美食と芸術の街ブリュッセルを1日観光で満喫!

ヨーロッパの中央に位置し、首都ブリュッセルには欧州連合(EU)の機関が多く置かれていることから『ヨーロッパの首都』と呼ばれているベルギー。人口約1,124万人という小さな国ながらも、周辺各国から列車でのアクセスも便利で、様々な文化や言語が行き交うベルギーは欧州の文化遺産の宝庫です。
首都ブリュッセルの中心地にあり、世界で最も美しい広場と称えられる「グランプラス」。ジャン・コクトーが『絢爛たる劇場』と賞賛したこの広場は、毎日大勢の人々が市場やイベントを楽しんでいます。
中世ゴシック様式の96メートルの塔を擁する「市庁舎」や、市立博物館「王の家」、職業をあらわす様々な紋章を掲げた「ギルドハウス」がこの広場を取り囲むように建つ様子は、17世紀の欧州商業都市の面影を華麗に残しています。
これが100年以上も前に建てられたのかと信じがたいほど近代的で、前衛的な建築物。20世紀初頭に、アールデコの先駆けとなった「ストックレー邸」の外壁のレリーフや屋根の銅像は、今も当時の栄華を偲ばせます。
ベルギーで唯一、家具、調度品、食器まで史跡登録されているこの「ストックレー邸」には、数年前まで実際にストックレー家の末裔が住んでいたそうで、残念ながら内部は一般公開されていません。内装は、あのクリムトが手掛けたとか。ブリュッセル市街からは地下鉄と徒歩で20分ほどの距離です。
首都ブリュッセルから列車で約1時間の所にある『水の都』、あるいは『北のベニス』とも呼ばれるヨーロッパでも有数の古都ブリュージュ。運河に囲まれたこの水の都は、15世紀に貿易拠点として繁栄したものの、後に貿易・経済の中心都市としての地位をアントワープに奪われ発展から取り残されたため、中世のままの美しい街並みが残りました。
有名な観光名所は市の中心から徒歩20~30分の距離にあります。13世紀に建造されたブリュージュで最も古い教会「聖救主教会」、ミケランジェロ作の聖母子像のある「聖母大聖堂」、ヤン・ファン・エイクやハンス・メムリンクらを展示している「グルニング美術館」などが見所です。美術館や教会の他に「チョコレート博物館」や、ベルギーレースの実演販売もある「レースセンター」、さらに、3〜10月の毎週末には蚤の市もあります。
ブリュッセル中央駅から電車で約1時間の距離にある「トュルネー」はベルギーで最古の街だと言われています。中世にタイムスリップしてしまったようなクラシックな町並みに、5つの尖塔を擁し、ロマネスクとゴシック二つの建築様式が混在する独特な大聖堂は12世紀に建造されました。
内部のステンドグラスや、大聖堂の歴史が描かれた長さ22メートルにもおよぶタペストリーは必見の壮麗さです。2030年まで修復作業が行われており、観光客が少なくゆっくり見られるのでヨーロッパの宗教文化を体験しに、ぜひ訪れてみて下さい。
ベルギー西部のフランドル地方に点在する13の女子修道院「ベギン会修道院」は、シンプルライフ を追求した、神と共に生きる女性が集団生活を営む施設です。素朴なキリスト教精神に、合理主義と伝統が見事に溶け込んだ素晴らしいコミュニティです。中で もブリュージュにある「ベギン会修道院」は、ブリュージュ生まれのオードリー・ヘップバーン主演映画『尼僧物語』のロケに使われたことでも有名です。