台北から30分。陶磁器の街鴬歌と古い街並みが残る三峡老街へ小旅行
台北からの小旅行として、もはやメジャーすぎる九份。2度目、3度目のリピーターさんは、もうちょっと違う所に行きたい・・・と思っているのでは?そこでおすすめなのが、陶磁器の店が軒を連ねる、鴬歌(おうか、インガォー)と、三峡(さんきょう、サンシァー)。台北駅から鉄道で30分ほどと、半日~1日の小旅行にぴったりです。今回はこの2つの街をご紹介します。
台北駅から30分でノスタルジックな街へ
鴬歌、三峡へは台北駅から台湾鉄道(TRA=Taiwan Railways Administration)に乗車します。駅の路線図的なもので確認してみましょう。台北から西へ7駅。空港のある桃園のひとつ手前です。
ここでしょっぱなから注意事項ですが、台北駅にはさまざまな駅弁が売られていて、それが飛ぶように売れていくので思わず欲しくなってしまいます。
が、台北から鴬歌までわずか30分弱。車内は地下鉄のようで、とてものんびり駅弁を食べている雰囲気ではありません。のどかな鉄道の旅を期待しているなら、ちょっと予想外れ。時間帯によっては、ずっと立ちっぱなし、というほど混んでいることもあるくらいなので、車内で駅弁を食べようというアイディアは諦めた方が良さそうです。
台北駅の券売機で乗車券を購入します。ちなみに、MRTなどで使える悠遊カード(Suica、PASMOみたいなもの)が使えるのでとても便利です。
日本と同じく、電光掲示板に行く先と出発時刻、ホームの番号が書いてあるので、確認してホームに向かいましょう。
台北を出ると車窓に広がる風景が、徐々にビル群から郊外の様相へ。お~、小旅行って感じ!と旅情を感じ始めたところで鴬歌到着です。
バスに揺られて三峡老街へ
鴬歌駅はレンガ造り(風)のかわいい駅です。この近くに台湾最大の陶磁器街があるのですが、まずはバスにのって三峡を目指しましょう。「5005」か「702」のバスが三峡へ行きます。念のため乗るときに運転手さんに「サンンラオヨンラオジエ(三峡)」と訊ねてみましょう。バスはこんな小さなバンです。
スクールバスみたいな風情ですが、ちゃんとICリーダーがついていて、悠遊カードが使えます。便利!
バスに揺られること10~15分。「文化路口」か、「三峡小学校」で下車します。あたりは活気あふれる市場。平日から大賑わいの地元の台所です。
スマホの地図で場所を確認しながら進みましょう。「老街」と記された道標もあります。
ちなみに老街とは、1895年~1945年の間の、日本統治時代に造られた街のこと。台湾ではいたるところにあります。現在は、傷んだ建物をリノベーションし、レトロな街並みを再現して、観光スポットとして売り出しているところもあります。三峡老街は特にその保存状態が良いことで有名。
当然、そんな街並みは日本人にノスタルジーを感じさせますが、つまりは日本が統治していたために生まれた街。親日的とは言え、少しだけ歴史に思いを馳せながら訪れましょう。もちろん、今現在、ここを訪れればとてもフレンドリーに迎えてくれます。
そうこう言っているうちに、三峡老街に入ったようです。思わず歓声が上がる趣ある街並み。
およそ260メートルに渡って続くメインストリートには、100軒あまりの赤レンガの長屋が並びます。現在はほぼすべてお土産者屋さんになっているみたい。その中には昭和の日本を彷彿とさせる、こんな玩具店も。
老街の中には立派なお寺があり、地元のカップルが参拝中。台湾の人々はとても信心深いのです。
ちなみに、うっかり台北駅で買ってしまった駅弁は、老街近くの公園でひっそりといただきました。ごはんの上に、甘辛いタレに漬けられたフライドチキンと煮卵。ほのかに八角が香り、絶妙に旨い!これで80元(約310円)。潔いまでのシンプルさに徹した駅弁に、SNS映えなんて関係ないぜという気持ちにさせられます。
さて、この辺りには独特の名物料理、というかお菓子があります。それがこれ、牛の角のパン。お店の人に聞いたところ、牛の角は縁起が良いとされることからその形を模したパンが生まれたのだとか。形はクロワッサンのようですが、クロワッサンのように軽くはなく、バターがたっぷり練り込まれた、ほのかに甘いパンという感じで結構食べ応えがあります。プレーンのほか、チョコ、黒糖。ココナッツ、クルミ、コーヒーなどフレーバーはさまざま。1個28元(約110円ほど)~。
街中にはこれを名物に掲げる店がいくつかありますが、こちらの「金三峡 牛角」という店が人気のようです。
老街の中には、牛角の発展系もあります。
愉快な牛の角の帽子とは裏腹に、真剣な表情でソフトクリームを絞りだすお姉さん。
それがこちら。紫芋とバニラのミックス。要するにコーンの部分があのパンに代わり、よりハイカロリーに仕上げた食べ物です。1個95元(約360円)と強気の価格設定。もちろん普通においしいです。
陶磁器の街、鴬歌をぶらぶら散歩
バスに乗って再び鴬歌駅へ。線路をまたいで駅の反対側に行くと、陶磁器の街、鴬歌の中心部に出ます。この一角には100店以上の陶磁器の店があり、日常使いの器から、巨匠らしき人の作るアート作品までさまざまな陶磁器が並びます。
軒先に並ぶ陶磁器を眺めながらぶらぶら歩くだけで楽しい。帰国後、驚くべきことに誰からも評価を得られなかったのですが、個人的にぐっときたのは、鳥の水笛(犬もいる!)。1個20元(約60円)と激安で、バラマキみやげにおすすめです(あまり喜ばれなかったけど)。
そんな鳥たちを陶磁器の間から猫が見つめます。
小さな商店だけではありません。モダンな建物の「鶯歌光點美學館」は、陶器をはじめ、ガラス細工、絵画、雑貨などが店が入るモールで、気ままに見てまわることができます。少し今風のデザインのアイテムもここなら手に入りそう。
鶯歌光點美學館
住所:鶯歌區陶瓷街18號
営業時間:10:00~19:00
気軽なネイバーフッドの街、三峡老街&鴬歌。ぜひ次の台北旅行で訪れてみてはいかがですか?
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