ミャンマーと聞いて、まっさきに思い浮かぶものといえば、黄金に輝くパゴダや美しい民族衣装をまとった人たち、非暴力民主化運動の指導者アウン・サン・スーチー。

この国は長く情報の発信や渡航が制限されていたこと、軍事政権下にあったことから、どこか「神秘的で遠い国」というイメージがあるかもしれません。でも、それも今や昔。ここ数年で急速に民主化が進み、経済が急発展。2015年から観光ビザも飛躍的に取りやすくなり、ツーリストにとっても行きやすい国となりました。

そんなミャンマーに初めて行くなら、ぜひ訪れたいのが大都会ヤンゴン。街中には、イギリス植民地時代のコロニアルな建物と仏教国らしい寺院が混在し、アジアのほかの国にはない独得の雰囲気が漂っています。

テーマパークさながら! 庶民で賑わう黄金のシュエダゴン・パゴダ

シュエダゴン・パゴダ

ヤンゴンに来たのなら、まずはパゴダ(仏塔)へ。ミャンマーの人々にとって、パゴダは心のよりどころであり、同時にレジャースポットのような存在でもあります。「仏教とレジャー?」と不思議に思うかもしれません。が、ミャンマー仏教の総本山でもある「シュエダゴン・パゴダ」を日没後に訪れれば、それも納得するはず。

境内は7000個を超える宝石が散りばめられた高さ約100メートルの黄金のパゴダを中心に、大小66のパゴダや仏像、小さな廟が点在し、まるでテーマパークのよう。

ミャンマー パゴダ(仏塔)

なにより、家族連れが夕食のお弁当を広げていたり、恋人たちがデートをしていたりと、なんだかとても楽しそう! なぜ夜にこれほどの人々で賑わうのかというと、日差しが強烈なヤンゴンでは、日没後にライトアップされるパゴダが涼しくて賑やかな絶好の散策スポットだからなのです。もちろん、ミャンマーは敬虔な仏教徒の国。熱心に参拝している人もたくさんいて、そんな風景にも異国情緒を感じます。

ミャンマー パゴダ

境内にあるパゴダや廟を観てまわると、1、2時間はあっという間。参拝後はお土産を探しがてら仲見世をぶらつくのも楽しそう。

なお、賑やかで楽しいパゴダですが、神聖な場所であることには変わりありません。境内では土足厳禁、裸足がルール。観光客も入口で靴を預けての見学となります。また、肩や足を露出した服装もNGなのでご注意を。ヤンゴンの人々が大切にしている場所ですから、ローカルマナーに合わせた服装を心がけたいものです。

パゴダの境内

パゴダで自分が生まれた曜日の神様に願いごとをしよう

スーレー・パゴダ

市の中心部にあるのが「スーレー・パゴダ」。付近にはバスの発着所があり、いつも多くの人で賑わっています。金色のパゴダの背景に近代的な高層ビルが見えるのが、いかにも今のヤンゴンらしい風景。

この「スーレー・パゴダ」や「シュエダゴン・パゴダ」を訪れる前に、ぜひ知っておきたいのが自分の生まれた曜日。ミャンマー仏教では「月曜生まれはトラ・東、火曜生まれはライオン・南東」といったように、各曜日に守護動物と方角があり、何曜日に生まれたかによって自分の神様が決まるといわれています。それに基づいた「八曜日占い」もあるほどポピュラーな存在。どちらのパゴダにもそれぞれの神様を祀る像があるので、ぜひお参りしておきましょう。水曜だけ午前と午後に区別されるので、水曜生まれの人は、生まれた時間の確認もお忘れなく。

スーレー・パゴダ

眩いほどの仏塔で知られるのは「ボータタウン・パゴダ」。ここは約2500年前に、8人の僧侶がインドから仏陀の遺品を持ってきたことが起源とされている歴史あるパゴダです。神々しく展示されているのは、仏陀の聖髪と聖歯。内部は一面に金箔が貼られていて、黄金の迷路のよう。境内には、ャンマーの人気俳優が寄進した、彼にそっくりだという妙に男前な仏像も。

ボータタウン・パゴダ 仏像

変り種といえるパゴダが、高さ17.6メートル、長さ65.8メートルの寝釈迦が有名な「チャウッターヂー・パゴダ」。巨大なお釈迦様の足裏に描かれた108個の仏教宇宙観図は必見です。

チャウッターヂー・パゴダ 足裏に描かれた仏教宇宙観図

街歩きは涼しい朝と夕方が狙い目!

