パリ周辺で見られる世界遺産、「ル・コルビュジエ」建築2選

「近代建築の三大巨匠」の一人、ル・コルビュジエ(Le Corbusier)の作品群が世界遺産に登録されたのは、2016年のこと。東京の上野にある、西洋美術館もそのひとつとして登録されたことでも話題にのぼりました。ル・コルビュジエは、日本での知名度も高く、人気も絶大。ル・コルビュジエに影響を受けた日本の建築家も多く存在するといいます。

スイス生まれのル・コルビュジエですが、主な活動は、フランスが中心だったため、フランス国内にはル・コルビュジエの建物がいくつもあります。

今回は、その中でパリ観光のついでに立ち寄れる、ル・コルビュジエの世界遺産を行き方を合わせてご紹介します。

世界遺産①半日かけても行きたい「サヴォア邸(Villa Savoye)」

サヴォア邸(Villa Savoye)

20世紀の“住宅”の最高作品のひとつとされ、フランスの歴史的建築物にも指定されている「サヴォア邸」は1931年に建てられました。近代建築の5原則(ピロティ、屋上庭園、自由な平面、独立骨組みによる水平連続窓、自由な立体)のすべてが、ル・コルビュジエの手によって見事に実現されており、とても建築後80年以上たっているとは思えないほどにモダンで、今なお新鮮さを感じます。

サヴォア邸(Villa Savoye)

スロープでつながった各階はとても開放的で、どの部屋にも光がふんだんに入り込み、また、部屋のカラーも絶妙にカラフル。ル・コルビュジエの傑作ともいわれるコルビジェ・チェアも使われていたというから、ル・コルビュジエのファンとしてはたまりません。

<パリ市内からサヴォア邸への行き方>

ポワシー(Poissy)駅

パリの凱旋門のある、シャルル・ド・ゴール・エトワール(Charles de Gaulle Étoile)駅※から、RERのA番線に乗り、7駅目約25分ほどでポワシー(Poissy)駅で下車(5.05ユーロ)。

※他パリ市内でA線に乗るには、シャトレ-レ・アル(Châtelet – Les Halles)駅が便利です。

ノートルダム寺院
駅を出て右方向に道なりに進みノートルダム寺院を先を左折し、また大きな道なりに徒歩。

 

サヴォア邸(Villa Savoye)の標識
サヴォア邸(Villa Savoye)の標識も出ているので頼りになります。住宅街の坂を登り、駅から20分ほど歩いたことろで、サヴォア邸に到着。
サヴォア邸
いち別荘だったとは思えないほど、広大な敷地の奥にサヴォア邸はあり、道路からはなかなか見えません。門にある目印を見逃さないように気をつけてください。

サヴォア邸(Villa Savoye)
公式ホームページ(英語・フランス語・スペイン語):http://www.villa-savoye.fr/
最寄り駅:RERのA番線のポワシー駅(Gare de Poissy)駅から徒歩23分、またはポワシー駅(Gare de Poissy)駅からラ・クードレ(La Coudraie)行きの50番のバスに乗り、サヴォア邸(Villa Savoye)停留所で下車
営業時間:火〜日曜日10:00〜17:00(5月2日から8月31日までは、〜18:00)
※入場料7.5ユーロ
定休日:月曜日、5月1日、11月1日・11日、12月25日〜1月1日
住所:82, Chemin de Villiers 78300 Poissy

世界遺産②パリ市内でアクセスも便利。「ラ・ロッシュ邸 (Maison La Roche)」

ラ・ロッシュ邸 (Maison La Roche)

パリの閑静な住宅地16区に建つ、ル・コルビュジエの初期作品(1925年)。小さいながら現代建築の5原則が盛り込まれています。こちらもサヴォア邸同様、おしゃれで新しい感じが古さをまったく感じさせられないのが不思議です。

ラ・ロッシュ邸 (Maison La Roche)

玄関を入ると吹き抜けがあり、その吹き抜けで、両側のスペースが分けられつつ、上の階でつながっており行き来ができるようになっています。

銀行家だったラウル・ラ・ロッシュ氏が、自宅と収集した絵画を展示するギャラリーとしての兼用ができるよう、プライベートとそうでない空間を分けつつ、便利に使えるよう工夫されたデザインは秀逸です。

