投稿者 : 三田村 蕗子、投稿日 2017 年 2月6日

タイ料理の代名詞トムヤムクン、バンコクの絶品5店

エビやハーブ、スパイスの風味が効いたトムヤムクンは、キング・オブ・タイ料理といっても過言ではないほど有名です。世界3大スープの一つとも呼ばれ、世界中に熱狂的なファンを持つトムヤムクンを提供するお店はバンコクに星の数ほどありますが、マストで行きたいお店を5つセレクトしました。バンコクが誇るトムヤムクンの5つの名店をご紹介します。

実は知らないトムヤムクンの世界

実は知らないトムヤムクンの世界

トムヤムクンとは、タイ語で「煮る・ゆでる」(トム)、混ぜる(ヤム)、エビ(クン)のこと。酸味、辛さ、甘さが複雑にからみあったスープは世界のどこにもないタイ独自の伝統料理です。

起源には諸説あり、アユタヤ王朝時代にフランスの使節団をもてなすため、ブイヤベースを基に考案されたという説と、川沿いに暮らすタイ人が川エビを使ったスープが始まりという説が有力だとか。

どちらにしてもトムヤムクンがタイを代表する料理であることは間違いありません。主な材料は、レモングラス、こぶみかんの葉、生姜、ライム、チリインオイル、ナムプラー、エシャロット、ふくろだけなど。エビを使えばトムヤムクンですが、鶏(ガイ)を使えばトムヤムガイに、プラームック(イカ)を使えばトムヤムプラームックになります。ただし圧倒的に人気があるのはトムヤムクンです。

ところで、トムヤムクンには2つの種類があることをご存知ですか? 一つは、スープがクリアに澄んでいるナムサイ、もう一つはココナツミルクや牛乳を入れスープがやや白く濁っているナムコンです。もともとはトムヤムクンといえばナムサイでしたが、近年こってりとしたナムコンが台頭し、人気レストランの多くがナムコンタイプのトムヤムクンを提供しています。日本でも人気店のトムヤムクンはほとんどがナムコンタイプ。今回ご紹介する5つの店もいずれもナムコンです。

なお、屋台で提供しているトムヤムクンの大半はナムサイタイプ。もしナムコンのトムヤムクンを飲みたいなら、一言「トムヤムクンナムコン」と告げてみましょう。ミルクを加えてくれます。

高級タイ料理の名店バーンカニタで絶品のトムヤムクンを味わいたい

高級タイ料理の名店バーンカニタで絶品のトムヤムクンを味わいたい

まず、最初にご紹介するのは、タイ人にも旅行客にも、「これぞトムヤムクンの逸品」と高く評価されている老舗レストラン・バーンカニタのトムヤムクンです。

エビミソの風味が効いているトムヤムクン

タイ北部料理の店バーンカニタは、トムヤムクン狙いで来店する客が後を絶たないほどの人気店。コクのある味わいは他に例がありません。酸味はあまり強くなく、エビミソの風味が効いているのが特徴です。必ず入ってくる大きなエビのぷりっとした食感も印象的。あまり辛くないので、辛さが苦手な方にも飲みやすくなっています。

バーンカニタ(Baan Khanitha)

値段は380バーツ(約1200円)と高めですが、重厚なインテリアでまとめられた瀟洒な一軒家レストランで味わうトムヤムクンは、お値段分の価値あり。一度は味わってみたい上質なトムヤムクンです。

バーンカニタ(Baan Khanitha)
住所:31 Soi Sukhumvit 53, Sukhumvit Rd., Klongton Nua, Wattana, Bangkok
電話:02-259-8530~31
営業時間:11:00~24:00 無休
行き方:BTSトンロー駅を降り、スクンビット通りからソイ53に入って5分ほど歩くと左手に見えてくる
他の店舗:バンコク市内には、アソーク駅が最寄りのバーンカニタタイキュイジーヌ、サトーン通りにあるバーンカニタ&ギャラリー、ショッピングモール・アジアティーク内の4店あり。駅から一番行きやすいのはバーンカニタat53
公式サイト(英語):http://www.baan-khanitha.com/index.php

