旅の思い出が蘇る!アジアン・インスタントラーメン食べ比べ

旅の思い出が蘇る!アジアン・インスタントラーメン食べ比べ

安くてすぐ食べられるインスタント食品の王様といえばインスタントラーメン。とくにアジアの国々はもともと麺料理が豊富だからか、それに比するように数多くの種類が販売されており、インスタントラーメンの宝庫といえます。
現地のコンビニやスーパーで気軽に手に入るので、旅先で買ったり、おみやげにもらったりしたことのある人も多いのではないでしょうか?というわけで、今回は旅先や日本で手に入るアジアのインスタントラーメンを食べ比べ。実際のところ、現地のインスタントラーメンの種類は数え切れないほどありますので、あくまでも私が食した範囲内で。それでは現地に思いを馳せながら、アジアン・インスタントラーメンをご紹介します。

アジアのインスタントラーメン事情

世界ラーメン協会の調べによると、2018年のインスタントラーメンの世界総需要は約1036億食。ランキングでは1位中国・香港、2位インドネシア、3位インド、4位日本、5位ベトナムとなっており、以下アメリカ、フィリピン、韓国、タイと続き全体の8割近くがアジアで消費されている計算になります。これを人口比で考えると、1人あたりの消費量は1位韓国、続いてベトナム、ネパール、タイ、インドネシアの順。韓国は年間1人あたり約74.6食のラーメンを消費しており、2位ベトナムの年間53.9食を大きく引き離すぶっちぎりの1位です。

インスタント「ラーメン」とはいっていますが、小麦粉の揚げ麺のほか、米麺や春雨などの乾燥タイプもあり、現地の麺料理と対応したインスタント麺が多数。特徴として、日本ではカップ麺の割合が多く、他の国では袋麺が多いそう。

まず作り方をチェック!

海外で買ったインスタントラーメンでも作り方はだいたい同じ。袋の裏を見ると、ざっくりとですが作り方がわかります。絵つきのものから文字のみの説明までいろいろありますが、おおむね3ステップで作り方が説明されています。大きく違うのは、麺を茹でた湯をそのまま使うか、捨てるかというステップ。たとえばインドネシアやマレーシアのミーゴレンのような焼そば系は、日本の焼そばと同じく、湯切りをしてから付属の調味料と和えます。写真はベトナムのミーシャオという炒めそばのインスタントですが、青く囲ったところを見ると、ステップ2で湯を捨てるというイラストと文が添えられています。

まず作り方をチェック!

スープ麺の場合は、茹でた湯をそのままスープに使います。ただ、ベトナム、タイのインスタントラーメンの場合はほとんどの商品の作り方に、器に麺と調味料を入れ、そこに湯を注いで待つ、といういわゆるチキンラーメン的なマニュアルが書かれています。湯切りをする場合も同様で、そもそも鍋を使うことが想定されていない様子。

まず作り方をチェック!

分量や時間の基本は、麺50〜80g(東南アジアはだいたいこの容量)に対し、水が350〜400mlで3〜4分放置か煮込む。もし袋の裏を眺めても作り方らしきものが見当たらない場合は、この見当で作っておけば失敗することはないと思われます。

ベトナム/フォー・フォン・ミエン(エースコック)、オリジナル・ハイトム・ヌードル(ヴィフォン)

発展めざましく人口が増え続けているベトナム。インスタントラーメン市場も拡大し消費量は上昇の一途です。そんなベトナムのインスタントラーメン知名度ナンバーワン企業は、Acecook Vietnam(エースコック・ベトナム)。日本でも有名なエースコックがベトナムとの合弁として1995年に立ち上げた企業で、どんどんシェアを伸ばし今や国内50%強という圧倒的なシェアを持つ最大手です。とくに「Hao Hao(ハオハオ)」というシリーズが大人気。青、ピンクなどのカラフルなパッケージが目を引き、トムチュアカイ味というトムヤムクン風の味のもの、オニオン&サテ風味などのフレーバーがあります。写真はスペアリブ&にんにく風味。

ベトナム/フォー・フォン・ミエン(エースコック)

もともとベトナムは麺の種類が豊富。すぐに思い浮かぶフォー以外にもブン、フーティウなどの米麺、緑豆春雨のミエン、小麦麺のミー、タピオカ入りのバンカンなどがあり、国土が南北に長いベトナムは地域ごとの名物麺料理もたくさん。スープの出汁は魚介、牛、豚などと多彩です。インスタントラーメンにもそれは反映されています。たとえばミエン。写真は最大手エースコックから出ている春雨麺ミエンのシリーズ「フォー・フォンミエン」の豚肉ひき肉味。かやくの量がわりと多く、フリーズドライのような豚肉のミンチがたくさん入っています。春雨とスープとかやくを器に盛り、お湯を注いで3分。

