フロリダ半島から150kmほど南下した場所に位置する島国キューバ。手つかずの大自然と文化的な遺産が融合する美しい場所で「カリブ海の真珠」と称されています。ここ最近は、アメリカとの国交正常化で脚光を浴びている国でもあります。

キューバといえば、古い街並みやクラシックカーなどのノスタルジックな風景が印象的ですが、今後アメリカから資本が流入することでその雰囲気が失われてしまうのではないかと言われています。そこで今回は「変わる前にキューバへ」をテーマに、初めてのキューバ旅行で回ることが多い、ハバナ、トリニダー、バラデロの3都市をご紹介します。

キューバって一体どんなところ?

現在のキューバが生まれるカギとなった出来事が、1959年のキューバ革命です。親米路線のバティスタ政権に対して、フィデル・カストロやチェ・ゲバラ率いる軍が起こした革命のことで、この革命での勝利をきっかけにカストロをトップとした新政権が発足しました。

その後、社会主義国家として急速に政治改革を進めたキューバは、1961年にアメリカと国交を断絶することに。さらにソ連が崩壊したあとはそれまでの後ろ盾を失ってしまい、物資の流入が激減。キューバは深刻な物不足に見舞われました。今でも古ぼけた建物やレトロなクラシックカーなどが残されているのはそういった理由もひとつに挙げられます。

キューバの最大の都市、ハバナ

キューバの最大の都市、ハバナ

政治や経済の中心地、首都ハバナで、観光のハイライトとなるのが旧市街での街歩きです。この街並みはかつてキューバがスペインの植民地であった頃につくられたもの。石畳の道を歩くと、時が止まってしまったかと勘違いしてしまうほどに当時の雰囲気をそのまま残す、年季の入った建物が目に飛び込んできます。

ハバナ

それとは打って変わって近代的なビルが多く建ち並ぶ新市街も見逃せません。キューバ革命広場をはじめとした革命関連施設や、キューバに長期間滞在していた、『老人と海』などで有名な作家アーネスト・ヘミングウェイにまつわる見どころも点在しています。

ハバナ

旧市街から新市街までをつなぐのは海岸沿いを走るマレコン通り。潮風を感じながら散歩するのがおすすめです。空が薄紅色に染まる頃になると、たくさんのハバナっ子がマレコン通りに集まってきて夕日を眺めています。

ハバナ

また、キューバといえば音楽が非常にさかんなことでも有名。特にハバナでは観光客向けのレストランやカフェではもちろん、広場や通りなどいたるところでノリの良いリズムを奏でるバンドの生演奏に出合えます。キューバ人も観光客も音楽に合わせて踊っちゃうラテンな光景もキューバらしくてステキです!

ハバナ バンドの生演奏

町全体がひとつの博物館のよう! トリニダー

トリニダー

ハバナからは車で5時間ほどと少し離れていますが、キューバを訪れたらぜひ足を運んでほしいのが島中央部に位置する、トリニダー。歩いて回れる小ぢんまりした古都は、石畳の道にカラフルなコロニアル様式の建物が並び、のんびりと街歩きするのにオススメです。

トリニダー

観光の拠点となるのは、中心部のマヨール広場。16世紀頃から砂糖貿易で栄えていたトリニダーでは、サトウキビ農園で富を築いた農園主によって、競い合うかのように豪邸が建てられました。今でも広場周辺に見られる、贅の限りを尽くした建物はかつての栄華の名残。残されている豪邸の多くは改装され、博物館として公開されています。

マヨール広場

修道院を利用してつくられた革命博物館は、町なかでも一際背の高い建物で、屋上の塔からトリニダーの町を一望できます。上から見るトリニダーの街並みは、カラフルな建物と赤茶色の瓦屋根で非常にノスタルジック。まるでスペイン植民地時代にタイムスリップしてしまったかのような気分に陥ります。

トリニダー

目も覚めるようなブルーの海! バラデロ

バラデロ

約25kmにわたって美しいビーチが続くリゾート地バラデロ。驚くほど鮮やかなエメラルドブルーのカリブ海と真っ白な砂浜が広がり、ハバナやトリニダーなどほかのコロニアル都市とは一線を画しています。本島からニョキっと東に突き出した細長い半島がバラデロの町で、バスターミナルやみやげ物屋、レストランが集まる町の中心部は、この半島の付け根あたり。海岸沿いには多くのリゾートホテルが建ち並んでいます。
バラデロ
Emmanuel Huybrechts

バラデロにやってくる観光客の目的はリラックス。ほとんどの人が1日中ビーチやプールでくつろいだり、ホテル主催のアクティビティに参加したりと、のんびり過ごします。

バラデロ
Christopher Lancaster

リゾートの多くは食費やドリンク代、アクティビティ代が宿泊費に含まれるオールインクルーシブシステムを採用しています。今回私が宿泊したホテルは一人7000円ほどとリーズナブル。でも、朝から晩までモヒートなどのアルコールをさんざん飲んだり、レストランで食事をしたり、サンドイッチなどの軽食を頼んだりと、どれだけ飲み食いしても宿泊料金以外には何も払う必要がありませんでした! いちいち料金を気にしなくていいのでとってもラクなんです。バラデロにはお手頃ホテルから高級ホテルまで、オールインクルーシブリゾートが幅広く揃っています。

キューバの交通事情

さて、キューバを周遊するにあたって、気になるのが交通手段です。観光客が利用しやすいのはViazul(ビアスール)社の長距離バス。キューバ全土が網羅されており、エアコン付きのバスなので非常に快適です。

ただし、本数は限られているため早々に埋まってしまうことも。特にハバナ~バラデロ間やハバナ~トリニダー間などの人気路線、人気時刻(キューバの治安は悪くないのですが、できれば夜中の移動は避けたいところ)なら、当日はもちろん、前日でさえ満席のことが多いと思っておいたほうがよさそう。予定が決まったら、すぐにインターネットやホテルのツアーデスクなどから予約しておきましょう。また、当日はバウチャーをチケットに交換する必要があるため、出発30分前にはバスターミナル到着を心がけて。

Viazul(ビアスール)
公式サイト(英語・スペイン語):http://www.viazul.com/

日本をはじめ世界中からの渡航者が急増しており、現在注目のデスティネーションであるキューバ。ノスタルジックな雰囲気を楽しむなら、ぜひ早めに行くのがオススメです。

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Cover photo by Karel Miragaya