これは絶品! 古民家レストラン、バーンメーユイのトムヤムクン

これは絶品! 古民家レストラン、バーンメーユイのトムヤムクン

高級感あふれるバーンカニタとは違って、やや庶民的な古民家を使った居心地の良いレストラン・バーンメーユイのトムヤムクンも、オススメの味。一度味わうと病みつきになるかもしれません。

タイ語で「ユイお母さんの家」を意味するバーンメーユイのトムヤムクンの特徴を一言で表現するなら、日本人が想像するトムヤムクンの味に一番近い仕上がりでしょうか。酸味が効いていてかなり辛く、それでいて飲みやすい。素材を吟味し、丁寧に調理されている本格的な「家庭料理」の味です。

居心地の良いレストラン・バーンメーユイのトムヤムクン

どーんと盛られてくる手長エビにも圧倒されます。歯ごたえのあるぷりぷりの食感も酸味のあるスープによく合います。値段は200バーツ(約640円)。オープンキッチンで調理される料理は、カレーや炒め物、ソムタムなどのサラダ類などどれも絶品なので、ぜひ他のタイ料理も貪欲にチャレンジしてみてくださいね。

バーンメーユイ(Ban Mae Yui)

バーンメーユイ(Ban Mae Yui)
住所:53/1 Soi Aree Sampan1, Phahonyotin Rd., Phaya Thai, Bangkok,
Tel:02-619-9952
営業時間:10:00-21:00 無休
行き方:BTSアーリー駅から徒歩15分。ソイアーリー1を進み、ラマ4世ソイ30を右折。すぐ次の道を左に曲がると左手に店が見えてきます。駅前からタクシーやトゥクトゥクに乗ればあっという間に到着します。タクシーはワンメーター(35バーツ=約110円)、トゥクトゥクは30バーツ前後(約100円、交渉制)

激戦区で人気のトムヤムクン イサーンロムイエンへ行こう

激戦区で人気のトムヤムクン イサーンロムイエンへ行こう

BTS戦勝記念塔駅の周辺はイサーン料理店の激戦区。イサーン料理といえばチムチュムと呼ばれる鍋が有名ですが、実はトムヤムクンが美味しいお店も多いのです。

イサーンロムイエン

中でも地元民に大人気なのが、イサーンロムイエン。エビも小さく、豪華さはありませんが、辛くて酸っぱくて甘さの効いたトムヤムクンの魅力が満喫できます。シーフードの風味が苦手という人にも飲みやすいスープといえるでしょう。後味がいいので、たくさん飲めるのもこの店のトムヤムクンの特徴の一つ。ソムタム、コームーヤーン(豚の喉肉の炙り焼き)といったイサーン料理の名物アイテムといっしょに味わうのが、この店のトムヤムクンを一番楽しめるスタイルです。

イサーンロムイエン(Isarn Rom Yen)

トムヤムクンは120バーツ(約380円)。料理はどれも安く、2人分のボリュームのチムチュム(東北鍋セット)も180バーツ(570円)とリーズナブル。たくさん頼んでおしゃべりしながら、庶民派トムヤムクンを味わってみてください。

イサーンロムイエン(Isarn Rom Yen)
住所:33/1 Soi Rangnam、Phayathai Rd、Ratchathewi、Bangkok
TEl:86-554-8972
営業時間:10:00~22:00 無休
行き方:BTS戦勝記念塔駅の2番出口を出て、左手にあるランナム通りを入るとすぐ。