オリジナル・ハイトム・ヌードル(ヴィフォン)

日本でスープ春雨を食べている人なら「ああ、これこれ」と感じるであろう味です。豚のスープに醤油でほんのり味付けしたような味わいは安定ではあるのですが、反面ベトナムらしさに欠けるのが惜しいところ。ただ春雨自体は食感がしっかりしていて食べ応えがあり、麺としてきちんと成立しています。エースコックのミエンシリーズは他にポーク&タケノコ、スペアリブ、エビなどの味があり、食べ比べてみるとよさそう。

日本でスープ春雨を食べている人なら「ああ、これこれ」と感じるであろう味

余談ですが、こちらは空港の売店にあった箱入りフォー。きちんと箱に入っているのとポップなデザインが気に入り購入しましたが、箱を開けてみると中にはエースコックのフォーセット!セット内容も同じなので、スーパーで袋麺を買う方がお得かと思われます……。

空港の売店にあった箱入りフォー

というわけでエースコックのほぼ一強ですが、国内ブランドの数は多く、1963年創業のVIFON(ヴィフォン)やMiliket(ミリケット)なども有名です。いずれも老舗で、エースコック登場前はベトナムの代表的なブランドでした。そのため一定の年齢以上には郷愁を誘うようで、復刻版なのか昔ながらのパッケージ、当時のレシピの商品も出ています。ビニール加工された紙の手触りのパッケージに単色のイラストというデザインは今見ると新鮮。ジャケ買いしたくなるインスタントラーメンです。写真の「オリジナル・ハイトム・ヌードル」の味は香辛料のついたエビスープというシンプルラーメンで、スープの味はかなりさっぱり。麺はチキンラーメンに味や食感が似た縮れ麺で弾力は少なめです。

オリジナル・ハイトム・ヌードル

ちなみにヴィフォンには「Hoang Gia(ホアンジア)」という高級フォーのシリーズがあり、これは具がレトルトになっている本格派。価格帯はちょっと高めながら、味はかなりおいしいと評判です。

ベトナムの麺料理はどれも辛さがマイルドに抑えられ、日本人も抵抗感なく食べられるものが多いですが、インスタントラーメンも同様。ただ、そのぶん淡白すぎるきらいもあります。個人的にベトナムの麺料理はハーブなどの葉物を多く入れることと、ライムで酸味を加えるところに決めてがあると考えており、ベトナムのインスタントラーメンを食べるときはオプションでパクチー、ライム果汁を加えると現地の雰囲気が出るのではないかと思います。

インドネシア/ミーゴレン アヤン・クリスピー(ミースダップ)

消費量だけなら世界2位のインドネシア。人口の多さもありますが、年間1人あたりの消費量は47.5食で第5位と堂々たるインスタントラーメン大国です。イスラム教徒が大多数を占めるお国柄、ハラル対応の商品がほとんど。パッケージにもきちんとマークが入っています。そのため豚骨のものはなく、鶏肉、海鮮スープのものが主流です。国内のメジャーブランドは、Indo mie(インドミー)とMie sedaap(ミースダップ)のふたつ。迷ったらこのふたつのブランドから選んでおけばOKです。

インドネシア/ミーゴレン アヤン・クリスピー(ミースダップ)

インドネシアの代表的な麺料理というと、インドネシア風焼きそばのミーゴレン。サンバルといわれるチリソースやケチャップマニスという甘めの醤油などが入った甘辛味のソースが日本人の口に合い、日本のエスニック料理店でも人気の料理。
そこで今回食したのはメジャーブランドのミースダップから「ミーゴレン アヤン・クリスピー」という鶏肉味のクリスピーオニオンミーゴレン。王道で攻めてみます。
袋の中には揚げ麺とスープパウダー、調味料、フライドオニオンが入った各小袋。サンバル、ケチャップマニスなどの調味料は3つに分けられている細やかさです。最終的には全部混ぜるんですが。

ミーゴレン アヤン・クリスピー 中身

ミーゴレンは焼きそばなので湯切りタイプになります。
麺を茹でている間に、皿の上に付属の調味料を全部開け、湯切りをした麺をオン。思いっきり混ぜて上からフライドオニオンをふりかけます。

