食い倒れ天国!食べ歩きが楽しい台湾グルメ10選
一人旅、女子旅のデスティネーションとして、圧倒的な人気を誇る台湾。週末を使ったショートトリップにほどよい近さに加え、食べ歩きにぴったりのおいしいものがいっぱい!なことがその大きな理由でしょうか?というわけで、台湾の必食グルメを挙げはじめたら両手では数えきれないほどなのですが、ここはひとつ区切りよく10選で。リピーターの方々から「あの料理が入ってない!」とお叱りを受けることは重々承知の上でピックアップしてみました。さあ、見ただけでまた行きたくなる、レッツ台湾料理チェック。
小籠包/シャオランパオ
すみません、聞き飽きましたよね。とはいえ初台湾ならマストですし、いまだ訪れたら必ず食べる、というリピーターの方も少なくないはずです。湯気をたてたせいろにきゅっと口をしぼった小籠包が並んでいるあのビジュアルに、まずぐっときます。薄い皮に肉あんが包まれており、一口ほおばれば肉汁をまとったスープがあふれ出し、口の中はおいしいやら熱いやらで大変な騒ぎ。スタンダードな豚肉あん以外に、ヘチマ入り、カニ味噌入り、ウーロン茶葉入りなどの各店オリジナルも見逃せません。いまや本場上海をしのぐ人気グルメとなった小籠包。まだまだ追及しがいのある一品です。
魯肉飯/ルーローファン
こちらも王道の台湾メシ。甘辛く煮付けた刻んだ豚バラ肉をのせた小どんぶりです。味がしみしみの豚肉(脂身多め、大ぶりな角切り、煮汁多め、細かいそぼろ状など、その形状はお店によってバラエティーに富んでいます)と八角の香りが台湾テイスト。一度は食べておいて損はありません。日本の白米に比べるとちょっとパラっとした炊きあがりなので豚肉と絡みがよく、ついついかきこんで食べてしまいます。気軽な食堂ごはんといった立ち位置なので、一番小さなサイズを注文すれば、ごはんものでもそこまでお腹にたまらず、食べ歩きの邪魔をしないのもありがたいところ。
麺線/ミェンシェン
麺線とは素麺に似た細麺のこと。この麺線をカツオだしがきいたとろみのある汁で煮込んだ料理、いわば台湾版にゅうめんがこちらです。具はゆでたモツや牡蠣など。仕上げにはパクチーが添えられているところが多いよう。日本人がほっとするカツオ風味に、つるっと滑らかな麺、パクチーやモツといったパンチの利いた食材が思いのほか絶妙にマッチし、とにかく日本人観光客から熱い支持を受けています。台湾全土で食べられますが、南に行くほど汁が甘めになっていくそうです。
牛肉麺/ニュウロウミェン
台湾人のソウルフードともいうべき牛肉麺。街を歩けば、至るところでその名を掲げた看板が見つかります。スープの種類は大きくわけてふたつ。牛骨を煮込んだあっさり半透明スープの「清燉/チントゥン」と醤油系で辛味のあるこってりしたスープの「紅焼/ホンシャオ」が王道です。牛肉は、赤身の塊肉と牛スジの2種類のいずれか、あるいは両方が入っています。肉の煮方は、ほろほろと溶けるような舌ざわりのものやもう少し歯ごたえのある食感など、お店ごとのこだわりがあるようです。麺も細麺から太い手打ち麺まで、種類豊富。地元っ子はそれぞれひいきの店と好みの食べ方を持っています。それゆえ、どこか一つの店で食べたからと言って「これぞ牛肉麺」と断定しにくいのが悩ましい。いくつかお店を回ってお気に入りの味を見つけたいですね。
豆漿/ドゥジャン
台湾では外食、中食文化が根づいており、朝ごはんも街中で調達するのが普通。そのため早朝(朝5時30分オープンも当り前!)からおいしい朝ごはんを供するお店がたくさん開いています。そんな活気あふれる朝の街で食べるべきは「鹹豆漿/シェンドゥジャン」。鹹はしょっぱいという意、豆漿とは豆乳のことです。温かい豆乳に酢を入れると凝固しておぼろ豆腐状態になるのですが、豆乳部分と豆腐部分がちょっぴり分離したふるふるした感じが絶品なのです。目いっぱい飲んで胃腸を酷使した、という翌朝でもするりとお腹におさまるやさしい味わい。ザーサイや干しエビなどの具もいい仕事をしています。お好みで油條を浸しながら食べると、いきなりボリューム感が出てお腹いっぱいに。
