香港というと、高層ビル群や派手なネオン看板が連なる繁華街の印象がありますが、実は、総面積の40%以上を国立公園や自然保護区が占める、緑豊かな街。意外にも、東京都の半分ほどの面積の中で、ビルが林立するエリアは10%しかないのです。

そんな香港では、トレッキングが大人気。総延長400kmを超えるトレイルが整備されていて、なかには都心からアクセスしやすく、ビギナーが歩きやすいコースもあります。香港でおいしいものをたくさん食べた翌日は、トレッキングでカロリーを消費しながら、爽やかな汗を流してみませんか?

都心から30分でいける人気コース「ドラゴンズ・バック」

ドラゴンズ・バック

都心から近くアクセスしやすい人気のトレッキングコースといえば、「ドラゴンズバック(龍脊)」。セントラルからはタクシーやバスで約30分。「ランチを食べてお腹いっぱいになったから運動しよう!」と思い立って出かけても、ディナーまでには十分に戻ってこられる距離にあります。「龍の背中」という名前は、小さな丘がいくつも連なり、尾根がくねくねと曲がりくねっていることに由来するのだそう。

スタート地点の標識に描かれているのは、可愛らしいドラゴンのイラスト。こんなユニークな標識も、気分を盛り上げてくれます。案内板で地図を確認して、いよいよ龍の背へ! コース上には、500mごとに里程標が設置されているので、どのぐらい歩いたのか、自分が今どこにいるのかを、簡単に知ることができます。

ドラゴンズ・バック

前半の緩やかな上り坂は、潅木に囲まれていて何も見えません。ですが、10分ほど歩くと、眼下には瀟洒な西洋風アパートが並ぶ入り江が。

ドラゴンズ・バック

さらに分かれ道を登山標識の通りに進むと、両側に視界が開けた尾根が現われます。右手にエメラルドグリーンの海と白亜の建物が並ぶビーチ。左手には、穏やかな湾沿いに立ち並ぶ高級リゾートマンション。その風景は、まるで地中海沿岸の村のようで、つい1時間半ほど前まで摩天楼のど真ん中にいたということを忘れてしまいます。

ドラゴンズ・バック

尾根は海風が強いため、ちょっとだけ体力を使いますが、この風景が見えてきたら、ゴールまであとわずか。南の草花を鑑賞しながらのんびりと歩いて、スタート地点から1時間半~2時間もあれば、頂上に到着します。再びスタート地点に戻り、すぐ近くのバス停からセントラルへ戻ることができるので、アクセスの心配もなし。「ドラゴンズ・バック」は、歩きやすい靴さえ用意しておけばいつでも行ける、気軽なトレッキングコースです。

ドラゴンズ・バック

マイナスイオンたっぷりの滝群を目指し「大帽山郊野公園」へ

もっとたっぷり自然に浸りたいという人や山ガール、滝ガールに人気があるのが、「大帽山郊野公園」。九龍半島にある香港最高峰、大帽山の北に、4つの滝が連なるトレッキングコースです。ヒンヤリとした森の空気はとても気持ちがよくて、亜熱帯モンスーン気候の香港とは思えないほど。

トレッキングの拠点となるのは、ふもとにある梧桐寨という村。セントラルからタクシーで40分もあれば到着しますが、ライチやバナナの木が茂る畑の合間に民家が点在する素朴な風景は、なんだかとても遠くへ来たような気分にさせてくれます。村のよろず屋さんで飲み水を購入するのも、なんだか懐かしい感じ。

大帽山郊野公園

4つの滝の名前は、ふもとから順に、井底瀑、中瀑、主瀑、散髪瀑。すべての滝を見て往復すると、少なくとも4時間はかかり体力もそれなりに必要。もう少し気軽に楽しむのなら、より見応えのある中瀑と主瀑を歩くだけでも、十分にトレッキング気分は味わえるはず。メインのスタート地点は民家の間を縫ってしばらく歩いたところにあって分かりにくいのですが、お寺を過ぎたあたりに、最初の標識が見つかります。

大帽山郊野公園

歩き進めるうちに、森はだんだん深くなり、上り坂は急に。石の階段は脚を踏み外しそうなほど狭いうえに滑りやすいので、慎重に。頭上に茂る大きな木々で太陽が遮られているので、うっそうとした深い森の中をさまよい歩いているような気分になるかもしれません。

大帽山郊野公園

歩き始めはちょっと緊張しますが、慣れてくると、美しい風景がしだいに目に飛び込んできます。露にしっとりと濡れるシダや、青々と輝く苔、木々の間に止まる蝶や野鳥。森の息吹はとても気持ちよくて、「香港って本当は自然がいっぱいなんだ!」と実感します。

大帽山郊野公園

とはいえ、草をかき分け、足を踏みはずさないように進むのは、なかなか体力を消耗するもの。緊張しながら歩くから体はこわばるし、冷や汗もびっしょり。もう引き返そうかな…と弱音を吐きそうになった頃、目の前に現れるのが中瀑。滝壺の前には、座るのにちょうどいい岩があるので、ここでひと休みすることができます。マイナスイオンをたっぷりと浴びながら、ヒンヤリとした滝壺で足を冷やすのは、最高の気分。だいたいここまで、スタートしてから1時間ほどです。

大帽山郊野公園

中瀑からこのトレッキングコースのハイライトともいえる主瀑までは、約30分。この滝は高低差30メートルと香港最大級。到着したらゆっくりしたいものですが、梧桐寨には日没前に戻れるよう、時間調整はお忘れなく。

大帽山郊野公園

朝ごはん前に歩きたい絶景コース「ポッテンジャー・ピーク」

食べ歩きにショッピング…と1日の予定がびっしり詰まっているけれど、朝食前に軽く歩きたいというときには、住宅街にも近いポッテンジャー・ピーク(砵甸乍山)の見晴台がおすすめ。道はアスファルトや整備された階段なので、トレッキングというよりもお散歩感覚。崑崙花(こんろんか)など、南国の花を見つけながら気軽に歩くことができるコースです。場所は香港島の小西灣運動場というスタジアムのすぐ近く。所要時間は、スタジアムからのんびり歩いて1時間ほど。

ポッテンジャー・ピーク

ここは朝から、地元の人たちが太極拳をしたり体操をしたり散歩をしたりするスポット。自然も美しいのですが、ローカルと触れ合うのが一番の楽しみかもしれません。目が合ったら、「早晨(ゾウサン)!」と挨拶すれば返事を返してくれるかも。

ポッテンジャー・ピーク

ポッテンジャー・ピーク景観台から眺めるのは、海と島、そして高級マンション群。こんな風景を眺めてホテルに帰って朝食、というのも爽やかな1日のスタートになりそうです。

ポッテンジャー・ピーク

ちなみに、ここには、雨天でもジョギングしている人や、東屋の下で太極拳をしている地元の人が思いのほかいます。雨に濡れて輝く緑や南国の花もきれい。小雨程度だったら、出かけてみるのもいいかもしれません。

ポッテンジャー・ピーク

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