1年中暑い「常夏」の国、タイ。年間を通してあまり気候は変わらないように見えながら、実はしっかりと季節ごとに違いがあり、メリハリがあります。雨が多い季節、少ない季節、湿度が高い季節、低い季節。気温がもっとも高くなる季節などなど、タイの微妙な季節についてご紹介します。
これを読めば、タイのベストシーズンがよくわかりますよ!

タイには3つのシーズンがある?

タイには3つのシーズンがある?

ガイドブックなどでは「タイのベストシーズンは2月」と紹介されることが多いようです。それは何故なのでしょうか。

タイの日中の最高気温は年間を通してほぼ、32℃~35℃。一方、最低気温や降水量は月によって違いがあり、気温差や降水量によって以下の3つの季節に分類できます。

1.乾季 ‥ 11月~3月(前半) 雨がほとんど降らない季節 

この季節はほとんど雨が降りません。降ったとしてもぱらぱら程度。バンコクの場合、12月や1月の降水量は20mmほど。次いで少ないのが2月や3月で30mm程度です。乾季の入り口である11月はやや多くなりますが、それでも50mm程度しかありません。東京がこの季節に100mm近い降水量があることを考えると、乾季のタイはほぼ毎日が「晴れ」と考えても差し支えありません。

日中の最低気温はバンコクの場合、12月や1月がもっとも低く、約20℃にまで下がりますが、2月3月には25℃近くまであがります。乾季は雨が少なく、夜間は比較的過ごしやすく、タイにしては寒暖の差が大きい季節なのです。

2. 暑季 ‥ 3月(後半)・4月・5月 年間を通してもっとも暑くなる季節

連日、灼熱の暑さが続きます。4月と5月の気温は非常に高く、日中の最高気温は35℃〜37℃。ときには40℃を超える日もあります。最低気温も25℃前後です。

降水量は、4月は50mm程度ですが、雨季に近づく5月には多くなり、200mmほどになります。3月後半から5月前半は雨が少ない暑季です。

3.雨季 ‥ 6月~10月 降水量が多い季節 

雨の多い季節です。降水量は200mmを超え、もっとも多い9月には300mmに達します。1日に一度は大量のスコールに見舞われる季節です。最高気温や最低気温は暑季とそう大きな違いはありません。

以上の気候条件を見てみると、降水量からいっても気温からいっても、タイのベストシーズンは12月と1月。次いで2月や11月といえるでしょう。決して「2月」だけではありません。

4月も降水量は70mm程度と乾季に続いて少ないので、暑ければ暑いほどいいという方にはおすすめの季節です。

シーズンごとのイベントやお祭りは?

次に、シーズンごとに主なイベントやお祭りを挙げてみましょう。

1.乾季 11月~3月前半

11月
ロイクラトーン(タイの灯篭流し) タイ各地で開催
チェンマイ・イーペン祭り
スリン象祭り

12月
プーケット キングスカップ・レガッタ(12月1日~8日)
バンコク カウントダウン(31日~1月1日)
アユタヤ 世界遺産祭り

1月
バンコク・チャイナタウン・フェスティバル(2月の場合も)
ボーサン傘祭り&
チェンマイ サンカンペーン工芸品フェスティバル
ナコンパトム フルーツフェスティバル

2月
チェンマイ 花祭り
トラン トラン水中結婚式

3月
バンコク 国際カイト・フェスティバル
チェンマイ タイ国際バルーンフェスティバル
バンコク ワールド・ワイクルー・ムエタイ・セレモニー

2. 暑季 3月後半・4月・5月

4月
ソンクラーン タイ各地で開催

5月
パタヤ ミス・ティファニー・ユニバース(ニューハーフのコンテスト)
イサーン地方 ヤソトーンロケットフェスティバル

3. 雨季 ‥ 6月~10月

6月
イサーン地方 ピーターコン祭り

7月
アサハブーチャ (三宝節)タイ各地で開催
ウボンラチャタニ キャンドル・フェスティバル

8月
ホアヒン ジャズフェスティバル

9月
プーケット プーケット ベジタリアンフェスティバル

10月
ナコーンパノム 光のボートパレードフェスティバル
ノーンカイ 龍神の火の玉祭り

このように、乾季に多くのイベントやお祭りが集中していることがわかります。イベントの豊富さ、タイの歴史や文化を感じさせるお祭りの多さからいっても、やはりベストシーズンは11月〜3月といえそうです。

