投稿者 : トラベル ライター、投稿日 2015 年 10月30日

台湾縁結びの神様「月下老人」でお参りしたら良縁が成就した件。

日本で縁結びの神様というと、まっさきに上がるのは島根県の出雲大社や大国主命、あるいは熊野大社ではないでしょうか? お参りしたけど残念ながら良縁成就ならず、という方、海を越えて台湾の縁結びの神様にお願いしてみませんか?台湾には縁結びで知られる月下老人(月老)という神様のパワー、個人的には大きいと思う結果でした。

縁結びの神様、その名は「月下老人」

月下老人とは?

縁結びの神様、その名は「月下老人」
Photo by MiNe

月老の伝説は、中国の宗の時代までさかのぼります。

ある夜、若者が旅先で一人の本を手にした老人に出会います。月の明かりの下で、老人に何の本を手にしているのか訊ねると、この世の婚姻について書かれた本だ、という答え。若者は自分の結婚相手が誰なのかを訊ねてみると、老人は一人の名前を教えてくれました。そんなわけがないとたかをくくっていたら、紆余曲折を経て、老人が教えてくれた相手と結婚した、これが月老伝説の始まりです。

それから数百年経った現代の台湾では、各地で廟に月老が祀られています。共通している月老の姿は、長いひげを蓄えている、右手には杖を、左手には伝説にも出てくる本や「紅線」と呼ばれる赤い糸を持っていること。廟によっては持ち物が見えづらく、月老の姿も黒かったり白かったりとバリエーションが豊かです。

月老の下へは、結婚を希望している人、恋愛成就を望む人、恋愛中のカップル、わが子に良縁を求める親が子どもを連れて一緒にお参りに行くことも多いとか。台湾だけでなく、中国や香港といった中華文化圏はもちろん、日本人をはじめとした多くの外国人もお参りに訪れています。

台北なら「龍山寺」と「台北霞海城隍廟」で月老に会える

台北なら「龍山寺」と「台北霞海城隍廟」で月老に会える
Photo by MiNe

「よし、台湾で良縁をお願いしてみたい」という方にご紹介するのは、台北の廟です。

一つめは龍山寺。MRT龍山寺駅を降り、広場を抜けるとすぐの便利な場所にあります。ここは 1740 年に落成した台湾でも歴史の深い廟です。もう一つは隣には布の市場として知られる永楽市場があり、最近では若手デザイナーショップが並ぶ迪化街(ディファジェ)がある若者がたくさん集まる場所にある台北霞海城隍廟です。

どちらも月老が祀られていて、連日、大勢の人たちがお参りします。廟には、月老だけではなく、複数の神様が祀られているため、良縁をお願いする人もいれば、商売繁盛、健康、合格など、さまざまな願い事が託されます。通常、台湾の人たちはお供え物を持ってお参りにいくので、廟の出入り口付近にはたくさんの果物などが置かれていたり、廟の外ではそうしたお供えを売る人たちも大勢います。こうした光景は廟ならではといってよいでしょう。

廟の規模によって、お線香セットの金額や、お線香の火をつける場所、神様への挨拶の順序などが異なるので、廟の前にある説明(日本語での説明がある場合も多いです)や、その廟のwebサイトに詳しく記載されているので確認することをおすすめします。

一般的な参拝の流れは次の通りです。

1)まずお線香を買い求め、お線香に火をつける。
2) 火のついたお線香を持って、順路に沿って廟内へ。
3)廟内の神様一人一人に1本ずつお線香を供えていく。
4)心の中で名前と住所、生年月日を名乗ってから願い事を具体的に述べる。

龍山寺は右側の入り口から入り、順路に沿って1周ぐるっと回ればOKです。台北霞海城隍廟には入り口前の壁に日本語での説明がありますので、入る前によく確認しておきましょう。台湾では通常、廟の中で敷居を踏まないこと、生理中の女性は参拝を避けるので、ご注意ください。

また、廟にはそれぞれメインの神様がいるのですが、月老は龍山寺でも台北霞海城隍廟でもメインの神様ではありません。月老以外の神様には、月老にお参りに来た旨を告げていけばよいでしょう。もちろん日本語で大丈夫です。

台北霞海城隍廟
公式サイト:http://www.tpecitygod.org/jp-about-xia-hai01.html

えっ、台南には月老に手紙も出せる廟がある!?

[one_half]えっ、台南には月老に手紙も出せる廟がある!?
photo by:さちよ[/one_half]

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月老に会えるのは台北だけではありません。近頃、日本人観光客に人気の台南には、祀典武廟という廟があります。ここは、台南のシンボルとして知られる赤崁楼のほど近く。オランダ統治時代の趣が残る街並みに触れたら、そのまま祀典武廟へ向かいましょう。

ここで珍しいのは、月老宛の専用ポストが設置されていること。台湾の郵便ポストはどこも、緑色の普通便と赤い速達便のポストが並んで設置されているのです が、ここにある月老専用ポストも、それと同じなんです。

おまけに、ポストの前には住所まできちんと書かれた月老あての封筒と、願い事を書く手紙の用紙も無 料で準備されています。手のひらサイズの用紙に、名前と生年月日、願い事を書いてポストに入れるだけ。封筒には宛先も宛名も書き込まれているので、あとは 自分のことを日本語でしっかり書けばOKです。

お急ぎの方は、赤い速達便で出してみてはいかがでしょうか?

祀典武廟
住所:台南市中西区永福路二段229号

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そのご利益はいかに?

月老を訪ねると、なんといっても気になるのは、本当に効果があるかどうかです。

振り返ってみたらワタクシ、これらの廟に足を運び、そのうち台北霞海城隍廟には 3 度訪ねていました。友人の案内なども含めると都合 5 回、月老にお目にかかりました。ただし、月老を訪ねたといっても友人の希望または付き添いで、実はほとんど自分からお参りに行っていない、ということ。でも、でもです。それにもかかわらず、月老を訪ねてから 2 年ほどでめでたく縁に恵まれ、いまは台湾人の旦那がいます。あとでわかったことですが、実は彼も台北霞海城隍廟の月老に2度、良縁祈願をしていたそう。同じ場所に行ってたんだね、と驚きました。

さてこれを「それってご利益じゃん!」と考えるか「そんなのご利益って言えないよ」と考えるかどうかは皆さんに委ねます。ご縁は月老がお考えになることですので。皆さんの良縁を月下老人に託してみませんか?

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文:田中美帆
Cover photo by PROMing-yen Hsu