ギャラリーの方は特に、直線と曲線が巧みに使われたデザインで、絵画がなくても建物だけで十分に美術館のようです。

エコバッグ

館内では、ル・コルビュジエの描いたイラストのエコバッグも買えます(9.9ユ−ロ)。

ラ・ロッシュ邸(Maison La Roche)
公式ホームページ(英語・フランス語):http://www.fondationlecorbusier.fr/corbuweb/morpheus.aspx?sysName=redirect150&sysLanguage=en-en&IrisObjectId=8286&sysParentId=150
最寄り駅:メトロの9番線のジャスマン(Jasmin)駅から徒歩6分
営業時間:月曜日:13:30〜18:00、火〜土曜日10:00〜18:00
※入場料8ユーロ、FONDATION LE CORBUIERの看板のある門を入り、突き当りに入口がります。入り口にあるブザーを押すと建物のドアを開けてもらえます。土足厳禁なので渡されたシューズカバーをつけて見学します。
定休日:日曜日、祝日
住所:10, squaire du Docteur Blanche 75016 Paris

もっとル・コルビュジエの建物に触れたいなら

世界遺産への登録はありませんでしたが、パリ市内には、他にもたくさんのル・コルビュジエの作品があります。国際学生都市には、「ブラジル学生会館(Maison du bresil)1959年」と「スイス学生会館(Pavillon Suisse)1932年」のふたつの作品があるので、効率よく見るには良いかもしれません。どちらも現在も引き続き学生寮として使われているというのが驚きです。一部中を見学さえてもらえるので、ル・コルビュジエの建築での暮らしに想いをはせながら訪問すると楽しそうです。

ブラジル学生会館は、ル・コルビュジエと、ブラジル人建築家のルシオ・コスタが手がけた建物。カラフルな色合いが目をひきます。実際の天井は低いのですが、それをまったく感じさせず、むしろ開放感のあるエントランスホールやカーブの美しい窓など見所もしっかりあります。

スイス学生会館の方は、ル・コルビュジエの最初の公共機関の建築物で、現代建築の5原則がしっかりと実現されています。ル・コルビュジエの描いたロビーの壁画や唯一開放されている105号室は必見です。建てられた年代が違うので、ブラジル学生会館との違いを比べながら見ると楽しめます。

パリ大学都市
ブラジル学生会館(Maison du bresil)
ブラジル学生会館公式ホームページ(フランス語・ブラジル語):http://www.maisondubresil.org/
営業時間:月〜日曜日:8:00〜12:00、13:00〜20:00
※入館料1ユーロで1Fホールのみ見学、または、3ユーロのガイドツアーも有り
定休日:なし

スイス学生会館(Pavillon Suisse)
スイス学生会館公式ホームページ(英語・フランス語):http://www.fondationsuisse.fr/
営業時間:月〜日曜日:10:00〜12:00、14:00〜17:00
※入館料2ユーロ
定休日:12月25日、1月1日
最寄り駅:どちらもRERのB番線のシテ・ユニヴェルシテール(Cite Universitaire)駅前に入口のある、パリ国際学生都市内。入口を入り、ジュルダン通り(Boulevard Jourdan)を東へ進むと、ブラジル館やスイス館の看板が出てくる。駅から徒歩14〜18分。両館の間は徒歩3〜5分程度。

住所:7 L boulevard Jourdan 75014 paris
※RER-B線のCite Universitaire駅から徒歩7分。ともにパリ大学都市構内にあります。

パリ市内には、オザンファン邸やブラネクス邸などまだまだル・コルビュジエによる建築物がありますが、現在も利用中のため中に入れなかったり、戦後改修のためにオリジナル部分がなくなったりしている建物もあります。

また、残念ながらどの建物もパリ中心地からさほどアクセスは良くないので、半日時間を確保できるなら、思い切ってサヴォア邸に足を運んではいかがでしょうか?パリ市内とはまったく異なる、ゆったりとしたパリ郊外の町の雰囲気も味わえ、新鮮です。

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