投稿者 : 石井 三紀子、投稿日 2018 年 5月21日

台北でカフェ巡り!おすすめ「リノベカフェ」3選

台湾旅行というと夜市やローカルグルメなどのイメージが強いですが、台湾はおしゃれなカフェの宝庫としても注目を集めており、カフェ巡り好きな人たちからも人気の旅行先となっています。中でも歴史ある建物を改装したリノベーションカフェは通称「リノベカフェ」と呼ばれ、台湾の注目スポットともなっています。今回は台湾旅行でぜひ訪れて欲しいおすすめのリノベカフェをご紹介します。

台湾の「リノベカフェ」とは?

台湾の「リノベカフェ」とは?
photo by instagram @finalefinale

台湾で今注目を集める「リノベカフェ」は、日本統治時代から残る歴史的な家屋や古い建物をリノベーションしたカフェで、台湾のトレンドスポットの一つです。台湾では「老房子咖啡廳」(ラオファンズカーフェーティン)と呼ばれ、文学やカフェ文化、サブカルチャーなどが好きな、通称「文青」(ウェンチン)と呼ばれるカテゴリーの台湾の若者たちが休日を過ごす人気スポットにもなっています。

レトロな外観や店内の雰囲気だけでなく、お店のコンセプトや建物の歴史、こだわりのドリンクや軽食メニューなども訪れる人たちの気持ちをつかむポイントとなっており、夜市文化や今までの定番観光スポットとはまた違った台湾の新しい魅力を作り出しています。現地の人にも人気のカフェを訪れることで、台湾の日常を垣間見ることができ、一味違った文化体験ができるのも台湾のリノベカフェ巡りの楽しみでもあります

台北のリノベカフェ巡りおすすめエリア

台北でリノベカフェが集まるカフェ巡りにぴったりのエリアをご紹介します。

迪化街(ディーファージエ)

迪化街(ディーファージエ)

台北の西側に位置する歴史ある乾物問屋街。バロック調の町家建築が立ち並び、赤レンガの趣ある街並みは散策するだけでも台北の魅力を満喫できます。古い家屋を改装したリノベカフェがたくさんあるスポットとしても有名です

迪化街(ディーファージエ)
MRT北門駅より徒歩約7分

●迪化街のおすすめリノベフェ

本格スタイルで味わう台湾茶 福來許 茶樓 (フーライシューチャーロウ)

台北の歴史ある乾物問屋街「迪化街」エリアにあるリノベカフェ「福來許 茶樓 (フーライシューチャーロウ)」は、この街に古くから残る恋愛の神様、月下老人が祭られる廟「霞海城隍廟」からもすぐ近く、アクセスの良さもポイントです。昔は漢方薬の店として使われていた透天厝建築と言う連棟式の長屋建築の歴史ある建物を改装したリノベカフェです。店内の棚や、デコレーションに施された古い窓枠はオーナーのお祖母さんが所有していた貴重なアンティーク品ばかりです。

福來許 茶樓 (フーライシューチャーロウ)

店内では日本人シェフが作る定食メニューの他に、茶芸館スタイルで本格的に台湾茶を楽しむことができます。日本統治時代、迪化街にあった「江山樓」という高級レストランで働く女性たちの制服がチャイナドレスだったことから、それに憧れを抱いた地元の女性たちもチャイナドレスを着て街を歩くのが当時流行し、その昔懐かしい迪化街の様子を再現するようにスタッフたちもチャイナドレスを着ています。さらにお店で食事やお茶を利用したお客さんは1人300元でチャイナドレスをレンタルできるサービスも行っており、1回2時間レンタル可能なので、チャイナドレスを着て迪化街を散策できます。

