わせのたっぷりサラダもさっぱりとしたオイルドレッシングがからめてあって食が進みます。もちろん紅茶、カフェ、ソフトドリンクもありますが、装飾の豪華さに合わせて、シャンパーニュやワインのグラスをかたむけたくなる雰囲気です。

ケーキ

そして、なんといっても「カフェ・ジャックマール・アンドレ」のオススメは、ケーキ。パリで一番古いパティスリー「ストレー」のケーキは、カフェの入り口近くのショーケースに入っており指差しで頼めるので安心。ミルフィーユ、ピスタチオクリームのイチゴケーキ、タルトなど、どれもとっても上品な甘さで、大きなサイズながらぺろりと胃に収まっていきます。15時以降のティータイムでは、紅茶とデザートのセット(11.5ユーロ)がお得です。

■カフェ・ジャックマール・アンドレ(LE CAFÉ JACQUEMART-ANDRÉ)

カフェ・ジャックマール・アンドレ

公式ホームページ(英語・フランス語):http://www.musee-jacquemart-andre.com/
最寄り駅:メトロ9・13番線のミロメニル(Miromesnil)駅から徒歩5分
営業時間:月〜金曜日11:45〜17:30(一部展覧会の開催中は、月曜のみ19:00まで)、土曜日11:00〜17:30、日曜日11:00〜14:30
定休日:なし
住所:158 Boulevard Haussmann, 75008, Paris

シャンゼリゼ通りからすぐ、プティ・パレ美術館の「ル・ジャルダン・デュ・プティ・パレ」

プティ・パレ

シャンゼリゼ通りを下ったところのセーヌ河岸のほとりにある、「プティ・パレ」。向かいの「グラン・パレ」とともに、1900年のパリ万博万国博覧会のために造られた建物で、現在は展覧会や美術館、パリコレのファッションショーなどのイベント会場として活用されています。その「プティ・パレ」の中にあるのが「ル・ジャルダン・デュ・プティ・パレ」というサロン・ド・テ。緑の美しい中庭の開放的な空間を見ながらお茶ができる素敵なスペースです。

テラス席

「ル・ジャルダン・デュ・プティ・パレ」は、シャンゼリゼ通りからすぐの立地なのに、とっても静か。店内に2階分のスペースもありますが、春から秋にかけて開放されるテラス席は、緑や花を間近に見ることができて、気分がとても良い場所。テラスの天井は綺麗なフレスコ画が施され、足元のタイル、壁の装飾に加え、ブロンズ像も素敵です。店内含め、テーブルやいすも比較的ゆったりと配置されており、落ち着いてリラックスできます。

プティ・パレの店内

装飾の美しく見事な「プティ・パレ」の中にあるため、さぞや飲み物などもお高いのではと気後れしてしまいそうですが、カウンターで飲み物やデザートを購入し、自分で席に持って行くセルフ方式で、街中のカフェとさほどかわらずコーヒー類や紅茶類、ソフトドリンク、シャンパンやワインなどのアルコール類が購入できます。カフェや紅茶と有名パティシエのお茶菓子のセットは、小腹が空いたときの休憩にぴったり。食べ物はキッシュやサンドイッチ程度はあり、どれも12ユーロくらいの価格です。

ル・ジャルダン・デュ・プティ・パレ

「ル・ジャルダン・デュ・プティ・パレ」へは、「プティ・パレ」の正面に向かって、中央階段の右にある入り口から無料で入れます。また、カフェと同じ2階(日本式)にある常設展も入場無料のため、美術品に触れることもできて、優雅でお得なひとときが過ごせます。

■ル・ジャルダン・デュ・プティ・パレ(Le Jardin du Petit Palais)

ル・ジャルダン・デュ・プティ・パレ

公式ホームページ(英語・フランス語):http://www.petitpalais.paris.fr/
最寄り駅:メトロ1・13番線のシャンゼリゼ=クレマンソー(Champs-Élysées-Clemenceau)駅から徒歩4分
営業時間:火〜日曜日10:00〜17:00、特別展が開催中の金曜は19:00まで
定休日:月曜日 、祝日
住所:Avenue Winston Churchill, 75008, Paris

花々に囲まれる、「ミュゼ・ド・ラ・ヴィー・ロマンティク」のサロン・ド・テ

ミュゼ・ド・ラ・ヴィー・ロマンティク

オペラ座やギャラリー・ラファイエット百貨店のあるパリ9区。オペラ座からムーランルージュに向かって北に徒歩15分ほどのところに19世紀の作家が通った文学カフェに由来する、ヌーヴェル・アテネと呼ばれる地域があり、当時を偲ばせる美しい建物が並んでいます。

ミュゼ・ド・ラ・ヴィー・ロマンティク

そのロマンティックな街角にあるのが、「ミュゼ・ド・ラ・ヴィー・ロマンティク」。

画家のアリ・シェフェールが住まいとしていた、1830年に建てられたロマン派の雰囲気が漂う邸宅で、当時ロマン主義のパリ中の芸術家や知識人が集うサロンだったため、文豪のヴィクトル・ユゴー、画家ドラクロワ、女流作家のジョルジュ・サンドそして音楽家のショパンなども足繁く訪れていたそうです。

庭園の入り口

「ミュゼ・ド・ラ・ヴィー・ロマンティク」建物や庭園は路面には面しておらず、門の入り口から木々に覆われた小道を通った先にあります。庭園の入り口でセキュリティーチェックを受けた後、すぐ左側にある建物で無料入場チケットをもらうと。サロン・ド・テへアクセスできます。

ミュゼ・ド・ラ・ヴィー・ロマンティク

「ミュゼ・ド・ラ・ヴィー・ロマンティク」には、本館とアーティストのための2つのアトリエ、そして庭園があり、本館には家具、18〜19世紀の宝石も展示されています。特にアリ・シェフェールと親交の深かったジョルジュ・サンド(George Sand)については、肖像画、直筆の手紙などゆかりの品が見られます。展示物の数はさほど多くはありませんが、19世紀のロマン派の芸術家たちの暮らしぶりが見て取れる建物自体が貴重な文化財です。

サロン・ド・テ

本館の隣にある、かつて温室だった場所がサロン・ド・テ。温室内のカウンターでは、素材の持ち味を引き出すシンプルでナチュラルな食べ物に定評がある、フランス発の「ローズベーカリー」の飲み物やデザート、サンドイッチが購入できます。季節の花々に囲まれた席でゆったりと楽しむ時間は格別。都会の真ん中にいることをすっかり忘れてしまいそうな空間に癒されます。特に5月下旬から6月の上旬にかけては薔薇が美しく、見事でパリっ子にも人気のスポットです。

■ ミュゼ・ド・ラ・ヴィー・ロマンティク(Musée de la Vie romantique) salon-de-thé

ミュゼ・ド・ラ・ヴィー・ロマンティク

公式ホームページ(英語・フランス語):http://www.vie-romantique.paris.fr/fr
最寄り駅:メトロ2番線のブランシュ(Blanche)駅から徒歩5分
営業時間:火〜日曜日10:00〜17:30(カフェは4月から10月の期間限定)
定休日: 月曜日
住所:16 Rue Chaptal, 75009, Paris

パリには、観光の中心地でも、喧騒を離れゆったりとした時を感じられるスポットがあります。今回ご紹介したカフェやサロン・ド・テは、くつろぎながらも、パリの歴史や芸術を感じられる場所。いずれも主要観光地から少し足を伸ばせばたどり着ける場所ので、観光ルートに組み込でみてはいかがでしょうか。

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