日中が暑いヤンゴンでは、地元の人たちが街中に繰り出すのは、朝と夕方が中心。この時間帯に街を歩けば、素顔のヤンゴンを見ることができます。

庶民がいっせいに買出しに出かけるのが朝市。7時台には、野菜や南国の果物、雑貨を売る店やミシン一台の仕立屋、宝くじ売り場など露店が並び、すでに賑わっています。さとうきびジュースのスタンドで喉を潤しながら、そんな市民の台所をそぞろ歩くのも楽しいもの。民族衣装のロンジー(腰布)を纏った女性たちがしなやかに歩く姿にも、思わずうっとり。

民族衣装のロンジー(腰布)を纏った女性たち

ちょっと日差しが強くなってきたら、屋根付きで買い物がしやすい「ボージョー・アウンサン・マーケット」へ。ここはイギリス植民地時代からあるクラシカルな建物のなかに、生地店やロンジーの仕立屋、宝石店に漆器店などがずらりと並ぶヤンゴン最大のマーケット。観光スポットでもあるため、意外とクレジットカードが使える店が多く、お土産を探すにはちょうどいい場所です。

ボージョー・アウンサン・マーケット

日没後は、ローカルで賑わうビアパブ通りへ繰り出してみては? ミャンマーの生ビールを飲ませてくれるオープンエアの店がずらりと並び、日本の赤提灯街を思わせるここは、ビール党にはたまらないエリアです。どの店も軒先で串焼きのいい香りを漂わせていて、これをおつまみにビールを楽しむのがお決まりのスタイル。ミャンマービールは世界的なビールコンテストで何度も受賞歴があるブランドですが、生ジョッキが500チャット(約50円)ほどと格安。これも、ミャンマーが経済成長過渡期にある今のうちかもしれません。

ミャンマーにミャンマー料理はない?!

ミャンマーのローカル食

旅先で気になるのがローカル食。この国は135の民族が暮らす多民族国家であることに加え、国境を接するラオス、タイ、インド、バングラデシュ、中国などの影響も受けているため、食のバラエティが豊か。

そのため、ミャンマー料理といっても一概には説明できないのですが、しいていえば、国民の7割ほどを占めるビルマ族の料理が代表的なミャンマー料理。よく見かけるのはニンニクと生姜、タマネギをたっぷりの油で炒め、そこへ野菜や肉を入れ、煮詰めて水分を飛ばして作るカレー煮込み。これだけ油を多用していながら、女性はスリムな人が多いのは、野菜をたっぷりだからでしょうか。

カレー煮込み

食卓で必ず用意されるのが、茶葉の漬け物を塩やナッツ、揚げニンニクなどで調味した「ラペットゥ」。これは案外とクセになるので、気に入ったのなら、ぜひスーパーで購入してみては? 定番のお茶請けですが、ビールにもよく合います。

ラペットゥ

朝市や街中でよく見かけるのが、日本のたこ焼きにそっくりな「モン・リンマヤー」。直訳すると「夫婦のお菓子」。半球を2つくっつけて丸くするため、そう名付けられたそう。中身は米と豆と油と塩だけの、老若男女に愛される国民的おやつです。

モン・リンマヤー

食が豊富でビールがおいしくて、物価も安く、人々のマナーがとてもいいヤンゴン。日本からは直行便が毎日運航し、大都会ながら治安も比較的いいので、旅はとてもしやすい街です。近年は開発が猛スピードで進み、交通渋滞も見られるようになり、民族衣装のロンジーを着る人も減っているといいます。開発が進み大きく変わってしまう前の今こそが「行きどき」かもしれません。

ヤンゴンの少女

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