江山樓

おすすめの台湾茶は海抜2000m級の梨山で育った高山茶「梨山烏龍茶」(リーシャンウーロンチャ/茶葉代500元+お湯代1人100元)です。発酵度が低く、美しい淡いグリーンのお茶は花のような芳醇な香りと口に広がる爽やかな甘みが特徴です。落雁とクッキーの茶菓子付きで甘いものを楽しみつつ、ゆっくりと台湾茶を味わうことができます。また、「熱沖冰茶」というお店独自で生み出したドリップ方式の冷たい台湾茶の入れ方もあり、寒い時期にはホットで、暑い日にはアイスで台湾茶を楽しめるのが嬉しいです。

梨山烏龍茶」(リーシャンウーロンチャ

他にもお店オリジナルの「月老棒蛋糕」」(ユエラオバンダンガオ160元)もぜひ食べたい1品で、恋愛の神様「月下老人」にお参りする際にお供え物として持参するとよいと言われる、桂圓(リュウガン)、枸杞(クコの実)、紅棗(ナツメ)、紅糖(赤糖)の4種の素材を使用したパウンドケーキです。月下老人が祭られる「霞海城隍廟」にお参りして、このケーキを食べると恋愛運UPが期待できるとも言われています。リノベカフェで本格的に台湾茶を楽しんでみたいという人はぜひ「福來許 茶樓」を訪れてみてはいかがでしょうか。

福來許 茶樓 Fleisch Tea House (フーライシューチャーロウ)
台北市迪化街一段94號
電話:(02) 2556-2526
メニュー:梨山烏龍茶(リーシャンウーロンチャ/茶葉代500元+お湯代1人100元)、「月老棒蛋糕」」(160元)など
時間:10:00~18:00
MRT北門駅から徒歩約8分

華山1914文化創意產業園區(ファーサンウェンチャンユェンチュィ)

日本統治時代に酒工場として使用されていた工場跡地を使用したカルチャーパーク。雑貨店やイベントスペースの他におしゃれなカフェがいくつかあり、リノベカフェ巡りにぴったりです。

華山1914文化創意產業園區(ファーサンウェンチャンユェンチュィ)

華山文創園區(ファーサンウェンチャンユェンチュィ)
MRT忠孝新生駅より徒歩約7分

●華山文創園區のおすすめリノベカフェ

まるで古城のようなゴージャスな空間 好様思維 VVG Thinking(ハオヤンスーウェイ)

華山1914文化創意産業園區のメインエリアから駐車場を抜けて奥に進むと、赤レンガの建物が立ち並ぶ紅磚エリアがあります。このエリアは日本統治時代に樟脳の精製工場の倉庫として使用されていた建物が残されています。このエリアにあるカフェレストラン「好様思維 VVG Thinking」は、台湾のおしゃれなカフェやレストラン、書店などを経営するVVG好樣グループが手掛ける人気のリノベカフェです。

好様思維 VVG Thinking(ハオヤンスーウェイ)
photo by instagram @finalefinale

まるで古城に足を踏み入れたかのような豪華なデザインに思わずうっとりしてしまいます。店内のインテリアはどれも海外から取り寄せたアンティーク家具で取り揃えられ、美しい床のタイルも上海で作られた伝統柄のものを使用しています。元々工場跡地だったということからインダストリアル調のデザインも取り入れているのがポイントで、唯一無二の特別な空間を生み出しています。吹き抜けの天井には「思維之翼」と名付けられた羽根が羽ばたき、思想と想像力で大いに羽ばたいて欲しいという願いも込められています。

好様思維
photo by instagram @finalefinale

食事からドリンク、デザートまで充実し、ランチコース(1人780元~)やアラカルト、ディナーメニューもあります。人気のカフェメニューはバラの風味がふんわりと香るおしゃれなローズラテ「玫瑰拿鐵」(Rose Latte・アイス/248元)と、VVG好樣グループの看板メニューであるキャロットケーキ「紅蘿萄蛋糕」 (carrot cake/218元)です。ドライローズもトッピングされ華やかなローズラテと、チーズクリームとオレンジ、シナモンがアクセントになったキャロットケーキは、見た目も可愛らしく女性には特に喜ばれそうなメニューです。