ミーゴレン アヤン・クリスピー 出来上がり

味のほうは、結論からいうと非常においしかったです!正直、麺の味自体はインスタントの揚げ麺の域を全く出ないので、そこは残念ですが、ソースの味のバランスがとれており、とくにふりかけたフライドオニオンが食感のアクセントになって香ばしさが加わるのがポイント高いです。おやつとして食べるのに最適な量と味。インドミーのミーゴレンも人気がありますが、ミースダップのほうがフライドオニオンの量が多め。ぜひ食べ比べてみてください。

タイ/バーミートムヤムクンナムサイー(ママ-)、トムヤムクンナムコン(ヤムヤム)

1人あたりの年間消費量が約50.1食で第4位に食い込むタイ。スーパーにもたくさんの袋麺が陳列され、生活に溶け込んでいるのがよくわかります。タイ料理もまた麺料理が多彩で、小麦粉麺のバミー、米粉麺のセンヤイ、センレックなど、スープもトムヤム味、ポーク、ビーフなどと幅広いです。
タイのインスタントラーメンブランドは、MAMA(ママー)、次いでWai wai(ワイワイ)、Yum Yum(ヤムヤム)がメジャーです。スーパーの棚はまずこの3ブランドで占められているといってよいでしょう。

最大手ママーは15種類以上のラインナップを持ち、一番人気の「バーミートムヤムクンナムサイー」は、タイならではのトムヤムクンフレーバーのココナッツミルクなしバージョンです。ママーのものは定番だけあって、酸っぱさと辛さのバランスのよさが光ります。バイマクルー(コブミカンの葉)やレモングラスといったハーブのフレーバーがしっかりしていて、これぞトムヤムクンの香りといった感じ。麺は例のごとく揚げ麺で、弾力が足りないのが惜しいですが、スープの完成度はさすがといったところです。

タイ/バーミートムヤムクンナムサイー(ママ-)

ヤムヤムは現地のメーカーと日本の味の素との合弁会社によるブランド。パッケージの一部に目や口のイラストが入っているシリーズがあり、なんだか目を引くんです。写真のものはココナッツミルク入りのトムヤムクンラーメン。ココナッツミルクのおかげで辛さがマイルドになり、コクが感じられます。

ヤムヤムのトムヤンクンラーメン

トムヤムクン味はタイのインスタントラーメンの定番中の定番。ココナッツミルク入りか否か、酸味と辛味のどちらが強いかなどで好みが分かれるところかと思いますので、自分のお好みでチョイスを。タイのインスタントラーメンは全般的にトムヤムクン以外の味も辛さが強いものが多いのが特徴です。他に変わり種として、タイには「イエンタフォ」という紅腐乳を使ったショッキングピンクの色のスープを使った麺料理がありますが、このイエンタフォ味のインスタントラーメンも出ています。ぜひ見つけたら試してみてください。

マレーシア/ペナン・ホワイトカリー・ミー(マイカリー)

消費量ランキングの上位にランクインはしていませんが、マレーシアを外すわけにはいきません。というのはマレーシアには「世界一のインスタントラーメン」があるからなんです。アメリカの有名なラーメン評価サイトで2014年のベスト・インスタントラーメンに選ばれたのが「ペナン・ホワイトカリー・ミー」。ペナン州に本社を置く、エビペーストなどを作る調味料メーカーMyKuali(マイカリー)社が開発したインスタントラーメン。ランキング入りしたことで一気に注目が集まり、一時は現地ペナンでも品切れが続いていたほど。今では供給も安定し、マレーシアのお土産として定着しています。

マレーシア/ペナン・ホワイトカリー・ミー(マイカリー)

ペナン・ホワイトカリー・ミーはもともとペナンで食べられる屋台料理で、エビスープがベースのココナッツミルク入りのカレー麺です。マレーシアの他地域では同様の料理がカレーラクサやニョニャラクサといわれたりしています。

それでは実食してみましょう。袋麺の中にはスープ用調味料が3種。シーズニングと香辛料のペースト、ココナッツミルクのパウダーが。作り方としては器に上記の調味料を入れ、麺を茹でたお湯ごと器に入れて溶かす、というものなのですが、鍋に入れる段階から調味料を入れて煮込むと味にまとまりが出るのでおすすめ。