ただし、タイでもっとも有名なお祭りといえば4月のソンクラーン。カラカラに乾いた猛暑の季節だからこそ我を忘れて楽しめるお祭りです。暑い季節が大好きという人は見逃せません。また、雨季も地方を中心に楽しいフェスティバルが開催されています。雨季といっても雨は一時的なもの、もし興味深いイベントがあればぜひ気軽に出掛けてみましょう。気温が高いので、体が冷たくなることもなく、楽しめる季節です。

暑くても長袖は持っていこう!3つのシーズン別服装

暑くても長袖は持っていこう!3つのシーズン別服装

先に挙げた3つのシーズン別で最適な服装もご紹介します。

1. 乾季 11月〜3月

日本の夏の服装でOKです。ただし、外は暑くても、商業施設やバス、電車内はエアコンが効きすぎて寒さを感じることが珍しくありません。長袖を必ず1枚は用意しておくといいでしょう。

2. 暑季 4月・5月

乾季と同じ服装でOKです。気温が40℃近くまで上がることは珍しくないので、着替えを多めに用意しておくといいでしょう。

3. 雨季 6月〜10月

日本の夏の服装でOKですが、足元はスコールを想定して、サンダルなど濡れても構わない靴を用意しましょう。

なお、チェンマイなど北部地方に出かける場合は、季節に関わらず必ず長袖を準備しましょう。チェンマイの12月、1月の最高気温は30℃を割ります。最低気温も15℃前後。肌寒さを感じることが多くなります。暑季や雨季の最高気温は30℃ほどですが、最低気温は20℃~22℃。どの季節に出かけるにせよ、ジャケットや長袖のシャツ、パーカーなどの服を持参することをおすすめします。

日本と違う!タイの雨季の雨の降り方

日本と違う!タイの雨季の雨の降り方

タイの場合、日本の雨とは降り方が違います。日本の場合、1日中雨が降り続ける日は珍しくありませんが、タイでは「だらだらとした長雨」は少なく、ほとんどが雷を伴う一時的なスコール。夕方から夜にかけて降ることが多く、「バケツを引っくり返した」という表現がふさわしい豪雨です。傘をさしても役に立たない(ずぶぬれになる)ような強烈な雨をイメージするとわかりやすいと思います。

このスコールは長く続きません。ほとんどの場合1時間~2時間程度で止んでしまうので、雨が降っている最中は室内で待機しているのが一番の対策。タクシーを拾おうとしてもなかなか見つからず、ボラれることも多くあるので、私の場合焦らずにお茶でも飲みながらゆっくり雨が止むのを待ちます。タイの人々も、無理に動こうとせず、激しい雨が降ったらまったりと止むのを待つのが一般的。

雨季にはスコールはつきものですが、長く続くわけではないので雨季でも楽しく旅行できますよ。

ビーチのベストシーズンは東西で異なる!?

ビーチのベストシーズンは東西で異なる!?

ここまでタイの季節を紹介してきましたが、同じタイでも、マレー半島の西側に位置するビーチと東側にあるビーチとではベストシーズンが異なることをご存知ですか?

1. マレー半島の西側にあるビーチの場合

代表的なのがプーケットやクラビです。世界中から観光客が押し寄せる人気のビーチリゾートの気温や降水量は、バンコクと同じ。つまりベストシーズンは乾季。11月~3月です。

4月の降水量はまだ150mm程度ですが、5月に入ると300mmを超え、10月まで続きます。雨が多いと、せっかくの美しい海も濁ってしまうので、11月~3月、遅くても4月までの旅行をおすすめします。

2. マレー半島の東側にあるビーチの場合

代表的なのは、タオ島、バンガン島、サムイ島です。いずれも海の美しさには定評があるビーチリゾートですが、ベストシーズンは西側のビーチとは逆。3月から10月です。

プーケットやクラビが雨季を迎えている5月から10月、タオ島やサムイ島の雨量は少なく、美しい海を楽しめます。逆に、マレー半島の東側にあるこれらのビーチが雨季に入るのは、11月と12月です。

つまり、西側と東側のビーチを使い分けることで、1年中、タイの美しいビーチリゾートを楽しむことができるということ。11月~3月の期間にはバンコクやチェンマイ、プーケットやクラビに出かけ、4月~10月はタオ島やサムイ島、バンガン島で過ごす。こんな風に気候の差をうまく利用してタイのビーチリゾートを年間を通して満喫しているタイ人や旅行客は少なくありません。

2月がベストシーズンと言われますが、季節ごとの特性を把握しておけば、どんな時期にも楽しめるのがタイの魅力の一つ。ぜひ気候を知った上でタイ旅行の計画をたててくださいね。