胡椒餅/フージャオビン
焼きたてがおいしすぎる胡椒餅もはずせません。ゴマがまぶされた、パイのようにさくさくした生地をかじると、中からは肉汁あふれるスパイシーな肉あんとたっぷりのねぎが。一度食べればはまること間違いなしのスナックです。ナンのように、超高温の窯に張りつけて焼き上げる独特の製法により、外側はパリさくっ、中はもちっとしたこの生地の食感が生まれるんだとか。ネギを肉に混ぜ込むのではなく、丸めた肉あんに生のネギをたっぷりまぶしてから生地で包んでいるというのもポイント。ネギの食感は残しつつも、いい具合に肉の油を吸収してしんなり。同時にネギの甘味も増すんですよね。
こちらも小籠包同様、口の中のヤケドには気をつけたい。一気にがぶっと行くのではなく、まずちょっとかじって肉汁を味わってから、少しずつ食べていってください。
火鍋/ファオグゥオ
字面から辛い鍋を想像しますが、火鍋とは単に鍋料理のことを指すのだそう。四川風の辛い麻辣鍋や中国東北地方の酸菜鍋、韓国風の焼肉鍋や海鮮中心の鍋、モンゴル風羊肉鍋など、種類はさまざま。地元台湾の人は火鍋が大好きで、季節を問わずしょっちゅう鍋をたべています。日本でも話題になった「鴛鴦鍋/ユンイェングァオ」は、真っ赤な辛いスープと白っぽい薬膳系の2つのスープを同時に味わう鍋。陰陽の形に見立てた仕切りがある大きな丸鍋に、紅白のスープがぐつぐつ煮立っている様子は食欲を刺激しますよね。
「酸菜白肉鍋/スァンツァイバイロウグォオ」もこのところずっと人気です。中国東北地方に伝わる酸っぱい白菜の漬物と、豚バラ肉を煮込み、その中に好きな具材を投入。火が通ったら何種類もあるタレにつけて楽しみます。豚バラのこってりした脂っぽさを白菜の酸味が中和してくれ、古漬けの白菜のうまみも味わい深く、ついつい箸が進みます。
芒果冰/マンゴービン
温暖な気候でフルーツが充実している台湾。南国らしさ満点のマンゴーをたっぷりトッピングしたマンゴーかき氷は、台湾スイーツブームを引き起こした立役者です。一口にマンゴーかき氷といってもお店ごとにその製法や味わいはまったく違うので、どれがお好みかはその人次第。これまたブームを巻き起こした、ミルク味やコーヒー味などあらかじめ味をつけた氷をカンナで削るように、薄く薄く削り出していく「雪片氷/シュエホワビン」タイプのものは、ふわふわの食感の氷になり、口にするとしゅわっと溶けていくようです。ミルクの雪片氷にマンゴーをトッピングしたものから、氷塊自体にマンゴーを練りこんで雪片氷にしたマンゴーづくしなタイプまで甲乙つけがたい。もちろん昔ながらのかき氷、ガリガリ系クラシックタイプも安定の人気です。忘れてはいけないのが、マンゴー自体のおいしさ。おいしいマンゴーがあってこそ、かき氷も引き立つというもの。マンゴーが持つ甘さや酸味と、かき氷やトッピングのアイス、シロップなどがいかにバランスよく組み合わされているかがマンゴーかき氷の肝といっていいでしょう。生マンゴーを使っているお店の場合、夏季限定メニューのことも多いので、食べに行くときには事前に確認してくださいね。
豆花/ドウホワ