行列が絶えない人気店、ピーオーのトムヤムクンは麺入り

行列が絶えない人気店、ピーオーのトムヤムクンは麺入り

トムヤムクン好きの間で熱狂的な支持を集めているお店がピーオーです。
こちらのトムヤムクンは、スープだけではなく麺入り。スープは、クリアに澄んだナムサイタイプとこってり味のナムコンタイプの2種類がありますが、人気が高いのは圧倒的に後者のナムコン。川で採れたオニ手長エビのだしにココナッツミルクやハーブ類が調和したこってりタイプのトムヤムクンは、他のどんな店の味とも違います。ピーオーならではの仕上がりなのです。

辛くて濃厚でスパイシーなトムヤムクンと中華麺との相性は抜群

麺は、クイッティアオ(米麺)のセンレック(細い麺)やバミー(中華麺)などが用意されています。オススメはバーミー。辛くて濃厚でスパイシーなトムヤムクンと中華麺との相性は抜群です。麺に合うように最適化されたトムヤムクンをぜひ体験してみてください。

ピーオー(Pe Aor)

価格は60バーツ(約190円)。大ぶりのエビが入ってこの値段は庶民的。お店も、極めてローカルな一帯にあります。最寄りのパヤタイ駅から徒歩10分弱。ちょっとわかりにくい場所にありますが、わざわざ足を運ぶ価値のあるお店です。あなたの「トムヤムクン観」が覆されるかもしれません。

ピーオー(Pe Aor)
住所:68/51 Petchburi Soi 5 Petchburi Road, Bangkok
Tel:02-612-9013
営業時間:10:00-21:00 月曜日休み
行き方:BTSパヤタイ駅を降り、パヤタイ通りをラーチャテーウィー駅方向に進んで、Aram Si Alleyを右折。Phetchaburi 7 Alleyに出たらすぐに左折し、すぐ次の道を右折するとやがて右手に看板が見えてきます。

料理の鉄人の店で、変わり種のトムヤムクンスパゲティを食べてみよう!

料理の鉄人の店で、変わり種のトムヤムクンスパゲティを食べてみよう!

タイには、「料理の鉄人」と称される著名なシェフ、キティチャイさんがいることをご存知ですか? このキティチャイさんが開いたタイフュージョン料理のお店が、ISSAYA SIAMESE CLUB。タイ料理をベースにしたさまざまな創作料理を楽しめるこちらのお店の人気メニューの一つが、トムヤムクンスパゲティです。

ISSAYA La Patisserie Emquartier

その名の通り、パスタにトムヤムクンをからめた麺料理ですが、アルデンテのパスタに酸味がほどよく効いたスパイシーなトムヤムクンがよくマッチしています。先のピーオーのトムヤムクンラーメンはスープで味わうタイプのトムヤムクンなのに対して、こちらのトムヤムクンスパゲティはトムヤムクンの風味がうまくからんだパスタの食感を楽しむ一品。トムヤムクンの変わり種として、トムヤムクン好きなら、ぜひとも体験しておきたい味です。値段は265バーツ(約850円)です。

サトーンにあるISSAYA SIAMESE CLUBの本店は、車でないと行きづらい場所にあるので、旅行者にオススメなのは、BTSプロンポン駅に直結したショッピングモール・エムクオーティエ内にあるISSAYA La Patisserie Emquartier。コーヒーやケーキなどのカフェメニューが中心ですが、実はトムヤムクンスパゲティも大人気。優雅な空間で、料理の鉄人が創り上げた絶品の味をトライしてみてください。

ISSAYA La Patisserie Emquartier
住所:Emquartier 4F,693 Sukhumvit Road, Klongton Nua, Wattana,Bangkok
Tel:02-003-6136
営業時間:10:00~22:00
公式サイト(英語):https://www.facebook.com/issayalapatisserieemquartier/

いかがでしたか。タイ料理の店はどこもほぼ100%トムヤムクンをメニューに揃えていますが、その味はお店によって微妙に異なります。こってりあり、さっぱりあり。エビの大きさ、種類、辛さや酸っぱさもさまざまです。いろいろなお店を試してみて、自分好みのトムヤムクンを見つけてくださいね。

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*1バーツ=約3.2円で換算