投稿者 : 章太郎 高井、投稿日 2015 年 10月27日

LOVE棚田!フィリピンの世界遺産、コルディレラのライステラスが心に響く

突然ですが、みなさん棚田はお好きですか?

斜面を段状にして稲作地とした棚田は、狭い土地を最大限に活用したもの。山間に連なる段々の水田は、鏡のように空を映し幻想的な景観を見せてくれます。

そんな棚田を僕はとても美しいと感じるのですが、多くの日本人が同じように棚田好きなよう。なにせ「日本の棚田百選」なんていうものがあるくらいですからね。

でも、実はお米を作っている国には、たいてい棚田のようなものがあるそう。特にアジアには美しい棚田がたくさん残っているんですよね。そこで今回は、世界の棚田のなかから、世界遺産に登録されているフィリピン・コルディレラの棚田を紹介します。

山脈の斜面に連なる美しきバナウエの棚田

山脈の斜面に連なる美しきバナウエの棚田

コルディレラの棚田があるのは、フィリピンの首都マニラがあるルソン島の中央部。コルディレラ山脈のちょうど中心あたりです。山の斜面に作られた棚田は延々と続き、総延長は地球を半周できる2万km。その歴史は2000年以上ともいわれています。

スケールの大きな棚田群は標高2000mにまで達し「天国の階段」という異名も。美しい景観を見に多くの観光客が訪れています。

棚田観光の起点となるのは、イフガオ州のバナウエ。ホテルと呼べるのは1~2軒で、あとはペンションやゲストハウスが集まる小さな村です。とはいえレストランやカフェがありツアー会社も多いので、ここから周辺の棚田を巡るツアーに参加するのが一般的です。

バナウエでまず行きたいのが高台のビューポイント。往復のツアーを頼むと200ペソ(約600円)くらいですが、歩いて降りてくるつもりなら街中でつかまえたトライシクルで、一番上のビューポイントまで連れていってもらうのもいいでしょう。

ちなみにトライシクルというのはバイクの横にサイドカーを付けた乗り物で、フィリピンでは一般的な公共交通機関。町中からビューポイントまでなら約15分です。

ビューポイントからは、谷の両斜面に棚田が連なる美しい景観が一望できます。バナウエの田植えは1~2月ごろなので、爽やかな緑の棚田が見たければ3~4月、金色の棚田が見たければ収穫期の6~9月がベストです。

ビューポイントには鮮やかな伝統衣装を着たイフガオ族の人々がスタンバイしているので、彼らと一緒に記念撮影もOK。ただし寄付としてチップを求められます。

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Photo by (c)ASEAN-Japan Centre

天空へと続くバタッドのすり鉢状の棚田

天空へと続くバタッドのすり鉢状の棚田

棚田は一帯に広がっているので、バナウエ以外の村でも見られます。バンガアンやバタッド、ハパオなどが有名で、バナウエ発のツアーが催行されています。

バンガアンでは集落を訪れたり、バタッドには滝までのトレッキングがあったり、ハパオは温泉に立ち寄れたりとオプションを選ぶこともできるので、ガイドさんと相談しながら行き先を決めるとよいと思います。

もちろん時間がないときは、棚田だけを見に行くツアーもあります。僕が参加したのも、バタッドの棚田で自由行動というツアー。片道1時間ほどで、往復900ペソ(約2700円)でした。ツアーといっても、実は1人しかいなかったので「ついでにバナウエのビュースポットに寄って!」なんていうリクエストも聞いてくれました。

[one_half]天空へと続くバタッドのすり鉢状の棚田[/one_half]

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高台のSaddle Pointから棚田を一望する集落までは40分ほど歩きます。

舗装されていない細い道を歩くので、サンダルでは厳しい!特に帰りは上りが続くので結構キツイです。

バナウエからはジプニーという公共のバンも出ているのですが、停車するのはジャンクションと呼ばれる山のふもと。そこからは2時間近いトレッキ ングになるので注意が必要です。

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それでも、バダットのビューポイントでは「歩く価値があった~!」と思える絶景が目の前に広がります。

天空へと続くバタッドのすり鉢状の棚田

すり鉢状に連なる棚田は、まさに天国への階段。

時間帯によって変化する表情を楽しめるので、ランチをとりながらじっくり絶景を堪能するのがおすすめ。ゲストハウスも何軒かあり、宿泊すれば夕方や早朝の棚田を見ることもできます。

棚田の畦道を下りて40分ほど歩くと滝へ行くことも。またバンガアンまでも3時間ほどのトレッキングで行けます。バナウエ発のトレッキングツアーがあるほか、現地でガイドを雇うこともできます。

片道10時間! マニラからのアクセスは?

片道10時間! マニラからのアクセスは?

さて、最後にマニラからバナウエまでのアクセスについて触れておきます。マニラからは陸路で行くのが一般的で、個人で行く場合はバスを利用することになります。

OHAYAMI TRANSという会社が毎日バスを運行しているのですが、このバスが片道8~10時間かかるんです……。マニラを22時に出発して、バナウエに着くのは次の日の7時ごろ。帰りはバナウエを19時に出発して、マニラには5時ごろ到着します。料金は片道450ペソ(約1350円)です。

繁忙期は1便増えるのですが乗客も増えるので、早めに行ってチケットを確保したほうがよいです。2日以上前ならPayPalでの支払いも可能なので、予約をしておくとベターです。

OHAYAMI TRANS
公式サイト(英語):http://www.ohayamitrans.com

バナウエ最大の難関がこのバス移動といっても過言ではありません。といっても、深夜バスなので寝ていれば着きます。中古の観光バスを使っていて、車内はいたって普通。冷房が効きすぎなので、羽織るものは欲しいところ。

途中、2回ほど休憩があり、トイレはもちろん、温かい飲み物を買ったり食事をしたりすることができます。余談ですが、フィリピンではトイレのことをCR(Comfort Room)と呼ぶことが多いです。

出発が夜なので、OHAYAMI TRANSのターミナルまではタクシーで行きましょう。タクシーの運転手は意外と場所を知らないのですが、道路名を伝えるとスムーズです。念のため地図をプリントアウトしておくとよいかも。

帰りはマニラに早朝着なので、フライトまで時間がある人は、どこかで時間をつぶせるように調べておきましょう。

バナウエ到着が早朝、出発が夜なので、無理をすればバスで2泊の日帰りも可能……なんですが、コルディレラの魅力はのんびりとした雰囲気。それを味わうには宿泊しないと! 豪華さは望めませんが、それ以上に贅沢な気分を満喫できるはずです。

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