投稿者 : 優子 岩田、投稿日 2018 年 4月19日

雨の日も大丈夫! 台南の有名店が集う「林百貨」でお土産さがし

昭和レトロな雰囲気漂う「林百貨」は、台南の魅力がいっぱい詰まったご当地デパート。ちょっと憂うつになってしまう雨の日も、「林百貨」に来ればラクラクお土産さがしが楽しめます。メイドイン台南の商品や、林マークが入ったオリジナルグッズなど、ここならではのお土産を探してみました!

リバイバルされた「林百貨」は台南テイストたっぷり

林百貨のフロア紹介

台南の観光名所として有名な「林百貨」の歴史は、今から85年ほど前までさかのぼります。日本統治時代、ひとりの日本人実業家、林方一の手によって開業を迎えました。当時、南部最大級をほこるモダンな建物として、デパート文化の一時代を築いて行った「林百貨」でしたが、太平洋戦争の戦禍に巻き込まれ、廃業に追い込まれてしまいます。しかしその後、建物は市政府によって修復工事が行われ、2014年の夏、台南の魅力をいっぱい詰め込んだデパートとして、リニューアルの日を迎えたのです。
レトロな外観はもちろんのこと、インテリアや店員さんの制服にまでも、昭和テイストがいっぱい。一般的なデパートとはひと味違い、「古き良き」が至る所に残る台南の雰囲気がよく表現されています。台南土産探しに、また雨の日の観光スポットとしても、のんびり楽しめるスポットです。

フロアの紹介

創業当時の雰囲気を残す「林百貨」は6階建て。各フロアごとにそれぞれのテーマが決められています。

1F台南好客廳…お茶やお菓子など食品のお土産を扱うフロア
2F台南好設計…メイドイン台湾OR台南の雑貨を扱うフロア
3F台南好時尚…衣料、服飾雑貨、コスメを扱うフロア
4F台南好文化…催し物会場、林咖啡
5F台南好美味…食べ物フロア
6F台南好風景…ギフトショップ、神社

屋上にある「末廣社」という神社は、創業の半年後に造られたもので、当時一般には公開されておらず、関係者のみが参拝できたそうです。商売繁盛の神様が祀られていたというこの神社。台南で、しかもデパートの屋上にあるなんて、何だか不思議な光景です。

末廣社

館内にある金色のエレベーターは、台湾に最も早くお目見えしたモダンなエレベーター。当時は「流籠(流れるカゴ)」の愛称で話題になり、一目置かれる存在でした。今では新しいインジゲーターが設置されていますが、お役目を終えた以前のインジゲーターも1階に展示されています。

金色のエレベーター

1998年に、市定古跡として認定された「林百貨」。建物の中には、神社やエレベーターの他に、昭和レトロを感じさせる床のタイルや、第二次世界大戦で受けた爆撃の傷跡など、古跡としての見どころもあちこちに残されています。台南の歴史に触れることができるのも「林百貨」の魅力です。

有名店の商品も! 台南を感じるおすすめ土産5選

「林百貨」のいいところは、台南色豊かな雑貨や食品にたくさん出会えるところ。台南の有名店や老舗の商品も多く取り扱っているので、街中を歩き回らなくても、ここに来ればラクラクお土産さがしが楽しめちゃいます。「避雨地」としてもおすすめな「林百貨」で、もらってうれしい、ここならではのお土産を探してみました。

創業1860年!老舗茶屋「振發茶行」の茶葉

振發茶行の茶葉

台南の民權路で、なんと150年もの長きにわたり営業を続けている老舗の茶葉。店名の刻印が入った紙パッケージが何とも台湾情緒たっぷりで人気があります。お値段は、茶葉の種類や内容量によって異なりますが、だいたい300元~1000元ほど。適度な湿度を保つとされる錫(スズ)製の茶壺で管理されている「振發茶行」のお茶は、種類が豊富で長年のファンも少なくありません。

おいしいかわいい「信裕軒」の伝統菓子

信裕軒の伝統菓子

鮮やかな客家花柄が目を引く筒型ボックスの中身は、赤崁樓近くにお店を構える「信裕軒」の伝統菓子。麩菓子を飴でコーティングしたようなお菓子「麻荖(マーラオ)」と、ピーナツやゴマを飴で固めてひと口サイズに切った「茶食」がアソートで入っています。どちらも素朴な甘さで、お茶のお供にもピッタリ。ボックスは、大小2種類のサイズと3色のカラーバリエーションがあり、お値段は110元~500元です。

台南に昔から伝わる「王西勢食品行」のご当地お菓子「水果餅」

王西勢食品行の水果餅

台南の西勢里という集落には男の子が生まれた時、この「水果餅」を奉納し、近所に配るという風習が昔から根付いています。水果餅をご当地お菓子にしたのが、西勢里にある王西勢食品行。一見、おせんべいの様な見ための水果餅は、薄い皮生地の中に、ちょっと硬めのフルーツ餡が入っています。ローゼル(洛神)やキンカンなど数種類の味があり、咬んだ瞬間フルーツの香りがフワ~と口いっぱいに広がります。王西勢食品行は西勢里にしかなく、台南の中心部から少し離れた場所にあるので、「林百貨」で購入するのが便利でおすすめ。伝統あるご当地土産です。

林百貨オリジナルのレトロなシートパック

林百貨オリジナルのレトロなシートパック

思わず手に取ってしまいそうになる、昭和なパッケージのシートパックは、リニューアルオープン2周年記念として、発売が始まったものです。お肌の新陳代謝を高め、アンチエイジングにも効果があるという女性にとってありがたい商品。5枚入り(350元)で、1枚ずつ包装されているので、バラマキ土産としても重宝しそうです。

林百貨とのコラボ商品もあり!老舗の帆布バッグ

帆布バッグ

台湾では、帆布バッグが学生カバンとしておなじみとなっていますが、台南は有名な帆布バッグのお店が多いことでも知られています。「合成帆布行」もそのひとつ。「林百貨」なら、林マーク入りのバッグにも出会えます。丈夫で使いやすく、オリジナリティたっぷりな「メイドイン台南」の帆布バッグなら、旅の思い出になること間違いなしです。

疲れたらちょっと一息「林咖啡」

林咖啡

お土産さがしに疲れたら、4階にある「林咖啡」でひと休みなんていかが?どことなくダンスホールのような雰囲気をかもし出すレトロなカフェでは、ボリューミィな軽食やスイーツが200元~300元ほどいただけます。こちらは、ローゼルティーと本日のケーキ(レアチーズケーキ)のセット。

おいしいコーヒーとケーキに癒されのんびりしていたら、外はすっかり日が暮れていました。夜の「林百貨」はライトアップされ、昼間とはまた違った雰囲気です。台南を訪れる際は、昼と夜、そして今と昔の「林百貨」をぜひ満喫してみてくださいね。

ライトアップされた林百貨