アジアへの乗り継ぎ旅におすすめのハブ空港&LCCは?

アジアへの乗り継ぎ旅におすすめのハブ空港&LCCは?

アジアの人気エリアへの旅を考えた時、安さを追求するなら乗り継ぎ便を検討してみると、ぐっと選択肢が増えます。乗り換えで時間を取られるなんて! という人ももちろん多いでしょうが、寄港地での観光や空港散策の時間がプラスされると考えれば、新たな楽しみがアップ! トランジット(乗り継ぎ)の乗客が多いハブ空港は、ショップやレストランが深夜まで営業し、トランジットツアーを開催するなどのサービスを展開しているので、空港での長時間滞在も退屈しません。もちろん時間帯によっては市内に出て観光することもでき、短い時間で2都市周遊もできちゃうのです。乗り継ぎ旅におすすめの空港とそこを拠点にする格安航空会社(LCC)をご紹介します。

仁川国際空港(韓国)

アジアを代表する巨大ハブ空港のひとつ仁川国際空港。日本への就航路線がとにかく多く、乗り継ぎ旅のチケットを探すなら外すことのできない空港です。

仁川国際空港を拠点とするLCCは、ジンエアー、チェジュ航空、エアソウル、ティーウェイ航空、イースター航空の5社。韓国系LCCは日本でも人気のあるベトナムに多く就航しているのが特徴。とくにダナン、ニャチャンへはたくさんの直行便が出ています。そのほかプーケット(タイ)、ボラカイ(フィリピン)などのリゾートエリア、また韓国で近年人気の高いラオスへの便も運航。日本からの直行便がないリゾートエリアは狙いめです。


Photo by TEA/123RF

仁川国際空港はハブ空港として整備が進められてきただけあって、外国人向けの韓国文化体験コーナーや常設ステージでの演奏会といった無料サービスや24時間営業のレストランなどの施設が充実しています。個人的には第1ターミナルの地下にある24時間営業のスターバックスがWi-Fi、フリー電源が全席にあり非常に使いやすいです。
2018年には第2ターミナルがオープンし、さらにショップが増えていました。


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面白いところでは、空港内に韓国風サウナのチムジルバンがあるんです。チムジルバンは風呂とサウナを組み合わせた施設。風呂よりもドーム型の汗蒸幕や土サウナ、岩盤サウナなどがメインになります。ここで汗をかいてから休憩室でクールダウンというのが一般的な流れです。サウナには館内着で入るので裸でサウナというのに抵抗感がある方でも安心。

新設の第2ターミナル側にはシネマコンプレックスが入っています。24時間営業というわけではありませんが、22時以降の深夜上映回があるので夜間滞在で空港の外に出にくいときは映画を楽しんでもよいかもしれません。

6時間以上の乗り継ぎ時間がある場合は、空港を出てソウル市街に行くのもありです。仁川国際空港からソウル中心部までは空港鉄道で約40分。10分に1本程度の頻度で出ているので利用しやすいでしょう。もし市内に行くなら空港鉄道が停車するソウル駅周辺の南大門、明洞、あるいは弘大エリアにするのが◎。江南や東大門は空港からのアクセスがあまりよくないうえ、交通渋滞が頻繁に発生するエリアなので、時間の制約がある場合はリスキーなんです。

また空港ではトランジットツアーが実施されており、ショッピング、伝統文化体験など数コースが用意されています。時間的に微妙なときは、空港に隣接して2018年オープンした「パラダイスシティホテル」をのぞいてみても。カジノ、美術館、クラブなどが入ったラグジュアリーリゾートで、空港から無料シャトルバスで10分です。

香港国際空港/チェクラップコク国際空港(香港)

こちらもアジアに名だたるハブ空港。位置的にも日本から東南アジアへ行く際の中継地点になります。香港空港を本拠地とするLCCは、香港エクスプレス航空、キャセイドラゴン航空。

香港エクスプレス航空は羽田から深夜便が出ているので、都内からの週末旅に利用した方も多いのでは?羽田をあわせ日本の13の空港に就航便があり、日本からのアクセスは抜群です。香港エクスプレス航空からはシェムリアップ(カンボジア)やチェンマイ、プーケット(いずれもタイ)、ニャチャン(ベトナム)など、人気ながら日本からの直行便のないエリアに就航しています。キャセイドラゴン航空はシェムリアップ(カンボジア)やセブ(フィリピン)へ運航していますが、日本への運航路線が少ないのがややネックです。


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香港国際空港はハブ空港として24時間営業をうたっており、休憩スペースや充電スポットのほか、レストランやカフェなども深夜営業の店が多くあります。空港内にはスターバックスが7店舗も入っており、うち3店舗が24時間営業です。

