シルクロードのど真ん中、ウズベキスタン旅行をすすめる5つの理由
遥か遠い昔、東洋と西洋を結んだ東西交易路シルクロード。その丁度、中間に位置し、キャラバン隊のオアシスとして発展したのがウズベキスタン。
ウズベキスタンと聞いて、「うん、あそこね」と地図上の場所が浮かんでくる人は相当の歴史好きでしょう。そういう私も、ウズベキスタン行きが決まってからは、ガイドブックとにらめっこの日々が続きました。
ウズベキスタンは、カザフスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、キルギスタン、そして、ウズベキスタンの5カ国からなる中央アジア諸国のひとつ。いずれの国も1991年に旧ソ連が崩壊して生まれた新しい国です。そしてウズベキスタンは、他の4カ国すべてと国境を接している唯一の国。つまり、中央アジア諸国の真ん中であり、シルクロードのど真ん中にあります。
そんなウズベキスタンには、今もシルクロードの香りが漂う街が点在しています。そしてご存知でしたか?なんと日本から直行便が飛んでいるんですよ。乗り換えなしで本場シルクロードの街へアクセスできるというのはポイントです!
その1 歴史に彩られた名勝の数々
シルクロードの中継地として発展したウズベキスタンには、悠久の歴史があります。
西からはアケメネス朝ペルシア、ギリシャのアレクサンドロス大王、アラビアからはイスラム教が伝播し、南のインドからも仏教がやってきました。中国からは玄奘三蔵がガンダーラへの途中に立寄り、チンギス・ハンがこの地に攻め入るなど、さまざまな歴史的人物と文化が交差した国です。
ロシアの香りが漂う、緑豊かな首都タシケント
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首都はタシケント。 紀元前よりオアシスとして栄えてきましたが、1865年に始まった帝政ロシアの支配により街は一変。
独立して24年が経つ今でも、ロシア時代に建設された 華美な地下鉄や劇場や片側5車線にもなる広い道路、そして緑豊かな公園など、ロシアの残り香があちらこちらで漂っています。
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シルクロードの時代へタイムスリップ 古都サマルカンドとブハラ
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一方、地方には現在も青色がまばゆい壮麗なイスラム建築物が立ち並び、その昔キャラバン隊が足を休めた砂色のバザールが点在するエキゾチックな街並みが旅心をくすぐります。
その代表がサマルカンドとブハラ。どちらの街も紀元前からの歴史を持つオアシス都市。中世の時代に築かれた建築物が多く残るそれらの街に足を一歩踏み入れた時から、シルクロードの時代へとタイムスリップの旅が始まります。
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少し話がそれますが、ウズベキスタンはイスラム教徒がほとんどです。しかし、帝政ロシアによる統治、その後の旧ソ連時代の無宗教政策の影響で戒律はゆるやか。飲酒も認められています。イスラム教の国ではとても珍しく、ウォッカやビールの国内生産もしています。その上、治安も全般的に良好、特に日本人は勤勉で誠実だと語り継がれているので、日本人だとわかると「一緒に写真を撮ろう〜」なんてせがまれる場面も多々あります。
その2 サマルカンドの世界遺産が美しすぎる
タシケントから南へ約350キロ。「青の都」と呼ばれる古都サマルカンドは、ウズベキスタンの英雄と呼ばれるティムールが築いた街です。
紀元前よりシルクロードの要衝として栄えたこの街は、13世紀にモンゴル軍の攻撃によって廃墟となりました。そんな廃墟を、この世でもっとも美しい都市を目指して再建し、ティムール王朝を築き上げました。彼は、遠征先から一流の芸術家や職人を連れ帰り、モスクや廟を次々と造らせました。
建物を彩る「サマルカンド・ブルー」と呼ばれる鮮やかな青色タイルは、ペルシアの顔料と中国の陶磁器が融合して生まれたもの。まさに東西文化の融合です。それら美しい青色を基調とした建造物群は「サマルカンド文化交叉路」として世界遺産に登録されています。
中でもひときわ目を引くのが街の中心に建つ3つのメドレセ(神学校)がとりまくレギスタン広場。ティムール朝時代の政治・経済・文化の中心であった場所で、抜けるような青空の下に堂々と建つ、青タイルで装飾された建造物群の美しさが圧巻。まるで天と地が「青」で、せめぎ合っているようです。
その3 エキゾチックな商隊のオアシス、ブハラ
サマルカンドの西、約260キロに位置するブハラは中央アジアでもっとも古く、そしてもっとも完全な状態で当時の面影を残しているオアシス都市。1993年に歴史地区として世界遺産に登録されました。
そんなブハラは2000年以上前からオアシス都市として栄え、多くの人と物が往来してきました。見所がコンパクトにまとまっていて、カフェやレストランが充実しているので、街歩きを楽しむのにもぴったり。街はタキと呼ばれるバザール(市場)を中心に広がっています。
タキは小さな丸屋根がポコポコ連なったアーケードになっていて、砂漠の強い日差しの中でも商売ができることから、多くの人々と品物が集まり「ここにはない物はない」とまでいわれたそうです。今もタキには布地に刃物、宝石商から土産物店がずらりと軒を並べています。
店の前を通りかかると「お名前はなんですか?」「見ていって下さい」などと流暢な日本語で話しかけてくる店員さんがいてびっくり。さまざまな語学を操れるのも、ブハラ商人に刻まれたDNAがなせる業なのでしょう。
その4 見逃せないソウルフード
シルクロード=砂漠と思っている人も少なくないと思いますが、ウズベキスタンも基本は砂漠地帯。でもタシケントの東には天山山脈がそびえ、川が幾つも流れているので、農業が発展し、野菜が豊富なのもウズベキスタンの特徴。レストランのテーブルには必ずトマト、キュウリ、タマネギのサラダ「アッチク・チュチュク」と季節の果物が用意されています。
そしてこの国の国民食と言えば、まず挙げられるのが「ナン(パン)」。イーストを使わずに窯で焼く丸い大きなナンは、どんな食事にでも必ず出てきます。中でもサマルカンドのナンは、外側はカリッと中はフワフワ。とっても美味しいです。常温でも約2ヶ月は保存が可能とのことで、日本に買って帰るほど虜になる人も多数いるほど。
そしてもうひとつの国民食が、巨大鍋に食材と米を入れてスープで炊く「プロフ」。
インドからシルクロードを通って伝わった中央アジア諸国で食べられる炊き込みご飯。地域によって具材や作り方に違いがあるので、ご当地プロフの食べ比べてみるのも楽しみにひとつです。ちなみに私は、羊肉やニンジン、豆や干しブドウ等を入れて炊き込むタシケント風プロフが好きになりました。
その他にもシャシャリクという羊肉の串焼きやマントゥ(水餃子)など、この国に流れた歴史やシルクロードによって交差した食文化を体験できるのも旅の楽しみです。
その5 日本から直行便でひとっ飛び!
2015年9月現在、ウズベキスタン航空が成田空港からタシケントへ週2便(水・金)直行便を運航させています。水曜日なら寝ている間に、金曜日なら午前中に出発して、午後3時35分に到着。シルクロードは案外近くて容易にアクセスできるのです。
国内は鉄道網が発達しているので、タシケントではメトロを使って自由に街歩きが楽しめるし、主要都市へは高速鉄道や国内線の便数も豊富にあるので、スケジュールが立てやすいのもポイント高いですね。
旅好きなら誰もが憧れる地「シルクロード」の真ん中へ、悠久の歴史ロマンを訪ねてウズベキスタンへ出かけてみませんか?
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