マイカリー社のペナン・ホワイトカリー・ミーは辛さが強めなのがポイントです。ダイレクトに辛さがくるわけではないのですが、食べているうちにじわじわと刺激がやってきます。麺はちょっと太めで弾力も強い。刺激的なカレー味に負けないしっかりとした麺です。濃厚なエビペーストとマイルドなココナッツミルク、チリの辛さとが渾然一体となった味わいとそこに絡む麺とのバランスはインスタントとは思えない完成度。人気もなるほどと思えます。

ペナン・ホワイトカリー・ミー 出来上がり

開発したマイカリー社では、大定番となったペナン・ホワイトカリー・ミー以外にも続々と商品を開発しています。先述の評価サイトではレッドトムヤム味が2015年の1位に、ホッケンミー(エビスープ麺)味が2016年に2位を獲得。マイカリー社のインスタントラーメンの評価はとても高いのです。写真はマレーシアでも定番のミーゴレン味。

マレーシアは多民族国家 スーパーの棚には色々な味があります

マレーシアはマレー系、中華系、インド系をはじめとする多民族国家。各コミュニティの料理がインスタントラーメンにも反映されており、スーパーの棚には色々な味があります。国内ブランドではIbumie(イブミー)、MAMEE(マミー)のほか老舗のYeo’s (ヨウ)から出ている「cintan(シンタン)」シリーズなどがあり、隣国インドネシアのインドミー、ミースダップや世界的ブランドのマギーの商品も多く入ってきています。

韓国/辛ラーメン(ノンシム)、チャパゲティ(ノンシム)

1人あたりの年間消費量で堂々1位の韓国。韓国ではラーメンといえばインスタントラーメンのことを指します。韓国ドラマを見ていると必ずラーメンを食べるシーンが出てきますが、あれは日常生活そのままの風景です。軽食としてだけでなく、トッポッキといわれる辛い餅炒め、ブデチゲといわれるソーセージの入った鍋といった料理にもラーメンを入れるなど、具材としても使われており消費量が多いのも納得。

代表的なメーカーは農心(ノンシム)、オットゥギ、三陽(サミャン)です。農心のメイン商品は「辛ラーメン」。農心は日本法人があり日本のコンビニでも販売をしているので、もっとも知名度が高いでしょう。勢いのよい「辛」の文字が躍るパッケージそのままに辛さをしっかりと感じられるタイプで、牛骨スープをベースにしたインスタントラーメンです。ちなみに韓国の麺料理は牛骨か魚介、海鮮でダシをとることが多く、インスタントラーメンでも鶏肉や豚骨ダシのものはあまり見かけません。

韓国インスタントラーメン

ところで、これまで見てきた東南アジアの国々のインスタントラーメンはお湯を入れて3分方式か、器で調味料を加えて完成というタイプがほとんどですが、韓国のインスタントラーメンは煮込み推奨。付属の調味料をかやくも含めて全て湯に入れ、鍋で麺といっしょに4〜5分煮込むようにと説明されています。煮込みの効用としては、唐辛子特有のツンとくる辛さがスープとうまくなじみます。また、煮込みを前提としているだけあって韓国のインスタント麺はかなり弾力があって伸びにくいのが特徴。鍋に入れても煮崩れず、弾力が残るので料理にも応用されているわけです。

辛ラーメン

湯切り型のものもあります。とくに子供に人気なのが農心の「チャパゲティ」。韓国中華の代表的な料理「チャジャンミョン」をアレンジしたインスタントラーメンです。日本のジャージャー麺とはまた違い独自に発展をしたチャジャンミョンは、黒豆の味噌を使った甘めの味噌ダレ麺。少しカラメルを加えているので焦がしたような香ばしさがあります。

チャパゲティ

チャジャンミョンはお店では麺の上にタレをかけて供されるものですが、チャパゲティの場合は、作る過程で麺とタレが思いっきり混ざるので、できあがったチャパゲティは、和え麺的な仕上がりです。チャジャンミョンとは別物ながら、スナック感覚で食べられるインスタントラーメンです。

チャパゲティ

その他に冷麵やビビン麺など韓国の麺料理をインスタントラーメンにアレンジしたものも定番として人気がありますし、飽和市場といわれながらも、甘辛チキン味、激辛味、チーズ味などの新商品が次々と出てきます。韓国のラーメンへの情熱は止まることを知らず。今後も要チェックです。

アジア各国に定着したインスタントラーメン。もちろん現地で食べる麺料理の再現とはいきませんが、ひとつの麺料理のジャンルとして、また彼の地に思いを馳せるアイテムとして考えるとかなり楽しめるはず。ぜひ旅先で気になるインスタントラーメンをゲットしてきてくださいね。

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