地元っ子にとっては、芒果冰よりもはるかに気軽で日常的なおやつ。豆乳に凝固剤を混ぜ、熱を入れて固める…という、ほぼ豆腐な製法で作られる豆乳プリンのようなスイーツです。にがりではなくサツマイモの粉などを使って固めており、豆腐よりももう少しぷるっとした食感。豆花自体には甘味がありません。タピオカやゆでピーナッツ、あずき、仙草ゼリー、タロイモなどをトッピングして、シロップをかけたらできあがり。シロップは冷たいものと温かいものとを選べるので季節によってチョイスします。夏にはかき氷といっしょにひんやりデザートとして、冬には生姜入りの温かいシロップで汁粉のようにして食べるのもおすすめ。
臭豆腐/ツォウドウフ
読んで字のごとく、くさやのような、なれずしのような、形容しがたい強烈な匂いを発する豆腐。野菜などを発酵させた汁に豆腐を漬け込んで作ります。夜市を歩いていて、どこからか刺激臭が?!と見回すと、たいがい臭豆腐の屋台があるものです。こうした発酵系食べ物の常として、毛嫌いする人も多い一方で、その得も言われぬ匂いの妙ゆえにやみつきになるというマニアもいます。とくに揚げた臭豆腐はツンとした刺激臭は消え、うまみが凝縮されていて最高、という人も。一度は試して次なる世界の扉を開くべきか、このまま避けて通るべきか悩むところです。
<番外編>
担仔麺/タンザイミエン
台湾南部にある古都・台南は、南国らしいのどかな雰囲気に加え、歴史ある街並みや、リノベーションされたカフェ、独自に発展したグルメなど魅力いっぱいの都市。レトロ好きな台湾女子や台北を行きつくしたリピーターからの人気を集める注目の街なんです。
そんな台南名物の担仔麺は、ちょっと太めの柔らかい麺にエビの頭でだしをとった汁をはり、ひき肉を甘辛く煮付けた肉そぼろとニンニク、ゆでエビをトッピングしたもの。食べるときは全部を思いっきり混ぜてからいただきましょう。あっさり系のスープにがっつりとしたニンニク味、濃いめの甘辛肉そぼろがミックスされて、パンチがききつつ、深みのある味になります。けれどポーションはこぶりなのであっという間に食べられてしまう。次への余韻を残すあたりも台湾グルメの憎いところ。台南では、他にも煮付けたエビをのせた「蝦仁飯/シャーレンファン」や新鮮な生の牛肉に牛骨スープをさっとかけただけの「牛肉湯/ニューロウタン」など、食材の新鮮さが自慢の地元グルメが揃っているので、次の旅ではぜひ台南まで足を伸ばしてみましょう。
便當/ビェンダン
旅情誘う駅弁は台湾にもあります。台湾各都市への新幹線や急行列車の発着駅である台北駅では、東京駅の東海道新幹線入口のごとく、改札の内外に駅弁売り場が並んでいます。
台湾の駅弁は、排骨(パイコー)+煮卵+漬物のおかず3品を白米の上に全部載せのどんぶりスタイルが基本です。最近では魚やベジタリアン用、幕の内風などバラエティー豊かになってきていますが、駅弁といえばやっぱり豚肉をダイナミックに揚げたこってり味の排骨が定番。高菜もしくはきゅうりの●ューちゃんに激似のきゅうりの漬物などの汁がごはんにしみこんでいるのもまたおいしいのです。台湾の駅弁は作って2時間以内のものしか売られていないので、いつでも温かいお弁当が食べられます。地方旅のおともにはもちろん、駅構内で味わうのもオツですよ!
当り前すぎてスルーしてしまったパイナップルケーキ「鳳梨酥/フォンリースー」や、字面のインパクトがすごすぎる「大腸包小腸/ダーチャンバオシャオチャン」、ごろごろ具の入ったおこわ「肉粽/バーツァン」など食べておきたい台湾グルメはまだまだ目白押し。今回行けなかったら、また次食べに来ればいいや、と思える気軽さが台湾旅の一番の魅力でもあります。こうして人はリピーターになっていくのですね…。台湾旅では、一日5食だって余裕!なんて話もよく聞きます。胃腸を鍛えて、次回の旅に備えましょう。
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