食の都香港らしく、空港内のフードコートもかなり充実。本格飲茶も楽しめます。また各種ブランドショップが揃うモールも。たとえばレトロ香港をテーマにした雑貨を扱うG.O.D.のショップでは香港らしいお土産が手に入ります。キッチュな色合いや懐かしいおもちゃ風のデザインがツボにハマる人にはおすすめ。

空港から市街地までは鉄道の香港エアポートエクスプレスを利用して30分弱。香港エアポートエクスプレスは当日内であれば往復で片道料金になる当日往復割引があります。さらにほぼ24時間走っているリムジンバスもあり、市街地までのアクセスは良好といえます。といっても完全な深夜に街に出ても、さすがの香港も開いているお店はまばらなので、明け方まで空港で過ごしてから街に出るのがいいでしょう。香港名物ともいえる飲茶のレストランや朝ごはん用のお粥店は朝早くから営業していることが多いので、朝ごはんを市内で食べるというのも手です。

もし10時間以上のロングステイが予想されるなら、ディズニーランドに行ってしまうというプランも考えられるでしょう。混雑せず回りやすいと噂の香港ディズニーランド。東京であの行列にくじけた人でも、香港でならチャレンジできそうです。空港からは、バスと地下鉄を乗り継ぐ必要がありますが、1時間程度で到着します。

乗り継ぎ時間が3〜4時間程度でそれほど余裕がない、空港周辺で過ごしたい、という場合は、空港からバスで10分の場所にあるアウトレットモール「シティゲートアウトレット」にショッピングがてら出かけてみても。各種ショップは空港内にもありますが、こちらのアウトレットには大きなローカルスーパーがあり、食材やお菓子などを買うならおすすめです。

チャンギ国際空港(シンガポール)

世界のベスト空港ランキングの常連、チャンギ国際空港。その名にふさわしく、サービスの充実ぶりはよく知られるところです。2019年春に空港敷地内に巨大複合施設「ジュエル・チャンギ空港」がオープンし、もはやここで観光も完結してしまうのでは?という豪華さが話題になりました。空港から市街地へのアクセスもよいのですが、ひとまず空港を味わうだけでも乗り継ぎ時間を目一杯楽しむことができそうです。


Photo by TEA/123RF

世界に冠たるハブ空港らしく、飲食店はもちろん、マッサージやスパ施設も完備。24時間営業の無料映画館まであるんです。植物園が併設されており、美しい空港内のデザインはよく雑誌などにも取り上げられています。また仮眠スペース、フットマッサージチェアーが空港内のいたるところにあり、ほとんどが無料というのも嬉しいところ。

そして、なんといっても新登場の複合施設、ジュエル・チャンギ空港がすばらしい。第1ターミナルに直結していますが、現在第4まであるターミナル間はスカイトレインでつながっているので、いずれのターミナルからも移動はかなり楽です。ジュエルは庭園、飲食店、ショッピングモール、アトラクションまで全て詰め込んだ巨大施設なのですが、目玉は世界最長の室内人口滝「レイン・ボーテックス」でしょう。吹き抜けの天井から地下まで高さ40mを流れ落ちるスケールの大きい滝。滝のまわりを囲むように熱帯植物園が作られており、そのデザインセンスの高さと迫力は一見の価値あり。


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チャンギ国際空港を拠点とするLCCは、スクートとジェットスター・アジア航空。いずれのLCCも実は日本からシンガポールを経由する就航便がないのですが、大手航空会社と提携する乗り継ぎ便は多く、トランジットに利用する機会はわりと高いのではないでしょうか。とくに隣国マレーシアやインドネシアとの間には多数のLCC路線が就航しており、ペナン、ランカウイ(いずれもマレーシア)、バリ(インドネシア)などに、シンガポールを経由するチケットが多く見つかります。

桃園国際空港(台湾)

台湾の桃園国際空港もまたハブ空港として整備が進んでいます。日本への就航便があり桃園国際空港を拠点とするLCCは現在のところタイガーエア台湾の一社のみですが、かなりリーズナブルなチケットが多い印象です。就航地はセブ(フィリピン)、バンコク(タイ)など。またシンガポールを本拠地とするスクートがタイガーエア台湾と提携しており、日本からシンガポールや東南アジアへの便は桃園国際空港が経由地となっていることが多いです。


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空港内の設備としては無料のシャワー施設、充電スポット、休憩室などがあります。無料シャワー施設があるのは、深夜到着客としてはありがたいところ。また24時間営業のカフェ、フードコートも数店あるので、深夜到着の場合はこのへんを利用して時間をつぶせると思います。お店も増えてきており、今後LCC路線の発着が増えれば、さらなる発展の余地がありそうです。