書店軒雑貨屋

また2階は書店兼雑貨屋となっており、カフェ利用の人以外も入ることができます。主に海外から取り寄せた珍しいデザイン書、旅行本、レシピ本などを販売しており、他にもおしゃれな雑貨もあります。とてもおしゃれな空間ですが、取材などでアポイントを取っている場合以外は、2階の写真撮影はNGとなっているのでご留意ください。

アンティーク家具に囲まれたゴージャスな空間で静かな時間を過ごしてみるのはいかがですか?

[ 好樣思維 ] VVG Thinking(ハオヤンスーウェイ ヴィーヴィージーシンキング)
台北市中正區八德路一段1號 華山1914文化創意産業園區 西3館 紅磚C
電話:02-23225573
メニュー:玫瑰拿鐵(Rose Latte)248元、紅蘿萄蛋糕(carrot cake)218元など
時間:12:00 – 21:00(金曜、土曜~23:00)
MRT善道寺駅から徒歩約6分もしくは忠孝新生駅から徒歩約7分

康青龍(カンチンロン)エリア

台北の人気スポット「永康街」、「青田街」、「龍田街」の頭文字を取って名付けられた台北の新文化エリア。日本統治時代に教職員の宿舎として使用された日本家屋が多く残るエリアで、現在も閑静な住宅街が続いています。街路樹の緑も多く、散歩するのにもぴったりなエリア。歴史ある建物を改装した隠れ家リノベカフェも点在しています。

康青龍(カンチンロン)エリア

康青龍(カンチンロン)エリア
MRT東門駅より徒歩約5分

●康青龍のおすすめリノベフェ

レトロな雰囲気に懐かしさあふれる誇張古懂咖啡店(コァーザングードンカーフェーディェン)
台北きっての観光地として人気がある永康街から北へ15分ほど歩いた住宅街にあるリノベカフェ「誇張古懂咖啡店(コァーザングードンカーフェーディェン)」は、懐かしさ溢れる雰囲気を満喫できる場所です。20年以上カフェの仕事をしてきたオーナーは、独立して自分の店を出すために台北中の物件を探し回った時に、ふと見つけたこの歴史ある建物が気に入り、1年かけてコツコツとリノベーションを重ね、2013年にこのカフェをスタートしました。

誇張古懂咖啡店(コァーザングードンカーフェーディェン)

店名の「誇張」は日本語同様に大げさに言うという意味を持ち、これはオーナーの人生の中で様々な縁や不思議な体験が今の自分を作っているというストーリーが込められており、「古懂」はアンティークを表しています。店の入り口に張り巡らされた古い窓枠や、店内に所狭しと並べられたレトロな家具は、全てオーナーの実家や友人、さらにこの店を訪れたお客たちがぜひお店で使って欲しいと提供してくれた大切な品ばかりです。

さらに店内には座ると子宝に恵まれるという席があり、台湾国内外にも噂が広がりいつも予約で絶えない特別な席となっています。壁にはその席を利用した後に子宝に恵まれたというお客たちが送ってくれた手紙や赤ちゃんの写真がびっしりと貼られ、そのパワーの強さを物語っています。気になる人はぜひ予約してみてください。

誇張古懂咖啡店

メニューはどれもオーナーが手間暇かけて一人で作り上げており、お店の看板ドリンク「誇張特調咖啡」(特製ラテ/ホット150元)にはお店の名前「誇張」の文字がデコレーションされています。台湾産レモンをふんだんに使った「檸檬Soda」(檸檬ソーダ/180元)は暑い日にぴったりの酸味が効いたさっぱりドリンクです。

誇張古懂咖啡店アツアツのサンドイッチ

オーダーが入ってから作るアツアツのサンドイッチもぜひ食べたいメニューで「起司雞腿三明治(鶏ももグリルとチーズのサンドイッチ/230元)はジューシーな鶏もも肉とチーズ、卵も入ってボリューム満点です。自家製のティラミスも人気でレモンをトッピングした「咖啡檸檬酥(コーヒー檸檬ティラミス/160元)は、レモンの甘酸っぱさとコーヒーの苦みがマッチした特別な味わいです。

女性一人でお店を切り盛りするオーナーは、日本好きが高じて日本語も堪能で、時間があれば日本旅行の思い出などを話してくれたりと気さくで温かな人柄です。懐かしさを感じさせるお店の雰囲気と合わせて、オーナーとの語らいも楽しく、ぜひまた訪れたくなるカフェですよ。

誇張古懂咖啡店(コァーザングードンカーフェーディェン)
台北市中正區臨沂街 40 之 5 號
電話:0983-425-003
メニュー:誇張特調咖啡(150元)、檸檬Soda (180元)、起司雞腿三明治(230元)など
時間:12:00~18:00(土曜日~20:00) ※火曜日定休
MRT東門駅から徒歩約12分

個人的に台北でイチオシリノベカフェ閲樂書店(ユエユエシューディェン)

紹介した3つのエリア以外で、個人的にイチオシのリノベカフェも紹介します!

市政府エリア近くのカルチャーパーク「松山文創園區」内にある「閲樂書店(ユエユエシューディェン)」は、日本統治時代のたばこ工場の跡地にある建物を利用したリノベカフェです。

閲樂書店(ユエユエシューディェン)

当時作られた「台灣總督府專賣局松山煙草工場」は、工場内を一つの街として工員たちの生活がすべて工場敷地内で済むようにと、病院や銭湯などの施設も設けられました。その中の託児所として利用されていた建物が、現在の「閲樂書店」です。

「閲樂書店」は、名前の通り書店一体型のカフェで、販売用の本もずらりと並んでいます。歴史を感じさせる木造の梁とアンティーク家具、本棚に囲まれた店内は独特の世界観を生み出しています。販売用の本は、カフェエリアでの閲覧はできませんが、ドリンクを飲みながらゆっくりと読書が楽しめる店内で閲覧可能な本用の棚も設けられています。

「閲樂書店」

珈琲や台湾茶、軽食のサンドイッチ、日替わりのケーキなどのメニューがあります。「黑糖拿鐵」(黒糖ラテ/180元)はビターで濃厚なブレンドコーヒーにたっぷりのミルクを合わせ、黒糖をトッピングし、ほろ苦さがクセになる味わいです。厳選した台湾茶を使用したドリンクもあり、「阿里山金萱烏龍茶」(240元)は、爽やかな香りと苦みの中にミルクのようなまろやかさを感じられる台湾の阿里山産の貴重な金萱茶を味わえます。

「黑糖拿鐵」(黒糖ラテ/180元)

松山文創園區内は、工場跡地を利用したイベント施設があったり、展示エリアや雑貨店などもあります。さらにデパートやホテルも隣接しており、周辺エリアもおしゃれなレストランやカフェが集まり、散策にもおすすめです。

閲樂書店(ユエユエシューディェン)
台北市信義區光復南路133號(松山文創園區內の生態池傍)
電話:(02) 2749-1527
メニュー:「黑糖拿鐵」(180元)、「阿里山金萱烏龍茶」(240元)など
時間:9:00~21:00 ※不定期で貸し切りや催しなどによりカフェの営業休みもあります
MRT市政府駅から徒歩約10分

台湾のトレンドは、新旧の魅力をミックスさせたリノベカフェです。歴史ある建物の良さを残しつつ、新たなアイデアを加えた台湾のリノベカフェは、台湾の違った魅力に触れられる文化スポットでもあります。台湾旅行の際には、ぜひリノベカフェ巡りをして、最新の台湾カルチャーを満喫してみてはいかがでしょうか?

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