空港内はそれほど巨大ではないのですが、意外と複雑な造りになっていて、目的なく歩くと迷ってしまいそう(私だけでしょうか?)。案内図をきちんとチェックしてから回りましょう。

桃園国際空港から台北市内へは、桃園MRTを利用すれば台北駅まで約40分。非常にスムーズに移動できます。バスの場合は24時間運行しているので、深夜でもとにかく市内に行きたい、という場合は手続きを終えたらすぐバスに乗ってしまっても。台北駅周辺であれば24時間のカフェやファーストフード店があるので、そこで過ごし、早朝からは台北定番の朝ごはんの店に繰り出せばよいでしょう。台北は豆漿や蛋餅を出す朝ごはん店がたくさんあり、どこも早朝から賑わっています。超人気店の「阜杭豆漿」などは朝5時30分の開店前から行列ができるほどです。


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日中であれば、空港で予約できるトランジットツアーもあります。国際線の乗継時間が7時間以上24時間以内の人が対象ですが、近隣の観光地である三峡、鶯歌へ行くツアー、台北101ビルなど台北市内の名所を回るツアーが開催されています。

クアラルンプール国際空港(マレーシア)

世界最大のLCCグループのエアアジアが拠点空港としているのがクアラルンプール国際空港です。ふたつのターミナルがそれぞれサテライトをもった巨大空港で、うちKLIA2と呼ばれる第2ターミナルがLCC専用となっています。そのほとんどがエアアジアグループの路線が占めており、さながらエアアジア専用空港といった趣です。格安航空会社の雄との異名をもつ通り、とにかく就航先が多彩。マレーシア国内はもちろん、インドネシア、タイ、インド、ベトナムなど周辺アジア諸国とオーストラリアなどへ就航しています。


Photo by Azrin Razli/123RF

エアアジアの便の発着があるKLIA2には、トランジットの時間を過ごすのにちょうどよいショップやカフェが多くあります。空港ビル内にあるショッピングモール「ゲートウェイ」はブランドショップやスーパー、カフェ、レストランが並び、多くの店舗が24時間オープンなので、ここで時間を過ごすのがおすすめです。

とくにローカルスーパーの「ジャヤグローサー」が併設されているのがポイント。空港内のお菓子や食材はかなり割高な印象ですが、ここは市内のスーパーと同じ設定なので、インスタントラーメンやマレーシア菓子など、バラマキ土産が揃います。便が集中する時間は混み合うものの、空港自体の空間が広々としているので、窮屈さは感じません。これでKLIA2に無料シャワー室が設置されれば、完璧に近いのではないでしょうか。

クアラルンプール国際空港からクアラルンプール中心部までは、KLIAエクスプレスという空港鉄道が通っており、1時間弱で到着します。座席の座り心地も快適で便利な空港鉄道なのですが、運賃が往復で2500円ほどして少々お高め。クアラルンプール駅からペトロナスツインタワーや屋台街で有名なジャランアロー周辺まではさらに乗り換えて20〜30分程度かかります。7時間以上の余裕がないなら市内観光までは欲張らないほうが無難。クアラルンプール周辺のインド人街やムルデカスクエアを見るのがちょうどよいかもしれません。

とにかくどこか空港外に出たい…というのであれば、空港鉄道の空港とクアラルンプールのちょうど中間地点に、行政都市として計画されたプトラジャヤがあります。政府系機関が集中しているのですが、計画都市だけあって、どの建物も建築デザインが凝っており、配置もバランスがいいのです。街の中心にある人造湖のクルーズ、湖畔にある「ピンク・モスク」として人気を集めているプトラジャヤモスクなどがあり、近年は観光地としても多くの人が訪れています。プトラジャヤ駅からタクシーで10分程度。見どころはモスク周辺に固まっているので、サクッと観光するならプトラジャヤもおすすめです。


Photo by Tourism Malaysia

ゲートウェイにプラスしてショッピングモールに行ってみたいという方は、空港に隣接する、日本でもおなじみの「三井アウトレットパーク」へ行ってみては。空港から無料のシャトルバスが20 分おきに出ています。マレーシアブランドも揃っているのでチェックしてみてもいいでしょう。

今回はLCCを中心にご紹介しましたが、大手航空会社のチケットも乗り継ぎ便にすることで、ぐっとリーズナブルなものが見つかります。もちろん社会人の場合、予算だけでなく時間の制約もあるので、無条件に乗り継ぎ旅を! というわけにはいきませんが、長時間の待ち時間と考えず空港散策や近場散歩のひとときにできたら一粒で二度おいしい旅になるはず。それではみなさん、ハブ・ア・ナイス・トランジットトリップ!

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